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県内?県外? 高卒採用活動に外せない「エリア」の観点

2019年12月17日

大卒と比較すれば「地元志向」が強いのが高卒新卒の特徴です。もちろん「就職と同時に上京したい」など、地域外の就職を希望する学生もいます。
人手不足の課題感は、企業規模が小さいほど強く、都市部より地方が強いという状況です。
そのため、地方では、自治体等が地元企業の魅力発信を強化し、学生に対して「地元就職」という選択を紹介しています。

今回は「エリア」の観点で就職の動向を考えてみましょう。

目次

(1)就職と同時に地元を離れる高校生の動向
(2)県外就職者の都道府県の関係
(3)地方学生の採用を検討する場合の注意点
まとめ

(1)就職と同時に地元を離れる高校生の動向

実際に高卒の県外就職状況はどうなっているのでしょうか?
高卒県外就職率
出典:『学校基本調査』文部科学省

平成30年度の県外就職人数は35,174人でした。
全体で見ればこの5年で県外就職率は1%の増加、人数にしておよそ2,000人弱の増加となります。
これを多いと見るか少ないと見るかはそれぞれですが、「地域企業の貴重な担い手」が少しでも県外に出て行ってしまうのは地元企業にとっては痛手であると考えます。
また男女に分解した場合の県外就職率はどうでしょうか。
もともと、男子学生のほうが県外就職率が高くありますが、男子学生はほぼ横ばい(0.5%増)であるのに対し、女子学生の県外就職率は1.5%と増加しています。

高卒県外就職率 男女別
出典:『学校基本調査』文部科学省

ちなみに都道府県レベルで見てみると
・県外就職率が高い都道府県:青森県(43.3%)、宮崎県(43.2%)、鹿児島県(43.2%)佐賀県(41.6%)
・県外就職率が低い都道府県:愛知県(4.1%)、富山県(5.9%)、滋賀県(8.1%)、北海道(8.1%)、静岡県(8.1%)

・県外就職が増えた都道府県:奈良県(7.5%)、大分県(4.3%)、埼玉県(4.1%)、宮城県(3.8%)、岐阜県(3.4%)
・県外就職が減った都道府県:秋田県(-5.4%)、富山県(-2.0%)、徳島県(-1.9%)、沖縄県(-1.7%)

となります。

 

(2)県外就職者の都道府県の関係




出典:『学校基本調査』文部科学省のデータをもとに表を作成
クリックで表を拡大

この表は県外就職をした生徒の在学中の都道府県と就職先の都道府県を表にしたものです。
当たり前ですが、県外就職先として選ばれるのは「主要都市」です。各地方の中心で企業が集積するため求人も多く、生活環境としても若い層には魅力的に映ります。

・圧倒的に県外就職先として選ばれる東京

実に県外就職者の1/3弱は東京を就職先として選択、一極集中です。
東京には全国からやってきますが、顕著なのは関東以北からの流入。北関東や、東北からの県外就職者が多いことが見てとれます。
続いて、九州地方からも流入が多いのが特徴です。

・北関東、東北の第二の受け皿としての南関東(神奈川、埼玉、千葉)

南関東は東京への県外就職が多くもありますが、一方で東北・北関東の第二の受け皿ともなっています。
特に隣接する北関東の都道府県(茨城→千葉、群馬→埼玉)からの県外就職が多いです。
また、神奈川県は全国的に県外就職先として選ばれる都道府県となっています。

・愛知県は近隣、九州からの県外就職が多い

愛知県は、県外就職先人数2位と、県外就職先として非常に選ばれやすくなっています。
一方で県外就職率は4.1%と47都道府県中最も低い。
トヨタ自動車の城下町として雇用が多く、安定しているといえます。

・県外就職先人数3位の大阪

大阪にやってくる生徒は、兵庫、奈良、和歌山からが圧倒的に多くなっています。
東海以北からの県外就職はあまり見られません。
また、中四国地方、九州地方においてはそれぞれ広島県、福岡県が県外就職先として選ばれやすく、大阪も一定の流入はありますが、強く選ばれているわけではないことがわかります。

・各地方の中心都市

宮城県
宮城には青森、岩手、秋田、山形、福島の東北地方各県からの流入が中心です。逆に、それ以外の地方からは県外就職先として選ばれません。また、北海道の学生は宮城県を通り越して、東京を選択するようです。
広島県
近隣と県外就職率の高い九州各県からの流入があります。
福岡県
圧倒的に九州他県からの流入が多い福岡県。人数も多く、九州は福岡集中の傾向が強まっています。

 

(3)地方学生の採用を検討する場合の注意点

「寮完備」「選考にかかる交通費負担」など、地方学生の採用を強化する企業が増えています。
しかしやみくもに日本全国に活動範囲を広げても採用するのは難しいかもしれません。
県外就職を選択するとき、高校生には物理的な距離と心理的な距離があり、選びやすい都道府県が存在するものです。
高校訪問や、受け入れ後の環境整備には、こうした地域の特色を踏まえて行うのが良いでしょう。

まとめ

県外就職をする高校生は微増しており、全体の約19%います。
県外高校生の採用を検討する場合は、生徒の物理的な距離と心理的な距離を理解し、地域ごとの特色を踏まえて活動しましょう。

 

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