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効果的にOJTを進めるための研修とは? 注意点やポイントを解説

2021年10月28日

新入社員を育成する手法として多くの企業で導入されているOJT。しかし、すべての業務がOJTに適しているわけではなく、デメリットもあります。本記事では、効果的にOJTを進めていきたい企業の人事担当者に向けて、OJTの特徴や注意点、うまく実施するためのポイントについて解説します。

 


1、OJTとは

OJTとは、「On the Job Training」の略語で、主に先輩社員が後輩社員などに対して、実務を通じて業務遂行に必要な知識やスキルを習得させる教育手法のことを指します。もともとは第一次大戦中のアメリカの造船所において大幅な増員を行う際に、大量の人材を短期間で戦力化する方法として誕生しました。一方で、Off-JTと呼ばれる教育手法もあり、「Off the Job Training」と略されます。実務を離れた場所で、講義などの座学を中心とした教育手法です。毎年、新入社員を大量に採用する大企業では、入社後に全体のOff-JTを実施してビジネスの一般知識を習得させてから、各職場での配属後にOJTを開始するという流れが一般的です。

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OJTに向く仕事・向かない仕事とは

OTJは新入社員教育の代表的な手法であるため、自社に入ってきた社員の教育もすべてOJTで良いのではと思っている担当者もいるかもしれませんが、そうとも限りません。仕事の内容によって、相性の良し悪しがあります。まず、相性が良いのは、流れがルーティン化された業務です。すでにルールが構築されていて、基本的には同じ作業の繰り返しで対応できる仕事であれば、その流れに沿って効率的に仕事を覚えていけるでしょう。一方、向かない仕事としては、基準となるルールがなく、イレギュラーが発生しやすい業務です。相性の良くない業務を無理にOJTで指導しようとすると、教わる側だけでなく、指導側にも大きな負荷がかかるため、注意が必要です。

2、OJTのメリット・デメリット

OJTの効果を高めるには、期待できる効果と注意点を正しく理解しておく必要があります。社員と企業それぞれの観点から、順番に解説します。

OJTのメリットとは

一番のメリットは、座学では学べない実践的な技術や知見を身に付けられることです。しかも、実務経験が豊富な先輩社員をお手本として、最初に正しいやり方を学ぶことができるので、その後も自信をもって実務にあたれます。不明点があったときにもその場で確認でき、自分のやり方についてのフィードバックも受けられため、間違った方法のまま進めてしまうリスクも減るでしょう。

指導担当者にとっても、業務のあるべき姿についてあらためて考えるきっかけとなるほか、指導者としての成長も期待できます。企業にとっても、社外から講師を招く必要がない分、教育にかけるコストを抑えられるのは大きな魅力です。さらに、社内の中で「教える」と「教えられる」関係性は、必然的に新入社員と他の社員などとの間に会話が生まれるため、社内コミュニケーションの活性化にもつながります。

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OJTのデメリットとは

一方、一番の難点は、教える側の技術力や指導力、熱意には個人差があり、指導担当者によって業務の質にバラつきが出てしまうことです。また、どうしても目の前の業務を順番にこなしながら実務を覚えていく形になるため、Off-JTのように体系立てて網羅的に学ぶことができません。教わる過程で、重要なポイントが抜け落ちるリスクも懸念されます。

また、OJTは指導担当者の工数を圧迫する方法です。ゼロベースから指導が必要な新人の教育をしながら、本来の業務も進めなくてはならないため、大きな負担がかかります。繁忙期には、指導担当者が常に席を外している、隣にいても質問しづらいという状況になってしまい、上手くトレーニングが進まないかもしれません。会社側にとってみると、OJTにリソースを割かれることで、一時的に組織全体の生産性が落ちる恐れがあります。

3、OJTのデメリットをカバーするOJT研修とは?

OJTのデメリットをカバーする施策の一つが「OJT研修」です。OJTを担当する人事部社員や指導担当者を対象に行う研修であり、2つの重要な目的があります。まず、OJTの目的と意義を伝え、対象者の育成に対する意識・自覚を持ってもらうことです。次に、担当者が持つ指導力のさらなる向上も狙います。こうした地ならしを行っておくことで、指導担当者全体のスキルアップが期待できます。

OJT研修では、指導する際のイメージが湧くように、具体的な事例でのワークショップやケーススタディを実施するのが一般的です。ワークショップでは、教育のゴール設定や達成につながる業務の選定などを行います。ケーススタディでは、指導現場で過去に起きた失敗例などを分析し、同じような場面で最善の対処ができるよう、指導担当者に求められる思考・行動を訓練します。


4、OJTをうまく進めるポイントとは?

ここからは、OJTの効果をさらに高めるポイントを紹介します。具体的には、次の3つのポイントを織り込んで実施していきましょう。

育成計画を立てる

まず必要なのは「計画性」です。行き当たりばったりではなく、人事部側で全体の指導計画を策定しておきましょう。育成対象者の経験値や能力を把握したうえで、OJTを通じてどのレベルまでそれを引き上げたいか、達成基準を設定します。たとえば、高校からマイペースに過ごし、与えられた仕事はこなすもののそれ以上の仕事をしようとしない場合「積極性」が必要です。この積極性をどのようにして引き出していくかが「育成計画」の柱となります。

また、短期間での効率的なスキル向上を目指すうえでは、期限を区切ることも大事です。指導計画が立案できたら、前もって指導担当者に人材育成プログラムとして共有し、育成のポイントや達成基準・期限についても伝えておきましょう。加えて、教育マニュアルも整備し、指導方法をできるだけ標準化しておくことが大切です。

指導担当者の業務量や評価指標を調整する

次に、「指導担当者の意識向上」も図りましょう。通常業務もこなしながら若手の育成も行うという状況では、担当者によってはOJTの優先度が低くなってしまう場合があります。優先度が低くなると、教えられる側は放置される時間が長くなって不安が高まり、上手くいくものもいかなくなる可能性があります。まず、指導担当者の通常業務のボリュームを減らし、指導・教育にリソースを割けるようにすることが前提条件です。そのうえで、OJTの経験を通じて指導担当者もステップアップできる仕組みを整えていく必要があります。

具体的には、指導担当者の評価項目に育成の成果や対象者の目標達成度合いを組み込み、対象者が成長できれば自分の評価も上がるというように、双方にとってWin-Winの関係を作るのがポイントです。管理職に昇進するためには欠かせない指導スキルやマインドを中堅社員のうちから意識してもらうことで、管理職候補としての育成もスムーズに進められるでしょう。

 

段階的・継続的にOJTを行う

上記の他にも「継続性」の意識が必要です。段階的かつ継続的にOJTを行うことが、優秀な人材育成の近道です。実際に、一度の説明でやり方を理解できる業務がある一方、繰り返し実践しないと覚えられない業務も少なくありません。また、そのような業務ほど、現場で必要な場合も多いものです。さらに、覚えるスピードの個人差にも配慮が必要です。何度もOJTを積み重ねて、知識やスキルを丁寧に身に付けていくことは、似たような状況での適応力を養うことにもつながります。また、一般的にOJTの期間内にすべてのスキルを完璧に習得するのは難しいでしょう。対象者のスキルに改善の余地がある業務については、終了後にも引き続き指導・教育していくことが大切です。

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5、まとめ

OJTをうまく実施すれば、新人を早期戦力化できるだけでなく、次世代マネジメント候補として、指導担当者のマインドセット・スキルアップも図れます。そのためには、OJTの計画性と継続性、指導担当者のスキルや人事評価とのリンクが重要です。まずは、人事部側でOJT対象者の経験値や能力を把握し、合理的な育成計画を立案するところから始めましょう。

 

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