新型コロナウイルスの拡大は雇用にも大きな影響を及ぼしており、新卒採用についても例外はありません。

共同通信社によると、主要111社を対象とした2021年度（21年4月～22年3月）入社の新卒採用では採用数を20年度実績より減らすとした企業は26%にのぼり、昨年春のアンケートの16%から拡大して、採用抑制の動きが出始めていると言われています。

高校生の就職活動でも、3月からの休校により本来であれば4月から始める進路指導の遅延が起きており、休校明けも学校カリキュラムへの対応や学習指導の遅延対応などで進路指導に関する業務が圧迫されることが懸念されています。

例年の通りの就職活動とは言えない中、企業の採用動向に関して非常に気になるところです。

そこで当社では、高校新卒の採用募集についての緊急アンケートを行いました。

（調査期間：2020年5月11日～12日、有効回答数：327人、うち高卒採用実施は147人）

今回の記事では「高卒新卒採用についての動向調査｜2021年卒」のアンケート結果を見ていきます。

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（１）高卒採用の募集人数の増減　「前年より増やす・前年と同じ」は75%

高卒新卒採用の募集人数の増減は、「前年より増やす」18.4%、「前年と同じ」56.5%、「前年より減らす」16.3%でした。

一方、大卒を含めた新卒採用全体に対し同様の質問をしたところ「前年より増やす」17.7%「前年と同じ」48.6%、「前年より減らす」20.5%でした。

「前年より増やす」「前年と同じ」合わせると高校新卒採用は74.9%で、新卒採用全体は66.3%。高卒新卒採用の方がより募集人数増減の影響が少ないことが分かります。「昨年より減らす」企業より「前年より増やす」としている企業の方が多くいます。

また、企業規模別に見ても、まんべんなく採用意欲があり高卒採用のニーズは抑制されていないことが分かります。

業界別に見てみると、サンプル数の少ない業界もありますが、業界によって結果は異なりました。
「前年より増やす」「前年と同じ」の割合が平均よりも高い業界は、「運輸業、郵便業」「建設業」「医療・福祉」「サービス業（他に分類されないもの）」です。
平均より低い業界は「製造業」、サンプル数が少ないですが、「宿泊業、飲食サービス業」「複合サービス業」でした。

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（２）高卒採用の募集職種の増減　「前年より増やす・前年と同じ」は84%

高卒新卒採用の募集職種の増減は、「前年より増やす」14.2%、「前年と同じ」70.1%、「前年より減らす」13.4%でした。

大卒を含めた新卒採用全体で同様の質問をしたところ「前年より増やす」17.6%、「前年と同じ」63.4%、「前年より減らす」15.8%でした。

「前年より増やす」「前年と同じ」合わせると高卒新卒採用は84.3%で、こちらも同様に募集職種増減は影響が少ないことが分かります。

（３）今後の採用意欲

高校新卒採用を行っている採用担当者へ、今後も高卒採用を継続する予定があるか聞いたところ、「今後も積極的に採用する」71.4%、「ここ数年の動向を見て決める」26.5%、「高卒採用を継続すべきか検討中」2%、「高卒採用は止める」は0%でした。

動向を見るとした回答が26.5%あったものの、約98%が高卒採用を継続する意向であり、高卒採用は必要な採用として見られていることが分かります。

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（４）まとめ

高卒新卒採用は、大卒を含めた新卒採用全体の傾向よりも募集人員についての新型コロナウイルスの影響が小さく、今後も高卒採用を積極的に採用すると回答も多いことから、21年卒の高卒人材への期待感も引き続き見て取ることができます。

調査概要

【調査期間】　　2020年5月11日～5月12日
【調査内容】　　2021年卒の新卒採用に関するアンケート
【調査対象】　　インターネット調査法
【有効回答】　　N=327人（うち高卒採用実施は147人）
【属　　性】

※本アンケートはプレスリリースからもご覧いただけることができます。

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