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ネット通信高校「N高」エンジニアのLT大会に潜入!~”やってみる・課題を見つける・解決する”体験が生徒を伸ばす~

2018年6月27日(水)、インターネットと通信制高校の制度を活用した広域・通信制高校の「N高等学校(以下N高)」の授業をJOBドラフトのサービス利用する企業と見学に行き、代々木キャンパス・通学コースのプログラミングクラスの授業にお邪魔しました。
今回は、「N高ではどんな授業を行っているのか」、「どんな生徒が通っているのか」「高卒エンジニアっている?」など、当日の様子と共にレポートしたいと思います!

代々木キャンパスは、代々木ゼミナールの別館にキャンパスを設けています。

N高ってどんな高校?

N高等学校はカドカワが創る、ネットと通信制高校の制度を活用した新しい高校で、現在、6,784名以上の生徒が全国で学んでいます。(2018年7月時点)

N高には、日本各地から時間や場所を選ばずにオンラインで授業を受けられるネットコースと、各地のキャンパスに通って学習する通学コースの2つのコースがあります。授業も通学コースの特徴として、主体的・双方向型のアクティブラーニングや、生徒が自ら興味のある分野を探求する課題発見・解決型のプロジェクト学習を多く行っています。
通学コース・代々木キャンパスには、2018年4月に新設された、高校生のうちから一流プログラマになるための実践型のプログラミングクラスがあり、1年~3年生約30名が週5日間毎日プログラミングを学んでいます。

N高とJOBドラフト

ジンジブでは、N高と協力して、2018年1月に高卒エンジニア採用を目的とした「JOBドラフト@N高」というN高専用の求人サイトをオープンしました。現在「JOBドラフト@N高」は、プログラミングクラスの生徒や通学コース、ネットコース共にプログラミングを学んだ生徒に使用されています。

掲載企業の皆さんからの「高校現場を見たことがない」「実際にN高を見学したい」というリクエストにお答えして、今回のN高キャンパスと授業を見学させて頂くことになりました!

プログラミングクラスを見学!

代々木キャンパスには本科クラスの部屋と、プログラミングクラスの部屋があります。
プログラミングクラスでは、講義式の授業はなく、生徒たちが自身で、ものづくり、プログラミング開発を行います。疑問や問題につまずくと、担任のゆーいち先生への質問や生徒同士で話し合って解決します。パソコンだけではなく、3Dプリンタ、レーザーカッターなどの機材も自由に使うことができます。

<3Dプリンタと作品の一部>

座席は島型で、座る場所も自由です。「軍艦島」「種子島」など名前もつけているそうですよ!お手製の冷蔵庫を置いてある島もありました。
今回のLT大会(Lightning Talk)では、生徒が最近取り組んでいること、2ヶ月間の進捗を一人5分の制限時間で発表します。

「Lightning Talk」立て続けに発表を行う短時間プレゼンテーションのことで、IT業界でも多く使われている共有手法です。「電光石火のように」という意味です。

プログラミングクラス生徒2名に聞く!N高って?

<杉山くん(左)、岩本くん(右)>

N高とプログラミングとの出会い

ーー杉山くん、宜しくお願いします。何年生ですか?
杉山くん:高校1年生です。僕、今日LT大会はトップバッターなんですよ!

ーートップは緊張しますね!
杉山くん:全然!最初か、一番最後が良かったから。

ーーかっこいいですね!N高に入学した理由は何ですか?
杉山くん:僕は山梨で育ち、N高に入学するために上京しました。もともとは中学生の夏休みにプログラミングにはまり、自宅開発で共同開発も経験しました。

僕は入学式の生徒挨拶でも言いましたが、「学べば学ぶほどこの世界は網羅できない」と感じ、もっと学びたいとN高を選びました。実は「生徒代表挨拶をさせて欲しい」と問い合わせフォームで立候補したんです。

ーー立候補したんですか!すごいね、学校も受け入れてくれて良いですね。
杉山くん:これからはレーザーカッターや3Dプリンタを使った開発など、プログラミングクラスでしかできないこともあるのでチャレンジしたいです。

ーー岩本くんも1年生ですね。今日は発表するの?
岩本くん:僕は18番目の発表です。

ーーがんばってくださいね!プログラミングは前からやっていましたか?
岩本くん:僕は初心者です。僕は中学校~大学の一貫学校に通っていました。ゲームが好きで、そのうちゲームを作る側になりたいと思い、独学でプログラミングを学び始めたのですが、行き詰まって。高校に進学するか、専門学校進学するか悩み、その時、インターネットの知り合いからN高ならプログラミングが学べると聞いて受験を決めました。合格通知が届いたとき、「あぁ、N高生になるんだ!」と気持ちが高まりました。入学してからは、JavaScriptを勉強しています。

N高エンジニア将来の夢

ーー将来はどんな人になりたいですか?
杉山くん:将来は、「新しいものを作る人」になりたいです。祖父に「幕天席地(ばくてんせきち)」という言葉を教えてもらいました。”天を屋根の代わりの幕とし、大地を座席のむしろにする”という意味です。僕には不登校だった時期があって、自分が新しいものを作って見返したいというか、大きなことを成しとげて自分を証明したいという想いがあります。今は、企業インターンにも挑戦するため、数社に応募しています。

岩本くん:将来はゲームクリエーターになりたいです。ゲームを通じて人間関係の輪が広がった経験があるので、皆を笑顔にさせるプログラマになりたいと思っています。
プログラミングクラスは個性的な生徒が多くて、やっていることも違います。

ーーたくさん聞かせてくれてありがとうございました!発表、がんばってくださいね。

LT大会が始まりました!

プログラミングクラスの生徒全員が発表者です。時間の許す限り、LTプレゼンを行いました。

LT その1

トップバッターの杉山くん

いつでも水平線までの距離を測ることができるアプリ開発について発表をくれました。「想いをはせるアプリだそうです」

LT その2

おばあちゃんとボイスメッセージのやり取りを行う機械の開発をした発表でした。泣かせますね!

LT その3

チーム開発のディレクション成功ノウハウのシェアを発表。ほぼ社会人のような話でした。

LT その4

岩本くん。オセロゲーム開発での失敗と乗り越えた経緯を発表してくれました。みんな応援してましたね!

LT大会を見学した、企業人事・エンジニアの皆さんからは、このようなご感想をいただきました。

「高校生なので技術力はこれから。しかし生徒が皆、“自ら学んで、課題を見つけ解決すること”ができている。誰も離脱していないところがすばらしいと思いました。」
「教室の機材は僕らでもうらやましいです。エンジニアにとって良い環境ですね。」
「刺激をたくさんもらって早く帰ってプログラミングしたくなってしまいました。」

授業後は、生徒と企業エンジニアの方々で交流も行いました。

担任のゆーいち先生に聞く “ここでしか学べない体験” 

プログラミングクラス担任のゆーいち先生に授業のこと、高卒エンジニアの将来について伺いました。

<ゆーいち先生 IT企業エンジニア出身>

ーー今日は、素敵な授業をありがとうございました!代々木キャンパス・プログラミングクラスにはどのような特徴がありますか?
通学コースは本科クラスとプログラミングクラスがあり、プログラミングクラスは教室も分かれています。元々は、専門学校のバンタンとの1年単位の提携スクールでしたが、2018年からN高が運営し、何年受けても良いクラスとして生まれ変わりました。この教室の中には、プログラミングの学びに必要なものを何でも揃えています。

ーーLT大会は生徒みんな素晴らしかったですね。今回が初めてだったとか。
これまでは、本科クラスとの合同で、希望者のみでLT大会を開催していましたが、今回初めて、プログラミングクラスのみ、かつ全員参加で開催しました。アウトプットの練習でもありますが、生徒同士で、何やっているのかの共有にもなります。これまでの2ヶ月の進捗を発表してもらいました。

LTの見本やプレゼン資料の構成を示したり、質問へのアドバイスを行いましたが、内容はすべて生徒が自主的に準備を行いました。僕も今日発表を聞いて感心しました。

ーー今日を通して、生徒ひとり一人がイキイキと学んでいる、楽しそうという印象を受けました。どんな生徒が多くいますか。
自分で何かやりたいことを持っている生徒が多いと感じています。プログラミングクラスでは、いわゆる一方的に教える「講義」は行っていません。カリキュラムに沿った学習を極端に取り払い、学年の枠も取り払い、モノづくり、プログラミングを自分たちで学習する形をとっています。もちろん、初めは面食らう生徒はいました。小中学校では、先生が前に出て、そのとおりやってみる学習が当たり前なので、自分で課題を見つける、考える、解決するのは慣れていないですから。

ーーその点、企業エンジニアの方も、「すごい」とおっしゃっていました。生徒が離脱することなく、みんなが意欲的に学習できていますよね。教育のポイントは何でしょうか。
私たちでは、環境と文化を保ち、整えることを第一に気をつけています。知識はインターネットで探した方が早いこともあります。生徒が欲しい情報にアクセスができる方法や、やりたいと思ったことがいつでもできるように、アドバイスをしたり、専門書や、機材を準備したり、広い机やいすにも拘っています。さまざまな情報があるのでリテラシーに注意しながら、のびのびと集中できる空間作りを心がけています。

N高ではネット授業を受講できるので、インプットは多くできますし、自宅でもプログラミング学習はできます。あえて通うメリット、ここでしか学べない体験を追及しこの形式になりました。

<ゆーいち先生が専門書籍を集めたゆーいち文庫>

ーー自由にのびのびと学ぶ環境を整えることに徹しているのですね。生徒のイキイキした表情にも納得しました。生徒はどんな進路希望が多いですか。
プログラミングクラスに通う3年生の就職希望者は、半数弱ほどでしょうか。しかし、今でも日々進路の希望は変わります。

僕は、生徒に対して、将来の選択肢をできるだけ広く取るように伝えています。たとえば自分は「理系だ」と決めてしまうと、それだけ選択肢が狭まって勿体ないです。これからは、さまざまな要素が組み合わさっていく時代なので、選択肢を狭めることはリスクにもなり得ます。また僕は進路の選び方も多様になっていくと考えています。学びながら働く、就職してから学ぶ生徒も増えると思います。

生徒にも時代の空気感を知ってもらいたいですし、今回のような企業との交流や、プレゼンなど、体験を通じなければ学べないことは多くあります。高校を卒業して進学するにしろ、就職するにしろ、企業に目を向け、アルバイトやインターンなどのチャンスを掴んで、多くの選択肢を広げてもらいたいと思っています。

–今日は貴重な見学をありがとうございました。

 

いかがでしたでしょうか。

独自の授業やカリキュラムを設けている学校もあります。教育方針や教員とのコミュニケーションをとることで、どのような生徒が通っているのかも見えてきます。独自性のある学校を選んだ生徒の中には、自分の将来を考えて選択している生徒がいるのだ、と今回の見学を通じて感じました。

今回見学したN高は通信制高校です。

データを見てみると、通信制高校を卒業して「就職する生徒の割合」は52,266名中10,247名で19.6%と、全日制・定時制の就職割合17.7%と比較し、やや高い傾向があります。※参照平成29年 学校基本調査 文部科学省調べ

高校は全日制商業高校工業高校だけではありません。広く目を向け、会社の欲しい人物像と学校の特性を照らし合わせて、採用の幅を広げてみてはいかがでしょうか。

※N高で就職を考えている生徒の高卒採用や、インターン募集を考えたい方はぜひ、ご相談くださいね。

N高等学校 通学コース プログラミングクラス https://nnn.ed.jp/commute_course/programming_class/

JOBドラフト@N高 https://nnn.job-draft.com/

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