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高卒採用の「一人一社制」ってどんなルールなの?

2018年05月10日

 

 

高卒採用といえば、「一人一社制」がその大きな特徴です。

「一人一社制」とは、企業が自社への応募に際して単願を求め、学校側としても応募の推薦を制限し、「応募解禁日」から一定時期の間まで、一人の生徒が応募できる企業を一社とする制度です。
生徒はその企業の内定が得られなかったときに、はじめて他の企業に応募できます。

一定期間を過ぎれば、複数の企業に応募することができます。
都道府県毎に、学校関係者、経済団体関係者と行政(文科省・厚労省管轄)が毎年話し合いで詳細を決めているため、地域によってルールやスケジュールに違いがあります。
また原則として、内定すれば必ず就職しなければなりません。
学業優先、健全な学校教育を最優先かつ適正な就職の機会を与えるために設けられたルールです。

この「一人一社制」を今回は噛み砕いて解説させて頂きます。

一人一社制を解説

高校生の就職活動のスケジュールは毎年おおよそ下記のとおりです。

<新規高等学校卒業者の採用選考スケジュール>

7月1日  求人解禁(学校の中で、実際に求人票を見て、企業を選ぶ)
7月~8月 職場見学(1-3社程、実際に選考の前に職場見学へ行きます)
9月5日  応募受付開始
9月16日 選考開始

一人一社制を噛み砕くと

9月の応募受付開始以降、生徒が学校から「推薦」を受けて「応募」できるのが、基本「1社」だけとなります。
大卒のように複数の企業にエントリーをして、併願して選考を進めることは出来ません。
学校が生徒を公平に、フォローをしながら就職させることができるという点では良い側面もあります。

また、一般的には高校の学校内で先に「校内選抜」というものがあります。
校内選抜は「成績順」に決められるものが多いのです・・・。
成績の良い子が順番に大学の指定校推薦を選べるのと同じように、成績の良い生徒から受ける企業を選べるということです。
学校の推薦がなければ、行きたい会社があったとしても応募することさえ叶いません。

一人一社制は誰が決めたルールなの?

一人一社制は、毎年、都道府県毎に、学校関係者、経済団体関係者と行政(文科省・厚労省管轄)が会議を行い、公正な選考を保つためにルールを決められています。

一般的に多くの都道府県では、
9月にまず、「一社受けましょう。」

⇒ 受かった場合、そこで就職活動終了。

⇒ 落ちてしまったら、「10月にもう1回受けましょう。その時は同時に「二社」受けていいですよ。」

と「9月中までは一人一社制、10月一人二社制(二社まで応募・推薦可能)」というルールを敷いている県が多いです。
甚だ「?」が多いこの制度ですが、今なお、このルールのもと、高校生の就職活動は行われています。

<外部リンク:JOBドラフト for Clinent>高卒採用のルールは他にもある!知っておきたい基礎知識>

都道府県別の応募・推薦のルール

実際に各都道府県のルールを見てみましょう。(平成30年3月卒業者に対するルール)

北海道 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
青 森 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。(ただし、県外の企業に応募する場合は、応募先の都道府県の応募・推薦の申し合わせを適用する。)
岩 手 9月中までは一人一社制、10月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
宮 城 9月中までは一人一社制、10月1日以降一人三社まで応募・推薦を可能とする。(ただし、県外の企業に応募する場合は、応募先の都道府県の応募・推薦の申し合わせを適用する。)
秋 田 当初から一人三社まで応募・推薦を可能とする(ただし、県内求人事業所に応募・推薦する場合に限る)。
山 形 9月中までは一人一社制、10月1日以降一人三社まで応募・推薦を可能とする。
福 島 9月中までは一人一社制、10月1日以降事業主の承諾を得た場合に限り複数の応募・推薦(原則2社)を可能とする。
茨 城 9月中までは一人一社制、10月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。(ただし、就職面接会においては2社以上応募可能とする。)
栃 木 9月中までは一人一社制、10月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
群 馬 9月中までは一人一社制、10月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
埼 玉 9月中までは一人一社制、10月1日以降は、事業主の承諾を得た場合に限り複数の応募・推薦(原則2社まで)を認める。
千 葉 9月中までは一人一社制、10月1日以降1人原則2社まで応募・推薦を可能とする。
東 京 9月中までは一人一社制、10月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。(ただし、道府県の企業に応募する場合は、応募先の応募・推薦の申し合わせを適用する。)
神奈川 9月中までは一人一社制、10月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
新 潟 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。(ただし、県外の企業に応募する場合は、応募先の都道府県の応募・推薦の申し合わせを適用し、県内外を含め受験できる企業数は原則2社以内とする。)
富 山 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人三社まで応募・推薦を可能とする。(ただし、県外の企業に応募する場合は、応募先の都道府県の応募・推薦の申し合わせを適用する。)
石 川 10月中までは一人一社制、11月1日以降複数応募・推薦を可能とする。
福 井 9月中までは一人一社制、10月1日以降複数応募・推薦を可能とする。
山 梨 10月14日までは一人一社制、10月15日以降複数応募・推薦を可能とする。
長 野 10月15日までは一人一社制、10月16日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
岐 阜 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。(ただし、県外の企業に応募する場合は、応募先の都道府県の応募・推薦の申し合わせを適用する。)
静 岡 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人三社まで応募・推薦を可能とする。
愛 知 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。(ただし、県外の企業に応募する場合は、応募先の都道府県の応募・推薦の申し合わせを適用する。)
三 重 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
滋 賀 9月中までは一人一社制、10月1日以降未充足求人に限り一人二社まで応募・推薦を可能とする。
京 都 10月15日までは一人一社制、10月16日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
大 阪 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
兵 庫 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。(ただし、県外の企業に応募する場合は、応募先の都道府県の応募・推薦の申し合わせを適用する。)
奈 良 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
和歌山 9月中までは一人一社制、10月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
鳥 取 9月中までは一人一社制、10月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
島 根 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
岡 山 10月中までは一人一社制、11月1日以降複数応募・推薦を可能とする。
広 島 9月中までは一人一社制、10月1日以降複数応募・推薦を可能とする。
山 口 9月中までは一人一社制、10月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
徳 島 10月15日までは一人一社制、10月16日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
香 川 9月中までは一人一社制、10月1日以降複数応募・推薦を可能とする。(ただし、県外の企業に応募する場合は、応募先の都道府県の応募・推薦の申し合わせを適用する。)
愛 媛 9月中までは一人一社制、10月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
高 知 9月中までは一人一社制、10月1日以降事業所の了解のもと一人二社まで応募・推薦を可能とする。
福 岡 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
佐 賀 10月中までは一人一社制、求人者の承諾を得た場合に限り11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
長 崎 10月14日までは一人一社制、10月15日以降複数応募・推薦を可能とする。
熊 本 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。(ただし、県外の企業に応募する場合は、応募先の都道府県の応募・推薦の申し合わせを適用する。)
大 分 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
宮 崎 10月中までは一人一社制、11月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。
鹿児島 9月中までは一人一社制、10月1日以降一人二社まで応募・推薦を可能とする。(ただし、「高校生のための就職面接会」を通じての応募は複数応募可能とする。)
沖 縄 当初から一人三社まで応募・推薦を可能とする。(ただし、県外の企業に応募する場合は、応募先の都道府県の応募・推薦の申し合わせを適用する。)

 

全国の中で、唯一、秋田県と沖縄県は就職活動当初から、一人三社制を敷いています。ちなみに近年ですと、数年前まで鳥取県は9月当初から一人二社制としていたのですが、平成29年度より9月中は、一人一社制に変更されました。

 

一般的に、一人一社制の役割とは、2点。

企業理解・職業理解が乏しい高校生に対し、進路指導教諭が主導して斡旋を行い、就職活動をサポートすることにより、就職内定率を高めること。

学業に支障をきたさないスケジュールで、企業と学校・ハローワークが連携をとり、就職バランスも考慮しつつ、平等な就職機会を創出すること。

まとめ

一人一社制とは、高校生の就職で、9月の応募受付開始以降、生徒が学校から「推薦」を受けて「応募」する企業を「1社」に絞ることです。まずはルールの理解を。次に都道府県毎にルールが異なるので、自分のエリアをチェックしましょう。

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