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若者雇用促進法とは? 主なルールとメリットを紹介

2021年10月07日

企業における採用活動に大きな影響を及ぼしている若者雇用促進法は、新卒採用担当者なら確実に押さえておきたい法律です。この法律では企業へのさまざまな義務や優遇措置が定められています。若者雇用促進法の背景や目的、人材確保への活用やメリットなどを広く解説します。

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1、若者雇用促進法制定の背景と目的

若者雇用促進法(青少年の雇用の促進等に関する法律)とは、若者が適切な職に就けるように、事業者側へ職業環境の整備を促すことを目的とした法律です。

若者雇用促進法は昭和45年に公布された勤労青少年福祉法を改正したものであり、平成27年に公布、施行されました。勤労青少年福祉法が若者の経済的自立や将来の担い手としての技能を身につけることに重きを置いていたのに対して、若者雇用促進法は労働人口の減少や、若者の離職率といった社会環境の変化に対応することを目的として加えています。

厚生労働省の「新規学卒者の離職状況」によると、若者雇用促進法が施行される前の平成24年3月卒業生のうち、高卒者の3年以内の離職率は40%です。つまり、およそ半数が就職後3年以内に退職してます。

つまり若者雇用促進法の目的は、労働環境に対する入社前とのギャップによる離職を防止したり、労働者を使い捨てるようなブラック企業による求人を排除し、若者が労働環境の整った優良企業だけに応募できるようにしたりすることです。

(参照元:厚生労働省 新卒学卒者の離職状況https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137940.html)


2、若者雇用促進法(青少年の雇用の促進等に関する法律)の主な内容

若者雇用促進法で規定されている内容として主なものは、「採用に関する積極的な情報提供」、「法令違反事業所のハローワークでの求人不受理」および「ユースエール認定制度」です。これらについて詳しく説明します。

採用に関し事業者は積極的に情報提供を行う

求人においては、労働条件や雇用情報の提供が事業者の義務とされています。労働条件とは、平均勤続年数や前年度における有給休暇の平均取得日数などです。応募者や学校から情報提供に対する求めがあった場合には、事業者はこれに答えなければなりません。

「募集・採用に関する状況」、「職業能力の開発・向上に関する状況」、「企業における雇用管理に関する状況」の項目それぞれについて1つ以上を答えることが義務とされています。応募者からの求めへの回答は、メールや書面などによる情報提供の方法がとれます。もちろん応募者が不利益となるような、採用に関する情報を提供しないなどの行為は厳禁です。これらの情報はあらかじめ企業ホームページや会社説明会、求人票などへ公表・記載しておくことが望ましいでしょう。

残業代を固定で支給している企業においては、残業代の詳細である「固定残業手当の金額と時間」、「基本給の金額」、「固定残業手当の時間数を超過した労働についての追加残業代を支払う旨」について明記する義務があります。たとえば「月給22万円、固定残業代3万円を含む(20時間分)、超過分は別途支給」のように表記します。

法令違反はハローワークでの求人不受理

新卒採用におけるトラブルは新卒者の職業生活へ長期的な影響を及ぼす恐れがあるとして、労働関係の法令に違反した企業について、その企業からの求人を一定期間受け付けないという対応をハローワークはとることができます。

つまり、実態とは異なる賃金や残業時間を示すなどの労働関係法令違反があった事業所は、ハローワークで求人を一定期間受け付けてもらえなくなる恐れがあるということです。

法令違反の事業所を新卒者などへの紹介を防止するために、このような仕組みが作られました。

令和2年3月30日に改正された職業安定法では、新卒者に限らずすべての求人を不受理の対象としています。対象となる法令の主なものは「労働基準法」、「最低賃金法」、「男女雇用機会均等法」、「育児・介護休業法」、「職業安定法」です。違反した企業に対するハローワークでの求人不受理となる期間は、対象の違反が是正された後さらに6カ月経過するまでとされています。

ユースエール認定制度 優良中小企業の証明に

ユースエール認定(若者雇用促進法に基づく認定)制度とは、企業による若者の採用、育成の後押しや、企業と若者のマッチング向上を目的とする厚生労働省が実施している制度です。

若者の採用、育成に積極的かつ優良な中小企業に対しては「ユースエール認定企業」と認定しています。認定対象となる企業は、常時雇用している従業員数が300人以下の中小企業です。対象の中小企業のうち、採用、育成に関する情報の公表を行っていたり、重大な労働関係法令違反を行っていなかったり等、12の基準を満たした企業がユースエール認定を受けられます。例えば、「過去3年間に新卒者の内定取り消しを行っていない」、「直近3事業年度の新卒正社員として就職した人の離職率が20%以下」、「前事業年度の正社員の月平均所定外労働時間が20時間以下」などが設定されています。詳細な認定基準などは厚生労働省のホームページに記載されています。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000100266.html


3、若者雇用促進法のメリット

義務化される項目が増えるなど企業への負担が強いられているものの、企業側にも若者雇用促進法のユースエール認定によるメリットが受けられます。たとえば、日本政策金融公庫による融資利率の引き下げや若者の採用、育成を支援するキャリアアップ助成金などの関係助成金の加算があります。そのため、ユースエール認定を受けた企業は資金調達がしやすくなります。

さらに、ハローワークでの重点的なPRや厚生労働省が運営するデータベース「若者雇用促進総合サイト」への企業情報の掲載、各都道府県およびハローワーク開催の就職面接会への優先的な案内などが行われ、優秀な人材の獲得機会が増えることもメリットです。ほかにも、自社の商品広告への認定マークの使用ができたり、公共調達における加点評価が行われたりするため、企業のPRや事業を有利に進めることにつながります。

併せて読みたい:2021年度の新卒採用のトレンドとは?活用したい採用手法はコレ!

4、若者雇用促進法に関連する助成金

若者雇用促進法に関連する助成金として、キャリアアップ助成金や人材開発支援助成金などがあります。ユースエール認定を受けた企業においては、これらの助成金が加算される優遇措置を受けられます。ここではキャリアアップ助成金および人材開発支援助成金について説明します。

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、有期契約労働者や短時間労働者、派遣労働者などの非正規雇用労働者を、正規雇用労働者とするような安定した雇用形態へのキャリアアップ促進などを目的として、企業に支給されるものです。

ユースエール認定を受けた企業については、通常のキャリアアップ助成金に加算された金額が支給されます。たとえば、35歳未満の有期契約労働者を正規雇用とした場合、通常だと1人あたり最大72万円のところ、認定を受けた企業であれば12万円の加算措置がとられ、最大84万円が支給されます。詳しい条件や支給額については厚生労働省のホームページをご確認ください。

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000123441.pdf

人材開発支援助成金

労働者のキャリア形成の効果的な促進を目的として企業に支給する人材開発支援助成金は、関連分野についての専門知識や技能習得のための職業訓練などを計画的に実施すること、または教育訓練休暇制度を適用することが支給の条件です。

ユースエール認定を受けた企業は、人材開発支援助成金についても支給金額が加算されます。雇用している正社員へ厚生労働大臣認定の特定訓練コースを10時間以上実施すると通常60%の経費助成率となるところが、ユースエール認定企業の場合は75%の経費助成率に引き上げられます。支給が受けられる条件などの詳細は厚生労働省のホームページをご確認ください。

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000123441.pdf


5、まとめ

若者雇用促進法とは、若者が適切な職に就けるよう企業へ働きかけている法律です。労働者と求職者のミスマッチを防止したり、求人からブラック企業を排除したりすることを目的としています。企業は求職者へ採用や育成、労働条件などの情報提供義務が課せられ、同時に条件を満たした優良企業へは優遇措置が受けられるユースエール認定制度が設けられています。

優遇措置によって企業が求職者へアピールできるチャンスが増えることから、採用担当者は若者雇用促進法をしっかりと理解しておきましょう。

 

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