【就職差別につながる恐れがある14項目】高卒採用の面接でNG質問をしたらどうなる? | 記事一覧 | 高卒採用Lab 高校生採用を科学する

【就職差別につながる恐れがある14項目】高卒採用の面接でNG質問をしたらどうなる?

採用活動でほとんどの企業で行う「面接」。高卒採用の面接では、いくつかしてはいけない質問が存在することを前回紹介させていただきました。ルールを知らず、生徒の緊張をほどこうとした質問が逆にNGだったというケースも少なくないようです。

今回は面接でやってしまいがちなNG質問について詳しく事例を用いて解説していきます。面接前に目を通してくださいね。

目次

(1)面接時のNG質問は何故あるの?もしもNG質問したら
(2)こんな質問はダメ!NG質問一覧

・就職差別につながる恐れがある14項目
・NG質問のあるある事例

(3)NG質問したことはなぜばれる?
(4)面接のルールを守って不利にならない高卒採用を!
(5)まとめ

(1)面接時のNG質問は何故あるの?もしもNG質問したら

就職活動というのは誰でも自由に自分の適性・能力に応じて職業を選ぶことができますが、雇用側が公正な採用選考をしなければ、就職の機会均等を推進している意味がありません。
厚生労働省では採用選考の基本的な考え方として【応募者の基本的人権を尊重すること】【応募者の適性・能力のみを基準として行うこと】の2点を定めています。

これに基づき面接時に配慮すべき事項として、厚生労働省HP上に「公正な採用選考の基本」に就職差別につながる可能性のあるNG質問を掲載しています。もし、質問が就職差別に繋がると判断された場合は管轄のハローワークから企業へ指導の連絡が入ります。場合によっては改善に向けた経緯報告書の提出が必要となることもあります。

(2)こんな質問はダメ!NG質問一覧

就職差別につながる恐れのあるNG質問は、14項目に分けられています。故意の就職差別ではなく、生徒の人柄を知る目的としてうっかり質問してしまいそうな項目もありますので注意が必要です。

就職差別につながる恐れがある14項目

本人に責任のない事項の把握

❶ 本籍・出生地に関すること
(「戸籍謄(抄)本」や本籍記載の「住民票(写し)」を提出させることはこれに該当します)

➋ 家族に関すること<職業、続柄、健康、病歴、地位、学歴、収入、資産など>
(家族の仕事の有無・職種・勤務先などや家族構成はこれに該当します)

➌ 住宅状況に関すること<間取り、部屋数、住宅の種類、近郊の施設など>

❹ 生活環境・家庭環境などに関すること

本来自由であるべき事項の把握

➎ 宗教に関すること

➏ 支持政党に関すること

➐ 人生観、生活信条に関すること

➑ 尊敬する人物に関すること

➒ 思想に関すること

➓ 労働組合に関する情報(加入状況や活動歴など)学生運動など社会運動に関すること

⓫ 購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること

採用選考の方法

⓬ 身元調査などの実施

 (「現住所の略図」は生活環境などを把握により身元調査につながる可能性があります)

⓭ 合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断の実施

⓮ 「全国高等学校統一応募用紙」に基づかない事項を含んだ応募書類の使用

出典:厚生労働省ホームページ http://www2.mhlw.go.jp/topics/topics/saiyo/saiyo1.htm

NG質問のあるある事例

一番やってしまいがちなNG質問は「家族に関すること」で、実際に指導件数の約半数の割合を占めています。

NG質問例
”お父さんはどちらの会社に勤めていますか?”
”兄弟は?”

どうでしょうか?緊張を解きほぐすアイスブレイクのつもりで「うっかり聞いてしまった!」となりやすい質問の一つです。

次いで多い質問としては、「思想に関すること」が挙げられます。「なかなか聞かないのでは?」と思うかもしれませんが、このような質問は思想に関することと捉えられてしまう恐れがありますので注意が必要です。

NG質問例
”普段、どんな本を読んでいますか?”
”尊敬する人物はだれですか?”

質問者の意図とは別で思想に関する質問をしたことになってしまいそうです。要注意ですね。

その他には、「家はどの辺り?」、「どこ生まれ?」といった住居や出生地に関する質問もNGです。これは家の場所によって出生地によって採用の合否が判断されてしまうことを防ぐためです。

冒頭でお伝えした通り、【応募者の適性・能力のみを基準として行うこと】という項目が根底にあることを理解しておく必要がありますね。

これらの質問が学校からハローワークに相談が多い事例です。

(3)NG質問したことはなぜばれる?

では、なぜ生徒に質問した内容が教員からハローワークに報告されているのでしょうか。
学校によって様々ではありますが、次年度の生徒の面接対策に役立たせる為に、高校から生徒に「どんな質問を面接でされたのか」を報告をするように指導していると考える必要があります。

また先生は生徒がどのような面接をしてきたのかがとても気になっています。面接がうまくいったのどうか、どんな質問がありどのような回答したのか?とヒアリングする中で「意図せず」NG質問に気づいてしまい、先生が「悪質だ」と判断した場合は、教育委員会を通じてハローワークに相談する流れになっています。

相談された場合には、企業には罰則があるわけではありませんし、指導の対象となる企業はほんのわずかです。しかし、指導が度重なってしまうと学校からの信頼が落ちていき、生徒を面接へ行かせなくなる恐れがあるので注意が必要です。

(4)面接のルールを守って不利にならない高卒採用を!

聞いてはいけない質問のルールを事前に把握して守ることで、高校から不要にマイナスに見られることが避けられます。

重要なのは、高校生はポテンシャル採用だということを踏まえた質問を心がけましょう。
面接の前には「ヒアリングシート」を作成することをお勧めします。これによって、流れの中でうっかり聞いてしまった!といったミスを減らすこともでき、質問からどのような回答を得たいのかといった面接そのものを考えるきっかけにもなります。ぜひ一度試してみてください。

(5)まとめ

高卒採用の面接では公正な採用選考を行うため、NG質問がルールで定められています。面接内容は高校へ報告され、高校側が悪質なNG質問と判断すると、ハローワークを通じて企業に指導が入ります。不要に高校の信頼を失うことのないように、ルールを理解し、質問を事前に準備しましょう。

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