“働く”を選んだ18歳 やってみる精神で見つけた、わたしたちのキャリアのはじまり――高卒社会人のリアルキャリア  | 記事一覧 | 高卒採用Lab 高校生採用を科学する

“働く”を選んだ18歳 やってみる精神で見つけた、わたしたちのキャリアのはじまり――高卒社会人のリアルキャリア 

「高卒で社会に出て、本当にやっていけるのだろうか。」 
進学か就職か、人生の分岐点に立つ高校生の多くが、そんな迷いを抱えています。親や先生、また採用する企業にとっても、それは簡単には答えの出せない問いかもしれません。 

しかし実際には、自らの意思で働く道を選び、現場で着実に力をつけている若者たちがいます。 
今回は、神奈川県・東京都を中心に、食品スーパー「食品館あおば」を展開する株式会社ビック・ライズで働く高卒入社の松原さん(2022年入社・精肉部 写真右)と若林さん(2024年入社・青果部 写真左)に話を伺いました。 

自分の将来を考え、迷いながらも踏み出した一歩。社会に出て働くことのリアルと、その中で見つけた成長の実感を、二人の言葉からひもときます。 

松原さんのキャリアステップ 

若林さんのキャリアステップ 

「進学か就職か」迷いながらも、自分の意思で決めた進路 

高校生のとき、進学と就職のどちらを選ぶか、迷いはありましたか? 

若林さん: 
通っていた高校が就職に力を入れている学校だったので、自然と“働く”ことを意識するようになりました。姉と姉の旦那さんがビック・ライズで働いていて、会社の雰囲気や実際の仕事内容を聞くうちに、少しずつ『ここで働いてみたい』という気持ちが強くなっていきました。 

最初は人間関係が不安でしたが、家族や学校の先生がいろいろ相談に乗ってくれて、“なんとかなるよ”って言ってくれたことが支えになりました。最終的には、給料の面にも魅力を感じて、『挑戦してみよう』と就職を決めました。 

松原さん:  
私は、『大学に行ってもやりたいことが見つかるか分からない』と思っていました。だったら、早く働いてお金を稼ぎたい、自立したいという気持ちのほうが強かったです。私の高校は進学や専門学校に進む生徒が多かったのですが、私は1年生のころから『働きたい』と思っていました。早く社会に出て、自分の力で生活したかったからです。 

働き始めて気づいた「社会人」としての責任と難しさ  

入社してすぐ、どんな壁にぶつかりましたか? 

若林さん:  
最初はアルバイト感覚が抜けなくて、社会人としての責任の重さに戸惑いました。特に電話対応が苦手で、クレームの電話を受けたときに、焦ってメモの内容を間違えてしまったことがあってそのときはすごく落ち込みました。先輩たちは怒るのではなく、“こうやって対応してみたらいいよ”と丁寧に教えてくれました。そのとき、『仕事ってひとりで頑張るものじゃないんだな』と実感しました。 

松原さん: 
私は敬語が本当に難しかったです。学校では教わらないので、お客様やパートさんと接するときに「これで合っているのかな」と不安になっていました。 

現場で積み重ねた、小さな成功体験が自信に変わる 

現在の仕事内容について教えてください。 

松原さん:  
精肉部に配属いただき、お肉のカットやパック詰め、冷蔵庫への収納、在庫の管理などをしています。こちらの店舗でずっと働いています。最初はただ“言われたことをやる”という感じでしたが、最近では発注も任せてもらえるようになりました。精肉のカットは包丁の角度や力加減ひとつで、仕上がりが全然違うんです。豚肉より牛肉の方が難易度は高いんですよ。長く働いている先輩は本当に手際がよく綺麗なカットで、憧れの存在です。 

若林さん: 
青果部では、毎朝届く野菜を仕分けやパッケージをして売り場に出したり、鮮度が落ちた野菜を回収して売り場を作ります。私は今の店舗で2店舗目になります。今は少しずつ、鮮度を見極める“目”が養われてきた気がします。憧れのチーフのように、正確で効率よく仕事ができるようになりたいです。まだ1時間くらいかかってしまうんですが、少しずつ早く、正確にできるように努力しています。

やりがいを感じるのは、“認められた”瞬間 

働く中で、やりがいを感じるのはどんなときですか? 

若林さん:  
やっぱり褒められたときですね。先輩に“よくできたね”と言われたり、お客様に“ありがとう”と声をかけていただいたり、小さい子供が“ばいばい”と手を振ってくれたり。そんな何気ないやりとりが、すごく励みになります。 

松原さん:  
私は、お肉をきれいに切れたときです。毎日たくさん切る中で「今日はうまくいったな」と思える瞬間があると、それだけで嬉しいです。まだまだ先輩のようにはいきませんが、自分なりの成長が実感できるたびに、もっと上手くなりたいという気持ちになります。 

お給料やボーナスが、努力の手応えになる 

お給料やボーナスについて、正直なところどう感じていますか? 

松原さん:  
働き始めてから、ちゃんとお給料が上がりました。年2回のボーナスで、自分の欲しかったものを買えたときには、やっぱり頑張ってよかったなって思いました。 

若林さん:  
私も上がっています。固定残業代が含まれていて、毎月の収入が安定しているのは大きな安心感です。給料のために働いているというより、頑張った分がちゃんと返ってくるので結果として嬉しいです。 

次に目指すのは、後輩に教えられる存在  

今後の目標を教えてください。 

松原さん: 
今はまだ、教えてもらうことのほうが多いですが、いつかは後輩に“伝えられる立場”になりたいです。そのために、まずは自分のレベルをもっと上げたいと思っています。 

若林さん:  
発注業務の精度とスピードを上げて、憧れているチーフに少しでも近づけるように努力を続けたいです。“あの人がいると安心”って思われる存在になれたら嬉しいです。 

高校生へ伝えたい「一歩踏み出す」という選択の強さ  

最後に、これから進路を選ぶ高校生にメッセージをお願いします。

若林さん:  
迷っているなら、とりあえずやってみようという気持ちで充分だと思います。つらい時期もあると思いますが、就職したら案外なんとかなります。お給料をもらって、日々の生活が少しずつ形になっていくのは、けっこうハッピーですよ。 

松原さん:  
働くって楽なことばかりじゃないけど、お金をもらうことには責任がともないます。その責任を背負いながら毎日を過ごすことで、自分自身も少しずつ成長していると実感できるようになります。やる気さえあれば、どんなことでも乗り越えられると思います。 

まとめ 

高校卒業後すぐに就職を選ぶのは、決して簡単なことではありません。進学という選択肢が当たり前のようにある中で、「働く」という道を選ぶには勇気と覚悟が必要です。 

それでも松原さんや若林さんのように、自らの意志で社会に出て、目の前の仕事に真摯に向き合いながら、少しずつ自分の力を築いていく若者たちがいます。 

インタビューでも明るく率直に、仕事でのやりがいや社会に出て良かったこと、大変だったことも笑顔で教えてくれました。その姿は、年齢や学歴に関係なく、職場に良い影響を与えていることが伝わってきました。 

採用担当の吉澤さんはこう話します。  

「今年の新入社員30名のうち、10名が高卒入社です。高卒の社員は、大卒より年齢が若くても“自分から動こうとする力”が強く、がむしゃらに取り組む姿勢が他の社員にも良い刺激を与えてくれています。現場において、彼らの存在感は確実に大きくなっています。」 

社会に出るのが早いからこそ、背負う責任も多く、壁にぶつかることもあります。しかし、それを乗り越えるたびに得られる成長の実感は、何にも代えがたいものです。 

“高卒だからこそ、早くから一歩を踏み出せる強みがある”──このような声が、進路に向き合う高校生や大人たちの視野を少しでも広げるきっかけになればと思います。 

※インタビュー内容は、2025年5月13日当時のものです。 

企業名:株式会社ビック・ライズ 
従業員数:社員 588名 パート・アルバイト 1,796名(2024年10月現在) 
業種:小売り・食品スーパーマーケット業 
職種:一般職(精肉部・グロッサリー部・青果部・惣菜部・フロントサービス部)
採用人数:2025年10名入社 

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