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高卒採用は面接のルールが厳しいというのは本当?♯人事の気になる調査!

2018年08月31日

「高卒の採用ルールが厳しい」のは本当か?

高校生の新卒採用は9月5日に応募が解禁されます。夏休み中に数社の職場見学に参加した高校生たちが、面接解禁日である9月16日に一斉に面接を受け始めます。人事担当としては予測していた数の応募がくるのか、こないのか、とてもハラハラする時期とも言っていいでしょう。

多くの会社で一斉に面接が始まり、「高卒採用はルールが厳しいのでどう面接して良いかが分からない。」「質問内容が制限されていて判断しづらい。」といった声が高卒の面接では多く聞こえてきます。
なぜでしょうか。高卒採用では、応募管理を高校の先生が、求人票の管理をハローワークが行うため、高校生に公平な選考がなされないと判断される場合は、ハローワークに報告され、企業には勧告が通知されます。

そこで今回は、採用に携わるなら知って損はない、高卒採用における面接ルールについてまとめてみました。

面接で聞いてはいけない項目がある?

高校生の就職では、「本人の能力と適性」に直接関係のない事項を採否決定の判断基準とはしてはならないというルールがあります。言われてみれば当然ですよね。人材採用においては、「本人の能力と適性によって採否決定をする」ことは当たり前のことです。
ただし、ここで注意すべき点は、「就職差別に繋がるおそれのある質問」を行わないことという文言です。

就職差別に繋がるおそれのある質問とはどんなものがあるのでしょうか。全14項目を紹介しておきたいと思います。すべてを暗記する必要はありませんが、どんな質問が規定に触れてしまうのか理解をしておくと良いでしょう。

【本人の責任の無い事項の把握】

1.国籍・本籍・出生地に関すること
2.家族に関すること(※要注意)
3.住宅状況に関すること
4.生活環境・家庭環境に関すること

生まれや家族構成、どんな家に住んでいるなど、本人の能力には関係のない質問はNGとされています。特に注意をしておきたいのは「家族」に関する質問です。どんな環境で育ってきたかは最も触れやすい項目です。しかし、育った環境は本人の責任ではないので、適性を計るための指針として判断してはいけないのです。高卒採用面接する側の質問力が最も試されるといってもいいでしょう。

面接で問題のある質問として通報されてしまう最も多いケースが、この家族に関する質問です。

【本来自由であるべき事項】

5.宗教に関すること
6.支持政党に関すること
7.人生観・生活信条等に関すること
8.尊敬する人物に関すること
9.思想に関すること
10. 学生運動や労働組合等の社会活動に関すること
11. 購読新聞・雑誌・愛読書に関すること(※要注意)

宗教や支持政党については、憲法でも自由が定められている項目なので理解できるでしょう。ここで注意しておきたいことは、「本」についての質問です。高卒採用の面接では聞かない方が良いでしょう。

中途採用や、大卒採用の面接の中でも「最近、どんな本を読みましたか?」と聞く人事の方も多いのではないでしょうか。普段から何かを学ぼうとしているのか、どんな本に感銘を受けたことがあるのか、本を読む習慣があるのか、など気になる項目かもしれませんが、その回答によって採否を決定することは意図せずとも「思想・信条の自由」を侵害してしまう可能性があるためNGとなっています。

もう一つ、「尊敬する人物はだれですか?」という質問も避けておきましょう。質問者の意図とは関係なく、回答する側である高校生の回答次第では、その質問が本来自由であるべき事項を侵してしまうことがあるのです。

【採用選考の方法】

12.身元調査の実施
13.「全国高等学校統一応募用紙」に基づかない事項を含んだ応募書類の使用
14.合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断の実施

 

「じゃあ面接で何を聞けばいいの?」とお困りの人事の方へ

ここまで見ると、「じゃあ何も聞けないじゃないか!」と思ってしまうかもしれません。あなただけはなく大半の人事の方が高校生の採用面接での質問項目に頭を悩ませているのも事実です。私たちが受ける相談でも上位を占めているのがこの内容です。高卒採用において大事なことはあくまで「本人の能力と適性」で判断するということです。
また、誤解があるようですが「面接した高校生は全員採用しなければならない」という都市伝説も一部で広まっているようですが、もともと会社の考え方に共感していない学生を採用しても早期離職につながり、高校生にも会社にもお互いにメリットは何もありません。正当な質問で面接を行い、採用して、しっかりと育成をするということを念頭に置いて採用活動を行っていきたいですね。

面接対策を考えてみよう

1.質問シートを作成する

質問シートを作成することで、大きく外れて「うっかり聞いてしまった!」を防ぐことができます。何もせずに面接に入ってしまい、何気なく聞いてしまった、それが問題になってしまった。となると高校からの評判を下げてしまうことになります。うっかりミスを防ぐためにも事前準備をしていきましょう。

シートの作成に当たって、自社の理念や方針から「どんな高校生を採用したいのか」は明確になっていますか?まずはここを整理することから始めましょう。

極端な例ですが「明るく・活発な生徒」を採用しようと思っているのに、質問シートを整理せずに「高校で黙々と打ち込んだことは何ですか?」と質問したとします。「黙々と打ち込んだ」エピソードで「勉強にひたすら打ち込んできました。」と返答があった場合、勝手に「部活で活発に活動していた子ではないのかな」と判断してしまうことにもつながるかもしれません。「変な質問は出来ない!」と意識を強く持っていると、余計に単純な判断ミスをしてしまいがちです。

質問シートを作成する意図は、質問する項目をただ羅列するのではなく、なぜその質問をするのかを理解するためです。

質問項目を作るには、

「元気な学生が欲しい」場合、元気さを引き出せる質問をしよう、
「コツコツと努力できる学生が欲しい」場合、何かに打ち込んだストーリーを聞こう

のように「採用したい高校生」のイメージ像を考えて質問シートを作ると良いでしょう。

2.社内で採用ルールの共有をしておく

もう一つよくある落とし穴では、人事担当がルールを理解していても、二次面接や最終面接を担当する役員・社長にルールが伝わっておらず、意図せず抵触してしまうことがあるようです。人事担当が細心の注意を払って一次面接を行い、合格を出したとしても、2次面接で注意点が伝わっていなければ「NG質問をする会社」として不名誉なレッテルを貼られてしまい、その高校や、最悪の場合、地域からの紹介がなくなってしまうなんてことにもなります。

そんな悲劇を生まないためにも、面接に入る人全員がルールを理解するように共有をしっかりと行いましょう!

まとめ

高卒採用では面接のルールがしっかりと定められています。「なぜ高卒採用がこんなに厳しいんだ!」と憤慨される方もいるかもしれませんが、実はこれらのルールは、中途採用や大卒の採用においても本来はNGの項目です。
高校新卒の場合は、より本人の能力や適性にフォーカスした採用活動を行うことが大事です。これを質問力の向上や、面接担当者としてのスキルアップの機会ととらえて挑みましょう。高卒採用においては、「事前準備」と「社内共有」が大切です。
そして高校生には採用後の「大きな伸びしろ」が存在していることを忘れてはいけません。高卒の面接で大切にしたいのは、高卒採用はポテンシャル採用であるという認識です。彼らの伸びしろを最大にするのは会社の育成にあることも、忘れてはいけないポイントの一つですね。

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