21卒採用はまだ間に合う!?大卒採用で苦戦している企業が「今」やるべき事
学生優位の売り手市場が続いている新卒採用マーケット。費用をかけて新卒採用活動を行っても成果につながらず、悩まれている人事の方も多いのではないでしょうか。大学生の内定獲得率は年々増加、かつ早期化し、多くの企業が若手人材の確保に苦戦しています。
本記事では、「内定取得率」という観点からこれまでの大卒採用市場を振り返り、大卒採用で苦戦している企業が、今後どう活動していくべきかについてポイントをまとめました。
目次
(1)大卒採用における就職内定率の推移
(2)大卒採用で苦戦する企業がとるべき手法は?
(3)高卒採用を始める前に知っておきたいこと
(4)まとめ
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(1)大卒採用における就職内定率の推移
厚生労働省の調査(令和元年12月1日現在)によると、大学生の就職内定率は年々高まっています。令和2年3月卒の大学生について、12月1日時点での就職内定率は87.1%となっており、平成9年3月卒の調査開始以降、2番目に高い水準となっています。
参考:厚生労働省 令和元年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(令和元年12月1日現在)
続いてこちらのグラフは、大学生の就職内定率(月別)の推移です。2020年卒のグラフを見てみると、5月1日時点で51.4%の学生が内定を獲得していることが分かります。6月1日時点では70.3%、7月1日の時点では85.1%の学生が内定を獲得しています。
次いで2021卒の数字を見てみると、2月1日時点で9.1%、3月1日時点で15.8%、4月1日時点で31.3%の就職内定率となっています。新型コロナウイルスにより、新卒採用市場にも大きな影響が出ていますが、2月~4月時点での就職内定率は2020卒より高い水準となっています。インターンシップ等で早期から活動をしていた学生は、新型コロナウイルスの影響が大きくなる前に内定を獲得していることが伺えます。
参考:就職みらい研究所 就職プロセス調査(2021卒)「2020年4月1日時点内定状況」
大学生の新卒採用においては、インターンシップから学生とコミュニケーションを図り、採用に繋げていくケースが増えています。どれだけ早い段階から学生と接点を取れるかが採用成功のカギの1つでもあり、4月~6月の時期にはある程度の勝負が決まってしまっていると言ってもいいでしょう。
(2)大卒採用で苦戦する企業がとるべき手法は?
新卒採用は、即戦力としての採用ではなく、会社の未来を担う人材への投資と考えている企業が多いです。継続して新卒採用を行っていくことによって会社の基盤が固まり、将来の発展につながっていきます。
しかし、新卒採用市場はレッドオーシャン。上述したように、大卒生の内定獲得率は年々高まり、早期に内定を獲得し、就職活動を終える学生が増えています。学生優位の売り手市場と言われている昨今、大卒採用市場では大手企業さえも苦戦する状況が続いています。
参考:株式会社ディスコ 2020年卒 採用活動の感触等に関する 緊急企業調査
株式会社ディスコが実施した調査によると、調査対象の約50%の企業が2020卒の採用について「苦戦している」もしくは「大変苦戦している」と回答しています。企業規模別に見てみると、2020卒の採用について「苦戦している」もしくは「大変苦戦している」と回答したのは、従業員数300人未満の企業で49%、300人~999人の企業で48.7%、1,000人以上の企業で46.1%と、中小企業程採用活動に苦戦していることが見て取れます。
では、新卒人材を確保したい中小企業はどのような戦略をとるべきなのでしょうか。昨今注目を浴びている「もう1つの新卒採用手法」が「高卒採用」です。高卒採用の求人数は、直近数年で2倍以上に伸びており、多くの企業が新しいマーケットへ参入しています。
高卒採用における求人数は、2019年11月末の調査で476,810件となっており、内、従業員数300名未満の会社における求人数は387,013件、求人数全体の約81%となっています。この数字からも分かる通り、高卒採用に参入しているのは「従業員数が300名未満」の企業が多くなっています。大卒採用ではなかなか採用確保ができない中小企業が、高卒採用という新しい新卒採用マーケットに活路を見出そうとしていることが分かります。
「高卒の人材は育てるのが大変なのでは…?」「採用してもすぐに辞めてしまうのではないか…」「10代の高卒社員を受け入れる余裕はない…」そんな固定概念に縛られてしまい、高卒採用に着手できていない中小企業も多いですが、実際に高卒の人材を採用をして、そのポテンシャルの高さに驚いている企業が多いことも事実です。実際に高卒人材を採用した企業の事例は、こちらの記事からご確認ください。
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(3)高卒採用を始める前に知っておきたいこと
高卒採用には、いくつかの独特なルールが存在しています。まずはそのルールを理解することが、採用成功に向けた第一歩です。「高卒採用についての基本を知りたい」という方向けに、高卒採用の基本をこちらの記事にまとめていますのでぜひご一読ください。
高卒採用は7月1日が求人解禁となっており、高校生は夏休み期間を利用して職場見学に行きます。各高校の方針にもよりますが、だいたい2社~3社の見学に行く高校生が多く、見学に行った企業の中から応募したいと思う企業を選定します。9月には応募・選考が解禁となり、学校を通じて企業へ応募をします。求人解禁から内定獲得までの期間は非常に短く、9月末の時点で、就活生全体の約60%~70%が内定を獲得しています。
大卒採用においては、内定獲得率の高まり・早期化に伴い、最終学年の6月、7月頃にはほぼ決着がついているのに対し、高卒採用は7月が求人解禁となっている為、大卒採用で出遅れてしまった企業でもまだ挽回のチャンスがあると言えるでしょう。今年は新型コロナウイルスの影響が採用市場にも影を落としていますが、高卒採用市場においてはこれからが勝負の開始となるので、戦略次第で大きく成果を伸ばせる市場と言えるでしょう。
高卒採用を始めるにあたって、まず最初に取り組むべきポイントの1つは「求人票の作成」です。ハローワークにて高卒採用専用の求人票を作成することが求められ、その求人票を基に採用活動を行っていく必要があります。求人票作成の手順、ポイントについては、こちらの記事に纏めていますので、合わせてチェックしてみてください。
(4)まとめ
昨今の売り手市場により、「大卒採用だけでは充足しない…」「今年も採用目標を達成できない‥」と悩んでいる企業も多いのではないでしょうか。そんな時に目を向けていただきたいのが「高卒採用」です。採用活動のスケジュールが大卒採用とずれていることもあり、今からの活動開始でも十分に戦えるマーケットです。情報の収集を強化し、ぜひ高卒採用にも挑戦をしてみてはいかがでしょうか。
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