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「学業」「イベント」「進路関係」「部活動」入学から卒業まで高校生活のスケジュールを知る

高校生の3年間ってどんなスケジュール?

みなさまは、高校生の「3年間のスケジュール」をどれだけ理解できていますでしょうか?
高校生の採用活動で欠かせないのは、就職を希望する高校生に自社を知ってもらうことです。
その上で、高校生の3年間のスケジュールを理解しておくことは避けては通れないことです。

高校生の新卒採用で特徴的なルールとして、学校推薦による就職あっせんで採用を行う場合「高校生と企業が直接のやりとりをすることはルール上できない」というルールが存在し、スケジュールも他の採用と大きく異なります。

就職斡旋以外の方法で就職する高校生に対するアプローチの際にも、WEBやインターネットを駆使する場合がほとんどですが、高校生のスケジュールや好みを意識して効率よくアプローチを行う必要があります。

高校生の新卒採用において、重要になる先生と生徒両者に対するアプローチ。
採用担当を行う企業は高校現場の事情やスケジュールなどを押さえておく必要があると言えます。
みなさまは先生や高校生の一日のスケジュール、休日のスケジュール、受験や就職の判断するタイミングなどを把握されていますでしょうか?

先生や高校生に対して理解を深めることは、採用活動にとって決して無駄なことではありません。

そこで、この記事では、高校生活3年間のスケジュールを進路関連を中心に学校行事に沿ってご紹介します。

※ここで紹介する高校の行事スケジュールは、複数の学校を参考にしています
※今年は新型コロナウイルスによる休校の影響で、ご紹介する通りに行事が進んでいません。医療関係者に深く感謝すると共に1日も早い終息を願っています。


(1)高校1年生:早い段階から進路の方針を意識する

入学初年度となる1年生。

入学式を終え、期待と不安を胸に新生活がスタートします。

まず、学生の本分である学業について。

大きくは年に5回の考査があります。1学期、2学期は中間考査と期末考査、3学期には学年末黄砂があります。(5月:中間考査、7月:期末考査、10月:中間考査、12月:期末考査、3月:学年末考査)。また、これとは別に「実力テスト」も実施されます。考査前の「試験勉強」もあり、勉強にいそしむ時間は多いです。

続いてイベント

まず5月頃に体育祭があります。体育祭は秋に行う学校もありますが、文化祭とのスケジュールの兼ね合いや、入学後間もない生徒同士の交流・結束を促すという意味合いで春に行う学校が多いようです。そして11月には文化祭があります。文化祭は入学志望者(中学生)へのアピールといった要素もあります。

体育祭、文化祭は2大イベントです。先生も生徒も、準備や練習に熱心です。

進路に関してはどうでしょうか?

4月、入学して間も無く、早速生徒の進路について学校は取り組んでいます。ガイダンスという形で企業から講師を招いたり、面談で生徒から希望を聞きます。

この段階で明確に進路を決めている生徒はごくごくわずかです。社会に関する情報や進路の選択肢、また準備のスケジュールを知らせることで、早くから進路に意識を持つのはとても大切です。

また、2年生を間近に控えた3月、学年末考査を終えた後に、進路に関する行事を行っている学校が多いようです。やはりガイダンスで企業や卒業生の体験談を聞くなど、進路決定に関する情報提供をします。マナー研修や企業見学など、より具体的なメニューを用意している学校もあります。

多くの高校では、1年時はそれほど進路に関する行事は多くありません。

これらに加えて部活動があります。

「部活動の加入率は5割〜7割、年々加入率は下がっている」との調査結果もありますが、まだまだ多くの高校生が加入しています。放課後や夏休みの時間は部活動に充てられます。


(2)高校2年生:より具体的に進路の準備をする

2年生になると徐々に進路に関する行事が増えてきます。

まずはインターンシップ。2年時にインターンを実施する学校が多いようです。

「インターン」と聞くと大学生のインターンを思い浮かべる方も多いと思いますが、高校生のインターンシップは全くの別物と考えてください。大学生のインターンは就職活動(選考活動)につながっていますが、高校生の場合は純粋な「職業体験」です。体験を通じた職業への深い理解やマナーの習得などが目的となります。期間は数日間で無給、受け入れ先は自治体や企業などさまざまで、基本的には学校の案内でインターン先を決定することになります。インターンは多くの高校生にとって発見と刺激になっているようです。

インターン後はインターンに関して振り返る時間があり、その後の進路決定に影響を与えます。

インターン以外でも、実際の企業現場に触れる機会が増えています。その一つが企業見学です。例えば、工業科であれば工場見学があります。工場見学ものちの就職活動にある「職場見学」とは関係ありません。

また、継続して進路ガイダンスを行いながら(春・冬)高校生への理解を促進しつつ、進路の適性検査や保護者への進路説明会などを行います。

学業やイベントは1年時とほぼ変わりなく行われます。


(3)高校3年生:勝負は1学期、進路の決定と就職試験の準備

いよいよ3年生、進路決定と就職試験の準備に向けて4月から進路関連の行事が目白押しです。

高校生の就職については、7月の求人票解禁から9月末にかけた一次募集で大半が決まりますので、タイトなスケジュールとなります。

また、就職率の高い高校(工業高校や商業高校など)は就職が中心ですが、それ以外の高校では大学進学について、AO/推薦入試や指定校推薦に関する説明会を行うなど、さらにタイトです。

まず進路ガイダンスがあります。1学期中にガイダンスは複数回行われます。

すでにこの段階では一律ではなく、就職や進学それぞれの希望進路別に分けて行われます。企業や卒業生による講話形式のものや、複数企業の担当者を招いて、より具体的な話を随時質問を交えながら相談会的な形式で行うケースもあるようです。

また、ガイダンスの中で、面接の模擬練習も行います。入退室時のマナー、挨拶の仕方(発声、視線、語気など)、話し方などです。

また、保護者を含めた行事もあります。三者面談保護者向け進路説明会です。三者面談では、進路についての確認や就職であれば業種や職種、具体的な企業の話をします。

この頃から、就職を志望する高校生は求人票を目にするようになります。

求人票解禁以前(〜6月)は昨年度の求人票を参考に、また解禁以降は本年度の求人を閲覧します。先生との面談を繰り返す中で、志望業界を絞り込み、先生から求人票を見せてもらいながらどの会社を受けるか、就職試験の計画をたてます。

その後、数回にわたる模擬面接職場見学を行い、9月に企業へ応募職試就験を経て合否が決まります。

こうした進路に関する活動とは別に、学業では1学期の中間考査と期末考査が、イベントでは体育祭があります。加えて3年時の4月に修学旅行に行く学校もあります。部活の引退は3年の夏となりますのでまだ活動中。

こう考えると高校3年生の1学期が高校生活で先生も高校生ももっともハードな期間なのではないでしょうか。

企業が学校訪問を行うのも、ちょうどこの時期ですので先生はその対応にも追われる時期です。

繰り返しになりますが、高校生の就職については、7月の求人票解禁から9月末にかけた一次募集で大半が決まります。9月末での内定率は64%にものぼります。

また、内定の早期化傾向も見られており、一次募集が勝負であることには変わりません。

しかし、一次募集が全てではないのも事実。

部活が長引いたことで就職活動ができなかった高校生。一般に、部活動の終わりは夏の高校総体県大会が終わったら引退と言われます。つまり勝ち残れば部活引退は遅くなり就職活動が十分にできない可能性があります。

また、公務員試験や大学進学から就職に切り替える高校生もいます。

公務員試験(地方初級)は9月下旬に一次試験があり合格発表は10月、同じく10月に二次試験を行い合格発表は11月中下旬です。

大学センター試験は1月中旬にあります。国公立、私立、大学によってその後の日程は異なりますが、1月以降は就職に切り替える高校生が就職活動を行います。

こういった高校生たちは二次募集以降で就職活動を本格的に行います。

高校では10月以降も進路ガイダンスなどを行なって活動支援を行いますが、3年生全体というよりも個別の支援へと変化します。

こうして、3月末の就職内定率は99.4%(平成31年3月卒業の高校新卒者、厚生労働省)に達します。

進路が決まり、学年末考査(3年時は2月実施)も終わるといよいよ高校生活も残りわずか、卒業式を待つばかりとなります。

※2020年は新型コロナウイルスによる休校の影響で1学期のスケジュールが進められていません。部活動の全国高校総合体育大会(インターハイ)も中止が発表されました。現状のままですと例年よりもタイトな就職活動になる可能性があります。
また9月入学が実現することになれば学校生活と共に就職活動のスケジュール自体が変更になる可能性もあります。


(4)高校生が就職を意識し始めるスケジュールはいつから?

さて、こうした高校生活の中で、高校生はいつから就職を意識し始めるのでしょうか?

弊社が行った調査結果(※1)によれば、3年生になってから就職先を探し始める高校生が圧倒的多数を占めています。


※1 調査概要
高校生の就職支援と採用支援を行う株式会社ジンジブでは、7月26日に東京、31日に大阪にて、就職を考える高校生向けにそれぞれ100社の企業を集めた合同企業説明会「ジョブドラフトFes」を開催し、会場に集まった高校生(参加者846人)に対して就職に関するアンケート調査(回答者数634名)を実施いたしました。

やはり3年時1学期の学校からの働きかけが多くの高校生のスイッチを押していることがわかります。

一方、それ以前に就職先を探し始めている生徒については全体の2割程度と少数ですが、その高校生たちは就職という進路方針が明確で能動的であることがわかります。


(5)まとめ

高校生活の3年間は、学業にイベントに進路にと行事が目白押し、先生も高校生も時間に余裕がありません。

採用活動を行う上では、求人内容や企業の魅力について「要点を明確にわかりやすく伝える」ことの大切さを改めて感じます。
ご紹介したような背景を理解した上で、ちょっとした気遣いをしながら先生とコミュニケーションができると良いでしょう。

 

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