チャンスは平等、「高卒だから」は関係ない【高卒採用成功事例vol.5 協和物産株式会社様】
高卒採用を支援するジョブドラフトへの掲載企業の担当者に体験談を聞く、高卒採用成功事例シリーズ。
今回は、東京で食品・酒類・消耗品などを扱う総合商社の協和物産株式会社 常務取締役の相楽様に高卒採用の活動内容についてお話を伺いました。
目次
(1)高卒採用を始めたのは採用の幅を広げるため
(2)高卒採用2年間の活動では人とのつながりを大切に
(3)職場見学ではあえて社員同士がじゃれ合っている姿など普段の雰囲気を見せる
(4)チャンスは平等、「高卒だから」は関係ない
(1)高卒採用を始めたのは採用の幅を広げるため
‐まずは御社のことについて教えてください。
相楽様:当社は、昭和47年にレストラン、居酒屋、カフェなどの外食産業向けの業務用食材を扱う卸売業として、創業しました。現在は国内製造メーカーや生産者から、約10,000品目を仕入れ、輸入商材・消耗品までも取り揃えることで、総合食品商社として成長を遂げ、食を通じて社会に必要とされる企業を目指しています。
募集しているセールスドライバーの仕事は、外食産業の既存取引先に対し、「フットワーク」と「気配り」をモットーにきめ細やかな商品の配達を担っています。ただ配達するだけではなく、顧客満足を第一にお客様と密にコミュニケーションを取り、新商品の提案や情報提供も行っていきます。
-これまではどのような採用を行っていましたか。
2019年卒から高卒採用を始めました。それまでは、紹介会社を通じて大卒のみ採用をしていました。専任の人事がいないため、自社で工数を取って採用活動を行っていたわけではありませんでした。
-高卒を始めた経緯、ジョブドラフトとの出逢いを教えてください。
近年、売り手市場という私たちのような中小企業には厳しい世の中の流れと人手不足という現状を打開するため、高卒採用を検討し始めました。その際に、タイミングよくジンジブ様に声をかけて頂いたことがきっかけで、高卒の採用活動に踏み切りました。
実は数年前に一度だけ高卒採用を行ったことがあります。3名採用したうち、1名は現在も活躍していますが、他の2名は2~3ヶ月で退職してしまいました。当時を振り返り、高校を卒業したばかりの新入社員に対して、十分な教育やメンタル面でのケアができていなかったことを反省し、高卒採用を再開するにあたっては、教育カリキュラムの見直しも図っています。
2019年卒は高校生が3名、大学生が3名採用でき、20年卒は高校生は6名、大学生が3名採用予定です。
(2)高卒採用2年間の活動では人とのつながりを大切に
-ジョブドラフト1年目の活動内容はいかがでしたか。
1年目は、手探りの状態での採用活動だったため、ジンジブ様から頂いた様々な情報が非常に役に立ちました。高校生独自の採用ルールや採用スケジュールについても勉強を重ね、ジンジブ様からのお力添えもあり、自社の採用方針を固めることができました。また、求人票発送の業務を代行していただけたことは、とても助かりました。自社でやろうと思うと非常に手間なので。
初年度は20名に職場見学に来ていただき、目標として掲げていた3名を採用することができました。
-ジョブドラフト2年目ではいかがでしたでしょうか。
2020年卒に関しては、7名職場見学に来ていただき、6名応募して頂きました。初年度に比べ、職場見学者は減りましたが、当社への志望意欲の高い生徒が集まり、採用の確度は上がりました。1年目に種まきのため、高校訪問を行ったことで、先生の知り合いから他校の先生をご紹介頂いたり、高校内での社会人講和の授業をする機会にも恵まれたりと、ご縁を増やすことができました。
私たちは専任の人事がおらず、11校というピンポイントの高校訪問になりましたが、営業と同じで、高校の先生方にもしっかりとご挨拶をし、私たちが求める人材と就職希望の学生とのマッチングを図るための相互理解をしていかなければならないと感じました。やはり、どんな業界でも、どんな仕事でも、人と人とのつながりが大事ですね。
(3)職場見学ではあえて社員同士がじゃれ合っている姿など普段の雰囲気を見せる
-特に効果的に働いた活動は何でしたでしょうか。
職場見学に来てもらった高校生への対応が一番重要だと思っています。会社説明をした後、年齢の近い社員に会社見学の案内してもらい、執務室や倉庫、商品などを説明してもらいます。
説明する時も、分かりやすく簡単な言葉選びに気を付けていました。私たちが仕事をする上で大事にしていることは、「人として大事にしてもらいたいこと」です。例えば、元気な挨拶・笑顔・誠実さ・周りへの感謝の心などです。当社がそうした社風であることを肌で感じてもらえたらと思っていました。また、あえて社員同士がじゃれ合っている自然体の姿や、真面目に仕事しつつもふざけるという普段からの雰囲気を見せました。職場見学に来た高校生の緊張をほぐしてあげられるように意識していました。
面接でも見ていたポイントは、私たちが食品業界なので「食」が好きかどうか、出会ったときに笑顔になれるかどうかでした。
もう1点成功要因として大きいのは独身寮だと思います。当社ではワンルームマンションを借り上げて寮を準備しています。
2020年卒の高卒採用でも青森・福島・新潟から来る新入社員が決まりました。地方の生徒は、地元で希望する職がないため、首都圏で寮がある会社を探している子が多く、皆寮に入ることになりました。セールスドライバーの職種柄、飲食店の開店前に商品をお届けする必要があり、必然的に出勤も早朝となります。会社に比較的近い寮は、そうした面でも利便性も優れています。
また、遠方からでも気軽に職場見学に来ていただくため、往復交通費の負担を行いました。将来の戦力だと思えば、必要な投資だと思います。
-1つ1つの対応が、高校生から親切だと思ってもらえたのが成功の秘訣なのでしょうね。
先日も、入社前の不安を取り除くため、内定者のランチ会を行いました。今春から働く場所となる東京に来られる良い機会になりますし、将来の同期と交流をもてたことでホッとした表情を浮かべる子もいました。
-入社前の時期が一番不安な時期と聞きます。9人も同期がいると分かったら心強いですよね。
そうだと思います。今の子は、SNSを利用して、遠くにいても連絡を取り合うことができるので、仲良くなるのが本当に早いなと思いましたね。
また、ランチ会には新たに2年目になる社員も呼びました。1つ上の先輩と話す機会を設けることで安心もできたと思います。
2年目の先輩社員も、後輩ができることをとても喜んでいて、仕事に対する意識が高まり、良い刺激となっています。若手社員同士は、大卒や高卒といった垣根はなく、寮でお互いの家が近いのでプライベートでの交流も多いようです。
(4)チャンスは平等、「高卒だから」は関係ない
-新入社員教育はどのように行っていますか。
高卒も大卒も教育カリキュラムは一緒です。20年入社の研修は、社内研修と外部研修を併用しようと考えています。今年もジンジブ様の新入社員研修・メンテナンス「ルーキーズクラブ」に行かせる予定です。
社内研修では社長や各部署の部署長が講師になって座学研修を行います。配属後はOJTを中心に自身の業務を身につけながら、他の部署がどんな仕事をしているのかという会社全体の仕事についても理解してもらおうと考えています。
-ルーキーズクラブを利用してちょうど1年ほど経つと思いますがいかがでしょうか。
ルーキーズクラブの研修に派遣することで、社内では拾えない社員の生きた声、心情が分かります。私たちが面談で聞き出せるかというとそうではない本音もあります。毎月頂けるレポートには、新入社員が「今どういうことを考えているのか」具体的に書かれているので、面談や次の対応に生かせています。
-ルーキーズクラブでは何社もの企業の同期ができます。ルーキーズクラブ自体がポジティブな集団であり続ければ、良い循環を生み出し続けることができますね。
<外部リンク:ジンジブ>人事の悩みである人財の育成・定着をサポート「ルーキーズクラブ」
-最後に高卒人材に今後期待することを教えてください。
高卒の社員が18歳で入社してきて、22、23歳になった時にどのくらい成長しているかが本当に楽しみです。その時に会社の中心部にいてくれたら最高ですね。「高卒だから」は関係ないと思っています。当社では誰にでもチャンスは平等にあるので、そこに自分から手を挙げるか挙げないかの差なんです。
高卒採用を継続することで、会社の成長に結びつけていきたいと考えています。
当社は20代の社員が多く、賑やかです。若い人材はフットワークが軽く、そこが魅力です。失敗して良い、そのための教育を我々でしていきたいです。
-貴重なお話をありがとうございました!
インタビューご協力:協和物産株式会社 「人と人との繋がりを大事にします!」
ジンジブでは全国2,000社以上の企業様の高卒採用をサポートしています。
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