昨今、若手人材の不足が深刻化する中、多くの企業が高卒採用に注目しています。
本記事では、高卒採用に取り組む株式会社スギイマシナリィ　専務取締役の杉本様にお話を伺いました。
株式会社スギイマシナリィ様はさまざまな業界の産業用機械をオーダーメイドで製造する事業を展開されています。

後継者である私が入社した時に、ベテラン陣の頼もしさを感じると共に彼らがいなくなった後の会社の事を考えると若手をしっかりと採用し定着してもらわなければと考えました。
学歴にとらわれずやる気ある若手を採用する方針を打ち出し、2年前から本格的に高卒採用を開始しました。
現在活躍しているベテランも高卒が多かったこともあり、学歴にこだわらず、やる気のある人材を採用しようと考えました。

高卒採用は初めてだったので、何もわからないというのが課題でした。
ジョブドラフトと出会い、専門の会社の助けを借りて取り組みを始めました。

高卒採用では、地域の工業高校や普通高校を中心に15～20校を訪問し、直接先生とお話できるイベントなどにも参加しました。
求人票の発送や就職説明会への参加を通じて、高校側との信頼関係を築く努力を重ねています。
主に工業高校をターゲットにしていますが、普通科出身の学生も対象に含めることで、採用の幅を広げています。

採用後はOJT（On the Job Training）を中心に教育を行い、現場での実践を通じて技術を伝承しています。
特にフルオーダーメイド製品を扱う弊社では、「見て覚える」から「実際に作る」までを繰り返しながらスキルを身につけていきます。
先輩がマンツーマンでついて指導できることで、新人が安心してスキルを習得できる環境を整えるように取り組んでいます。

同社では、高卒社員が5年以内に一人で現場の出張作業を担えるレベルに成長することを目指しています。
昇進の際に学歴で制限することはなく、能力次第でさらなる成長が期待される環境を作っています。

空調完備の工場や安全靴や空調服含む作業着支給など、働きやすさを重視した福利厚生も魅力の一つです。
工場勤務でも快適に働けるよう工夫されており、資格取得支援制度を活用してスキルアップも可能にしています。

新人を迎えることで、社内のコミュニケーションが活性化しました。
まっさらな若手を育てるには、社内の整備は必須でしたので、よかったと思います。
新人に説明する過程で、社内のコミュニケーションスキルや伝達力が向上する副次的効果も生まれています。

評価制度の整備やスキル段階の明確化など、課題も残されていますが、採用から育成までの一連の流れを見直すことで、さらに魅力ある職場を目指しています。

実際に新卒で働く方にもインタビューしました。

もともと「ものづくり」が好きで、学校でデザインやインテリアの専門分野を学んでいました。
求人票を通じてこの会社を知り、「自分の技術や興味を活かせる」と感じたことが応募の決め手になりました。
特に学校で学んだ図面の知識が、現場で役立つのが嬉しいですね。ものづくりが好きな自分にとって、この環境はとても魅力的です。

設計から製造、メンテナンスまで幅広い業務があります。
早速、製造現場での業務に携わりながらスキルを磨いています。
特に入社してすぐの出張が印象的でした。
秋田への出張は、初めての長距離移動で緊張もありましたが、現地で直接お客様と接する機会があり、ものづくりの成果を肌で感じられる瞬間が楽しかったです。

今の目標は、一人で出張を任されるようになることです。自分で機械を設置して、お客様に納品できるような技術力と責任感を身につけたいです。

好きな仕事につくことで、安定したモチベーションを引き出さていて、目標もあって素敵です。
ありがとうございました。

株式会社スギイマシナリィ様の取り組みは、単なる人材確保ではなく、若手の成長と会社の発展を結びつけています。
組織として教育にも力を入れることで新たな風と活性化につながるでしょう。

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