学校推薦で採用する「指定校求人」と「公開求人」ってどう違うの?
高校生の就職活動では7月1日から求人情報が解禁されます。
高校生の新卒採用を学校斡旋での学校推薦で行う場合、求人の出し方は「指定校求人」と「公開求人」に分かれます。
今回は「指定校求人」と「公開求人」の違いや、「指定校求人」の出し方、メリットデメリットについて比較します。
(1)「指定校求人」「公開求人」って?
指定校求人とは
「指定校求人」は高校生の新卒採用を行う際に、広く公開した募集をかけるのではなく、特定の高校に対して求人を出す採用方法です。
指定校求人を受けた高校では校内選考などを行ったのち応募者の学校推薦をします。
特定の高校と関係性を創り毎年同じ高校から採用を続けるケースなどで活用されています。
充足すると指定校求人はを取り下げることが可能です。
公開求人とは
「公開求人」は高校に関係なく広く公開して募集をかける採用方法で、公開求人を出すとハローワークの運営するサイト「高卒就職情報WEB提供サービス」に掲載されます。
高校生の採用活動では、企業の人事担当が求人票を高校宛に手持ちや発送をしますが、先生が「高卒就職情報WEB提供サービス」を見て生徒に紹介するケースもあります。「公開求人」にすることで直接採用活動していない高校からも職場見学の問合せや応募が来る可能性があります。
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(2)「指定校求人」はどうやって出すの?
求人票申込の書類提出の際、求人区分に「公開希望」という欄があります。
「事業所名を含む求人情報を公開する」にチェックを付けると「公開求人」、「求人情報を公開しない」にチェックを付けると「高卒就職情報WEB提供サービス」に掲載されない、「非公開」の求人情報となります。
7月1日以降求人票を受け取り、特定の高校へ持参・郵送することで「指定校求人」として募集をすることができます。
(3)「指定校求人」「公開求人」のメリット・デメリット
次に「指定校求人」「公開求人」それぞれのメリット・デメリットを見てみましょう。
指定校求人のメリット
・生徒を優遇して紹介してもらえる可能性が増える。
特定の高校に求人を出すことによって、高校に対して「この高校から採用したい」という意向を伝えることができます。高校側も競争率が少ないことが分かり、より生徒を推薦しやすくなります。
・不要な選考をしないで済む
ある特定の高校、エリア、専門性のある高校など採用したい高校を定め、その他の高校からの応募されないため、不要な選考を防ぐことができます。
指定校求人のデメリット
・人材との出会いの幅が限られる
指定校求人を出したからと言って必ず応募があるとは限りません。求人を出す高校を特定するということはそれだけ人材との出会いの幅が狭まることを意味します。
・高校生を選べない
学校からの推薦者を採用するということになるので、複数の応募者の中から自社に合った人材を採用することはできません。例えば5名の採用枠があった場合、その高校から10名の希望があっても学内選考で5名に絞られてしまうのです。
また学校推薦の生徒のため、不採用を出しにくいという慣習もあります。
・高校との信頼関係を作る必要がある
毎年の採用実績など、先生が「安心」して推薦を出せるような信頼関係を築く必要があります。
公開求人のメリット
・幅広い人材との出会いが期待できる
高校を問わず募集をかけることができますので、高校の課程、地域など限らずに様々な人材を採用するチャンスが得られます。
公開求人のデメリット
・応募を得るためのPR活動は必須
「高卒就職情報WEB提供サービス」に掲載をしているからと言って、自然に検索してもらえるわけではありません。学校斡旋の特徴として、先生の影響力は強く、先生の元には数多くの求人票が届きます。先生は、指定校求人→公開求人(持参)→公開求人(郵送)→公開求人(WEB)の順に目を通しています。そのため学校へのPR活動は必須となります。
どういう企業が指定校求人が向いている?
それではどういう企業が指定校求人するのに向いているでしょうか。
- 長年指定校求人で採用をしており高校との繋がりが深い企業(大手企業に多い)
- 専門的なスキルが必要な職種の採用を考えている企業
- 特定の高校から採用を考えている企業
- 募集人数が少ない企業
途中で公開求人に切り替えることも可能なため、当初指定校求人を出しても応募が来ないというケースに公開求人に変える企業もあります。
指定校求人と公開求人を同時に出すことも可能ですが、先生への心象はあまり良いとは言えません。
逆に言うと、上記に合致しない場合は公開求人を行った方が良いと言えます。
(4)まとめ
学校斡旋での採用活動の際の「指定校求人」と「公開求人」の違いについて、メリットとデメリットについて見て来ました。
指定校求人では、特定の高校に対して求人が出せるため、優遇して生徒を推薦してもらえる可能性が増える一方で、人材との出会いの機会は減ってしまいます。
公開求人では、幅広い人材との出会いがある分、PR活動が必須となります。
採用人数や、どのような高校生を採用したいか、募集職種によって効果的な採用方法を選ぶようにしましょう。
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