【高卒採用へのコロナウイルス影響は?】21年卒高校生の新卒採用の動向はどうなるのか?(4月15日公開)
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府からの緊急事態宣言が出され1週間、関係各所が対応に追われているかと思います。
高校生の就職に関しても、緊急事態宣言の出された地域の高校の休校延長や、企業の大卒採用のスケジュール後ろ倒しにより影響が少なからず出ると予測しています。
今回は2021卒の高校生の採用市況がどうなるのか、「求人数動向」と「採用活動・スケジュール」の2つの観点から4月時点での検証してみました。
目次
(1)高卒採用の求人数は減るのか?増えるのか?
(2)採用活動・スケジュールについて
(3)まとめ
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(1)高卒採用の求人数は減るのか?増えるのか?
2020年卒の高卒採用求人まで毎年増加傾向にあった求人数ですが、2021年卒はどうなるでしょうか。
2019年12月末に調査したリクルートワークス研究所発表の採用見通し調査データと、2020年3月頭に調査したマイナビ2021年卒企業新卒採用予定調査の高校生の見通しを比較することで検証します。
▼リクルートワークス研究所のワークス採用見通し調査21卒(12月末調査)
・2021年卒の高校生を対象とした新卒採用見通しは、「増える」が20年卒の10.7%から8.8%へ、-1.9%ポイントと低下した。
・また、「減る」は20年卒の2.9%から4.6%へ、+1.7%ポイントと増加した。
・「以前も今後も採用しない」は30.5%と、2020年卒(32.3%)より低下した。
▼マイナビ2021年卒企業新卒採用予定調査 (3月頭・コロナ影響後)
・「増やす」が20年卒21.6%から21年卒は14.2%と‐7.4%ポイント低下した。
・「減る」は20年卒3.6%から21年3.9%と0.3ポイント増加した。
・「採用なし」が20年卒29.5%から21年卒32.6%と3.1ポイント増加した。
コロナウイルスの影響前と後では「増やす」の減少率、「採用なし」の増加率と共に増加しているため、毎年上がってきた求人数増加にストップがかかっているのは間違いなさそうです。
3月上旬時点では、「減らす」としている割合は多くないことから急激に高卒求人が減るということもなさそうでした。
新卒採用は翌年の入社ということで、会社の将来の人財確保、年齢ピラミッドの維持のためにも他の採用と比較すると求人件数での影響は少ないと予想されます。
しかし、自粛や緊急事態宣言により状況は大きく変わっています。
コロナウイルスの影響を大きく受けた、観光・宿泊業、飲食業、製造業などは減少するかもしれません。
合わせて読みたい:緊急調査!2021年卒高校新卒採用の動向調査 採用計画はどうなる?
(2)採用活動・スケジュールについて
現時点では、高校生の就職活動のスケジュールは、今年の申合せでも決定した通り変更はありません。
7月1日 求人情報公開
9月5日 応募開始
9月16日 選考開始
※2020年6月11日に選考スケジュールの変更が発表されました。下記の通り1ヶ月後ろ倒しされます。
7月1日 求人情報公開 ※変更なし
10月5日 応募開始 (沖縄県は9月30日)
10月16日 選考開始
現時点で夏までに終息がつけば選考自体は行うことができそうです。
ただ採用活動や就職活動の準備という点ではそれぞれ懸念点が考えられます。
企業側:
➀採用準備期間の圧迫
選考期間が「申合せ」により厳しく定められているため、採用に向けた必要な事務処理が滞る可能性があります。7月求人公開に向けて6月に求人票をハローワークへ提出が必要となります。
5月に予定されていたハローワークで求人説明会が延期される地域もあります。その場合は郵送にて求人票作成の冊子が郵送されます。
初めて高卒採用を取り組む企業は問合せでの取り寄せが必要となります。まずは自社の管轄エリアのハローワークに説明会の有無と求人票作成の流れを確認しましょう。
②高校への挨拶周り
弊社で東京、千葉、埼玉、神奈川、大阪、兵庫、福岡の高校へヒアリングを行いました。
4月~5月にかけては進路指導教員も在宅勤務または交代制での出勤が多いようです。
訪問不可の対応を取っている地域・学校も多く、事前に各学校のサイトを確認するか電話で確認を行いましょう。
先生宛の挨拶周りができない場合、学校再開後により短期間での活動が必要となります。休校明けの期間での挨拶周りと、7月での求人票の郵送でわかりやすい求人票とパンフレットなど工夫をしてアピールしたいところです。
どんな状況でも先生は企業情報を探しています。先生とコンタクトを取りながら会社紹介をしましょう。
外部リンク:先生とのコンタクトが取りたい企業担当者のために<ジョブドラフト>をフル活用
高校生側:
➀休校による学校スケジュールの後ろ倒し
緊急事態宣言の出た地域では、5月6日ないし7日まで休校期間が延びたことにより、授業の後ろ倒しが予想され、進路を検討する期間が圧迫されかねません。
例年ですと6月に3者面談の上、進路を選択するスケジュールが多い中、後ろ倒せばその分、生徒が企業研究や職場見学にいく時間が圧迫されてしまうことが懸念されます。
②進路指導教員の企業情報収集
進路指導教員は求人件数が減るのではないかと心配しています。情報収集の場である交流会なども中止になる可能性もあり、募集している企業情報を集めることができるか懸念しています。
③高校生自身も不安に
コロナウイルス拡大に伴い2021卒の高校生からも「求人が減るのでは?」という相談も入っています。
(3)まとめ
4月中旬時点の2021年卒の高卒採用の予測をしました。
求人数の増加傾向は停滞の予測、休校期間の延長による採用活動や就職活動への後ろ倒しや活動の圧迫の懸念があります。
新型コロナウイルスの影響が長引くほど状況は変化する可能性があります。
しかし「不景気採用」とも呼べる、高校新卒採用を決めた企業にとっては、他の企業が採用を控える中、採用を優位に進められるチャンスでもあります。
高校生や先生も例年との違いに不安を抱いていますから企業から積極的に採用の意向を示すことが大切だと考えます。
採用活動のコツや活動時期について分からないことがあれば、是非ご相談ください。
高卒採用Labではお悩みに対して情報提供をして行きたいと考えています。
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