高校生の新卒採用準備編:次年度の高卒採用、1月~3月に準備するべき5つのこと
高校生の新卒採用の準備、1月~3月に準備することは?
企業の高校生の新卒採用活動は、7月の求人情報解禁から実質的に採用活動を行うことになっています。
これまでの記事でも述べたように、高校生の新卒採用の求人倍率は6年間で2倍に、特に1000人以下の事業所の高卒求人倍率が上昇傾向です。競争激化する高校生の新卒採用で、他社と同じ活動量では企業の高卒採用の成功は難しくなってきています。
7月企業の求人情報解禁・9月5日募集開始・9月16日面接解禁と、短期間の活動ですので、適切なタイミングで適切な量の活動をすることが高校生の新卒採用活動では成功の鍵となります。
今回は、1月~3月の間に企業ができる、高校生の新卒採用活動の次年度の準備についてまとめてみました。
大学の新卒採用の求人募集もしている企業は、本格的に忙しくなる時期ですので、前もってチェックと計画準備を行いましょう。
合わせて読みたい:高卒採用を始める前に必ず知っておくべきポイント ~活動スケジュールを把握しよう~
合わせて読みたい:高卒採用の「一人一社制」ってどんなルールなの?
目次
1. 高校生の新卒採用、今から動き出すメリット
2-1.今年度の振り返りとKPIの設定
2-2.社内体制の構築
2-3.高校生採用ターゲットの明確化
2-4.自社の強みの整理
2-5.学校との関係作り
3. まとめ
高校生の新卒採用のお役立ち資料はこちら<外部リンク:高卒採用丸わかりBOOK>
1.高校生の新卒採用、今から動き始めるメリット
事前に立てた計画を踏まえた高卒採用活動が可能
高校生の新卒採用は採用スケジュールが厳しく定められていることもあり、採用活動の量とタイミングが重要です。
採用活動シーズンになってから場当たり的に活動しないためにも、前もって今年度の高卒採用の振り返り、採用計画や行動目標を明確にしましょう。
社内の体制を整えることが可能
社内体制の準備が足りないと、いざ求人票を作成する時に確認できていない項目が発覚したり、面接の対応や職場見学の対応を誰がやるのか直前に決めたりすることも。求める人物像に対して一貫した採用ができずに失敗することがあります。
先生と良好な人間関係を築くことができる
1月~3月の時期は、その年度の高校3年生でまだ就職活動中の生徒がいるために、就職指導の先生が求人情報を欲している場合があります。今年度の高卒採用が充足していない企業であれば、今年度の求人情報と共に次年度も高卒採用を続ける旨を先生に伝え、次年度へもつなげることが出来ます。
2-1.今年度の新卒採用の振り返りとKPIの設定
次年度の求人に向けて採用計画を立てる上で、まず必要なのは今年度の振り返りです。
募集人数の目標に対して内定者数が何名だったか、その他にも内定を出す前にいくつかKPIになる項目がありますので、その活動量や時期を振り返ってみましょう。
主なKPIは下記の通りです。
学校訪問数
職場見学人数
訪問からの職場見学率(%)
求人票発送数
求人票発送からの職場見学率(%)
職場見学からの応募率(%)
面接数
面接からの通過率(%)
内定人数
内定から承諾率(%)
採用目標達成までのKPIの図に事例の数値も入れてみました。
全体を振り返って特にどの項目の活動が良かったか、改善するべき項目だったかを洗い出してみましょう。
良点・改善点のポイントの事例
☑ 学校訪問数は適切だったか
☑ 学校訪問のエリア選択は適切か
☑ 学校訪問の学校選択は適切か
☑ 学校訪問時の所要時間・内容は適切か
☑ 就職指導の先生との関係構築はできていたか
☑ 求人票発送数は適正だったか
☑ 求人票発送エリアは適正だったか
☑ 職場見学の所要時間・内容は適切だったか
☑ 面接結果の通知は早急にできたか
学校訪問や求人票発送など先生に高校生を紹介してもらうまでの活動と、高校生が企業に来た際の対応に対して振り返ります。
数値が平均より高い場合は、上記のポイントに良い行動があったか、低い場合は何か問題があったかと振り返りをしてみましょう。
今年度の高卒採用の振り返りが終わったら、次年度の採用目標の募集人数に対して強化する面や改善する面を検討し、次年度の高卒採用活動のKPIを設定していきましょう。
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2-2.年間採用スケジュール、社内体制の構築
年間の採用スケジュールに沿って、「誰が」「いつ」「何を」行うのかの設計をしておくことが重要です。
例えば高校生の職場見学対応や面接対応は誰がするのが適切か、企業の体制構築・使用媒体・制作ツールの検討などを行いましょう。
全社の協力体制を作ること、特に高校生に影響が大きいのは年齢の近い先輩社員です。企業の職場見学や面接などで人事以外に対応する若手社員の人選は重要です。高卒社員がいたら良いですが、そうでない場合も1年目~3年目くらいの高校生がキャリアビジョンを描きやすい人選をしましょう。
若手社員に対しても、採用活動に関わることでモチベーションアップや、自分の時はこうして欲しかったなど高校生視点の貴重な意見が聞けるチャンスも期待できます。
2-3.高校生ターゲットの明確化
どの高校に求人情報を届けるかの前に、「どんな高校生を採用したいのか?」企業の採用ターゲットを明確にしましょう。
どんな人材が欲しいか、どんな人材が企業で活躍をできるかを書き出すなどして整理をします。
「ここだけは必ず必要」という求人の必須条件、(例えば、気持ちの良い挨拶ができるなど。この時に社内の誰くらい、クラスで3番目くらい、など具体的に決めておく。)、歓迎条件(例えば、何かで1位をとったことがあるなど。)や落第条件を決めましょう。
高校生の新卒採用はポテンシャル採用です。あれもこれもと条件を付けないように気をつけましょう。
「一般的に良い人」ではなく、「自社に合った人」のターゲットを明確にすることで高校の就職指導の先生や高校生自身、社内の新卒採用に関わる人にも求人情報が伝わりやすくなります。
ポイントは誰が聞いても客観的に分かるように具体的に落とし込むことです。先生が聞いた時「あ、この企業はうちのあの生徒に合いそうだ。」と、ピンと来るターゲット設定を心がけましょう。この採用ターゲットは後に、面接の基準となります。
2-4.自社の強みの整理
自社の発信したい強みが、必ず採用ターゲットに刺さるとは限りません。
言語化した採用ターゲットの高校生目線に立ち、求めていることに応えるように自社の社風や制度、福利厚生、理念ビジョン、求人条件などを整理しましょう。
強みを事前に整理しておくと、求人票作成や求人サイトの打ち出し方もスムーズに考えられます。
プラスして、人事でまとめると良いのは、社員の成長度合いについてです。
成長度合いは、1年目社員の1年間の成長を整理し、求人票への落とし込みや進路指導の先生に伝えられるようにしましょう。
1年目の社員に直接インタビューする他、上司インタビューや評価シートや営業成績など、心情的な成長と客観的数値での成長でまとめます。
また新卒の新人教育プログラムや、研修体制、キャリアステップについてもまとめて求人票や資料にて見せると安心してもらえます。
高校生の新卒採用のお役立ち資料はこちら<外部リンク:高卒採用丸わかりBOOK>
2-5.学校との関係作り
企業の高校生の新卒採用において、高校の就職指導の先生は重要なキーパーソンです。
1.のメリットでもお伝えしたように、まだ今年度の就職指導をしているうちに次年度も採用意向があることを伝えます。この時期に先生との関係構築をすると、次年度の学校訪問がスムーズに行えます。
今年度の新卒採用がまだ充足していない場合、先生にまだ就職活動をしている生徒がいるか確認してみましょう。まだ就職活動を続けている生徒や、センター試験の結果や、家庭の都合などで急遽就職へ切り替える生徒もいることもあります。
就職活動をしている高校生がいた場合、「今年度の新卒採用もまだ続けています。次年度も継続しますので求人情報のご説明に伺えませんか?」と伝えてアポイントを取りましょう。
就職活動をしている生徒がいない場合も、「今年度に限らず、次年度も再来年も新卒採用を行います。是非ご挨拶させてください。」と伝えてアポイントを取りましょう。
3.まとめ
企業が1月~3月の期間に高校生の新卒採用活動で準備できることは、➀今年度の振り返りとKPIの設定、②年間スケジュールに沿った社内体制の構築、③高校生ターゲットの明確化、④自社の強み整理、⑤学校との関係づくりなどがあります。
この時期から次年度の高卒求人の準備をすることで、計画的な高卒新卒採用活動や社内体制の構築、就職指導の先生との良好な関係作りができます。戦略的な採用活動を行い、未来の幹部候補の若手採用を成功させましょう。
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