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新卒1年目の離職率から見る、入社後の定着率を高める教育のコツとは?【後編】

2020年09月11日

新卒採用において、「入社後の教育」は採用活動とセットで考える必要があります。多くの時間、人員、コストを割いて採用をしても、入社後にすぐに離職してしまい、定着率の低さに悩んでいる人事の方も多くいらっしゃいます。一方で、新卒の「採用」と「教育」の基盤をきっちり固め、新卒採用を通して会社を強固にしていっている事例もあります。前編の記事では、新卒1年目の離職率や入社後アンケートの結果を分析しながら、新入社員の離職における特徴を見ていきました。後編の本記事では、新卒1年目の定着において特に注意したい時期、そして、定着における具体的なポイントについて見ていきましょう。

目次

(1)新卒社員のアンケート結果分析と、定着に向けて特に注意すべき時期
(2)入社
1年目における教育のポイントとは?(具体例)
(3)まとめ

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(1)新卒社員のアンケート結果分析と、定着に向けて特に注意すべき時期

まず初めに、弊社が実施をした、入社1年目の新卒社員に対してのアンケート結果分析を踏まえて、新入社員の定着において特に注意をすべき時期について見ていきます。

※調査概要【調査期間】2019年5月~2019年12月【調査対象】入社1年目の新卒社員【回答方法】WEBアンケート【有効回答数】65名

※サンプル数が少ない為、誤差が生じてしまうことをあらかじめご了承いただいた上で、本記事が参考になれば幸いです。

質問①:先月の自分の仕事を点数にするなら何点ですか?

入社1年目の新卒社員に対し、「先月の自分の仕事を点数化するなら何点ですか?」という質問を実施し、毎月の回答の変化を数値化したものが上記のグラフです。自身の仕事を80点以上と評価(自己評価が高い)を青色、30点以下と評価(自己評価が低い)をオレンジ色で表示しています。

1つ目の山は4月末~5月

まず5月については、4月1か月間の自身の仕事を80点以上と評価しているのは全体の15.3%であるのに対し、30点以下と評価しているのは18.4%と、年間を通して唯一「30点以下」と回答した新卒社員の割合が、「80点以上」と回答した新卒社員の割合を上回っています。当たり前のことではありますが、入社1カ月目は入社後の研修がメインとなる会社が多く、自分の仕事が会社の役に立っていると実感できる機会が少ないことが数値に現れていると言えます。実際に、なぜそのような点数をつけたのかをヒアリングしていくと「まだ高校生気分から抜けられていなかった」「まだ1人でできることが少ないから」「まだ分からないことが多いから」「ミスが多かったから」等の声が多くありました。

その状態のままGW休暇に入ってしまい、そのまま離職をするというケースも多くなっており、4月末の段階での面談、メンタルケア、フォローアップ(今後期待したいことを伝える等)を実施することで、新卒社員の気持ちを引き上げていくことが重要になります。

2つ目の山は8月~10月

1つ目の山を乗り越えた新卒社員は、少しずつ仕事を覚えていきながら、だんだんと現場で独り立ちをするようになってきます。しかし、そうなった時期にこそ注意が必要です。分からないことがあっても誰にも聞けない、放置されてしまっている…という状態に陥りやすく、新卒社員のメンタルが不安定になりやすくなります。また、周りのメンバーと自分を比較したり、他社で働く同年代、もしくは同年代の大学生と自分を比較し、モチベーションが下がってしまうこともあります。9月になると自身の仕事をの評価を「30点以下」と回答しているのは全体の10.6%にのぼり、8月の5.8%から約2倍弱になっています。自己評価が下がるタイミングの1つでもあるので、上半期での頑張りを認めながら、下半期にどんなことを期待したいのか、どういった成長ステップを歩んでいってほしいのかを伝えていきましょう。

質問②:仕事をしていて楽しいと思いますか?

続いての質問は、「仕事をしていて楽しいと思いますか?」というストレートな質問です。濃い青のグラフが「楽しい」の回答結果ですが、6月には42.6%の新卒社員が「楽しい」と回答しています。1つ目の山をこえ、仕事を覚えながらできることも増え、仕事に対しての楽しさを感じ始めるのがこの時期なのかもしれません。一方で、9月には極端にへこみ全体の30.3%のみが「楽しい」と回答し、「わからない」と回答した新卒社員が34.8%と最も多くなっています。2つ目の山に差し掛かり、周囲との比較の中で悩みやモヤモヤを抱え始めるのがこの時期なのでしょう。

総じて、やはり注意すべきは入社後半年間です。また、それ以外のポイントとしては、

繁忙期:新卒が放置され、不満が出やすくなるので要注意です。

人事から現場へ引き渡す時:人事でどのような教育をしてきたのか、どんなことを伝えたきたのか、それに対しての反応はどうだったのか等も含めて、現場メンバーにやってほしいことを細かく伝えていきましょう。

いかに全社を巻き込んで、共通認識を持った上で教育を進めていけるかが重要です。

 

(2)入社1年目における教育のポイントとは?(具体例)

ここまでのデータ分析も踏まえながら、新卒1年目の教育、特に高校新卒の教育において意識をしたいポイントについてまとめていきます。

①人事担当として意識したいこと

新卒社員の発言を細かくチェックすることは大切です。新卒社員が「すみません」しか言わなくなったら要注意。何か指摘をした時に怒られると思ってすぐに謝るのは、人間関係の構築がうまくいっていない証拠です。本人の本音を引き出すには、まず人間関係の構築を行い、本心を吸い上げられる関係値にもっていきましょう。

その年代の特徴を捉えていきましょう。ゆとり世代、さとり世代、といった言葉がありますが、「●年卒の特徴」はインターネットで検索することで解明が可能。世代が違いすぎて何を考えているか分からないと壁をつくるのではなく、自分から若い世代の特徴を探りにいくことが重要です。

やはり”褒める”ことから始めましょう。褒められない期間が続くと、人間は相手の話を聞かなくなります。できるようになったことは些細なことであっても褒める、肯定していきましょう。小さな成功体験を積ませていくことが大切です。

新卒社員が悩むレベル感を知ることは大切です。高校新卒であれば、言葉遣い、PCの使い方、大卒同期とのコミュニケーション、同期・先輩とうまくやっていけるか、早起き、通勤などが入社当初の悩みとして挙げられます。思っている以上に悩みのレベルは低いので、新卒社員と目線を合わせて対話し、どこに辛さを感じているのかを吸い上げ、一緒に解決策を探っていきましょう。

②会社として意識したいこと

仕事において、「やりたいことができるとは限らない」という現実を早期からしっかりと伝えていきましょう。新卒社員の離職理由として、「思っていたのと違う」という内容は非常に多いです。会社で働くという現実と厳しさをしっかりと伝えることは大切です。

1人で仕事ができるようになった時期の不安な心境を吸い上げてあげましょう。会社の状況によっては、仕事を新卒社員に任せられるようになると、そのまま放置してしまうパターンも多いようです。仕事において独り立ちすること=期待していることの裏返しであることを伝えながら、新卒社員の不安を吸い上げられる体制を構築することが大切です。

現場と人事の役割分担を明確にしましょう。「人事がやることは●●です、現場ではこれをやってください。」と明確にしていきましょう。人事から現場に引き渡した後、気付けば新卒が放置されていた、という状態にならないよう注意していきましょう。

人事でどういった教育をしているのかを現場に引き渡す仕組をつくりましょう。また、OJTトレーナー研修として、実際に現場で新卒をマネジメントする層への研修も実施できると尚良いです。研修方針の全社共有をしながら、会社全体で新卒社員を育てていく空気を創っていきましょう。

1年で教育体制を完璧に構築仕切ることは難しいものです。失敗したところを翌年に活かす、長期スパンで成功させることを考えて構築していく気持ちで進めていきましょう。

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(3)まとめ

今回は、新卒社員の定着において特に注意したい時期や、定着に向けての具体的なポイントについて見ていきました。「採用」と「教育」はセットで考えていくことが大切であり、新卒採用を通して会社の基盤を固めていけるよう、本記事の内容を参考にしていただければ幸いです。

 

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