成功の秘訣は時代に合わせた制度改革と採用手法【高卒採用成功事例】
福岡県でビニールハウスなどの施設園芸を組み立てる際に必要な部品の製造、販売を担う事業をされている佐藤産業株式会社。日本の農業に欠かせない部品を製造し、日々の食卓に貢献されています。
今回は、佐藤産業株式会社の宮原様、山下様に、高卒採用の強化の背景と採用成功への取り組みをお伺いしました。
採用活動と社内制度の構築などの取り組みなどをご紹介します。
製造部門の応募がなく課題に
これまでの採用活動はどのようにされてきましたか?
高卒に関しては、長年、製造部門と総務部門(事務職)で募集していました。
どうしても充足しない場合は中途採用をしています。大卒採用は営業の部門がメインです。高卒採用では学校とのつながりもあり、総務部門は、充足していたのですが製造部門は7年ほど応募がない状況が続いていました。
高卒採用はどのような活動をされていましたか?
これまで指定校求人で募集をしており、工業高校からの応募が中心で、製造職も事務職も割と狭い範囲での募集をしていました。と言いましても、ハローワークに求人票を提出し学校からのご紹介を待つといった活動内容でした。
以前は高校の先生側から、会社に来ていただいていたそうなのですが、なかなかそういった繋がりもなくなり焦り出しました。
待つ採用に危機感 ジョブドラフトの利用で採用ノウハウを得る
高卒採用を強化されジョブドラフトを利用いただいた理由はありますか?
受け身の活動では、採用できないという危機感が芽生えて、利用しました。
3年ほど前までは従来のやり方で、求人票を出して待つ受け身の採用活動をしていたのですが採用できない年が続いたので根本的に見直す必要があると思い、ジョブドラフトを利用してノウハウを知ることから始めたいと思いました。
実際に利用されていかがでしたか?
サポート体制が手厚い点が良かったです。時期に合わせたアプローチ方法や先生との関わり方、求人票の表現など適切なタイミングで細かな助言がありました。
手探りでノウハウがない状態だったので、サポートや都度の助言が道しるべになって本当にありがたかったです。
学校訪問や地域イベントにも出展する等、採用広報を強化しました。
高校への訪問のタイミングやコミュニケーションの取り方など、わからない点をアドバイスしてもらい福岡県内を中心に21校を訪問することができました。
特に高校生が重視するポイントや価値観なども教えていただくことができ、会社の待遇改善に活かせた点は採用成功に大きいと思います。
時代に合わせた制度改革とPR活動
どういった点を改善されたのですか?
給与のベースアップ以上に重要だと思ったのが、「休日日数」を増やした点です。完全週休2日制にしたことで、従来と比べて15日ほど年間休日を増やしました。現代の方はプライベートの時間を重視する傾向にあるということを伺いまして、見直しました。
福利厚生面でもランチの支給など、新たな試みも入れて魅力の一つになっているかと思います。
ランチの支給は、社内にシェフが作るランチが食べられる食堂を設置しました。食材には、こだわりある農家さんから買った野菜・お米を使用することもあります。製造に携わったビニールハウスで作られた食材を実際に食べることで、仕事と食のつながりを実感でき、当社ならではの取り組みで好評です。
採用パンフレットやPR動画も刷新し、現場の様子がリアルにわかる内容に更新しました。採用後のミスマッチは極力防ぎたいので、ありのままを伝え雰囲気が伝わるようにしました。
採用された高校生はどのような点で選ばれましたか?
採用基準をしっかりと固めるというより、一人一人としっかり向き合った上で、ミスマッチがないように採用しました。会社には色々な人がいますし、いろんな良さがあっていいと思っているからです。
三人の採用ができましたが、三者三様です。一人は真面目な性格の方、明るい性格の方、コミュニケーション能力の高い方とタイプが違いますが、それぞれに熱意を感じています。
入社後は個性を活かしつつ、定着に向けた人材育成を行っていきたいです。
学校訪問や職場見学では会社をよく見せようとせず、ありのままを誠実に話し、高校生自身も納得した上で自社に合った方が採用できたと思います。
素直さと真面目さがあれば、未経験でも社内で丁寧に育てていきたいという想いです。
若手の活躍がもたらす会社全体の変化にも期待
入社された方にどのようなことを期待されますか?
まずは、期待というより本人がこの会社選んでよかったと思えるようにしたいです。
ここ数年は毎年平均年齢が上がってる状況でした。
7年ぶりに若い方が入って来ることで空気の変化、活性化に期待しています。
部下ができたり後輩ができることの良い影響もあると期待しています。
また会社としてはまだまだ選ばれる企業になっていきたいです。
若い方の率直な意見が出ることで、今まで当たり前に感じていたことの改善に繋がっていくことも期待しています。
まとめ
高卒採用戦略は、従来の手法からの脱却と、新たなアプローチの導入によって成功の幅が広がります。採用活動の強化だけでなく、社内制度の改善や労働環境の見直しも重要な要素であり、これらが組み合わさることで魅力的な職場環境の構築にもつながるでしょう。
今後も、若手社員の参加によって会社の活性化を促し、より魅力的な職場環境を提供することが企業の活性化にもつながることと思います。
佐藤産業様ありがとうございました。
企業情報
佐藤産業株式会社
従業員数:52名
業種:製造業
募集職種:金属製品製造スタッフ
実働人員: 2名