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メンター制度の導入方法と事例を紹介

2021年08月19日

近年、新入社員の育成やケアなどを目的としてメンター制度を導入する企業が増えています。しかし、実際の運用に関しては成功している企業ばかりであるとはいえません。本記事では、メンター制度のメリットとデメリット、導入時の注意点などについてまとめています。

 

併せて読みたい:新卒1年目の離職率から見る、入社後の定着率を高める教育のコツとは?【前編】

1、メンター制度とは

メンター制度という言葉に馴染みのない方もいらっしゃるかもしれません。そこでまず初めに、そもそもメンター制度とは何なのか、何のために利用される制度なのかなど、概要について解説していきます。

メンター制度とは

メンター制度とは、所属している企業における上司とは別に、年齢の近い年上の社員や社歴の近い先輩社員が、新入社員や若手の社員の手助けを行うものです。英語で助言者や相談者を意味する「Mentor」を語源としています。

メンターは業務そのものの指示や指導はせず、仕事における課題や悩みに対して相談に乗ったり、助言したりと、人間関係・キャリア形成の支援を主に行います。なお、支援を行う先輩社員のことを「メンター」と呼ぶ一方、支援を受ける側の社員のことは「メンティー」と呼びます。また、メンターとメンティーとの交流を指して「メンタリング」と呼びます。

メンター制度が注目される背景

なぜ今、メンター制度が注目を浴びているのでしょうか。その理由は、若手の人材確保が急務となっているからです。

雇用形態が多様化し、従来型の終身雇用制度や年功序列制度が見直されつつあることで、身近な上司や同僚は頼れる仲間ではなく、実力主義の社会におけるライバルとして認識されるような傾向があります。そのため職場での孤立を招き、精神的な苦痛を理由に若手社員が早期に離職してしまうケースが多くなっています。

若手社員の離職原因で多いのが人間関係です。そのような背景もあり、若手のメンタル面をサポートできるメンター制度が注目されています。

メンター制度の目的

メンター制度の大きな目的のひとつとして、メンティーとなる新人社員の悩みを早期に解決することが挙げられます。メンターは、業務の上であまり直接的に関わりがないため、気軽に悩みを相談でき、精神的な安定をもたらしてくれるでしょう。

また、メンティーが具体的な目標を設定できずにいる際に、メンターが手助けをすることで目標が定まり、自発的な行動ができるようになります。新人社員がいきいきと活動することで組織全体の活性化にも繋がります。

その他にも、メンター制度を活用することで社内のコミュニケーションが活発化し、社内の雰囲気が明るくなり、社員全体の満足度を向上するといったことも期待できます。これらの複数の効果によって、新入社員の早期離職率を抑えられることがメンター制度の目的であるといえます。

2、メンター制度のメリットとデメリット

メンター制度には、メンターとメンティーのどちらにとってもメリットとデメリットが存在します。双方について把握し、自社に導入した際にメリットの方が上回るかどうかを判断しましょう。

メリット

メンター制度を導入した際の、メンターにとってのメリットとは、常に見られている意識を得られることです。メンタリングを通して、メンターはメンティーの良き模範であろうとします。

新人や若手から見て恥ずかしくない言動や仕事への取り組み方を改めて意識することで、自然と仕事への責任感を持つことができます。自発的に仕事に取り組むようになり、将来的に管理職になった際も、メンターとしての経験は生きてくるでしょう。

一方、メンティーとなる社員にとってのメリットはどうでしょうか。先にも挙げたように、メンタル面でのケアが期待できることは大きなメリットです。不安をひとりで抱え込むのではなく、気軽に相談できるメンターの存在はメンティーの精神面を支えるうえで役に立ちます。

精神的に不安定だと業務の効率も落ち込みます。そのため、会社としてもメンティーが安心して業務に取り組めることは良い事であるといえます。

また、メンター制度の期間が終了しても、メンターとの間で築かれた信頼関係はなくなりません。いざという時、何かあったら相談できる相手がいるというのは新人社員にとって非常に心強いものです。

 

デメリット

メンターにとってのデメリットは、まず純粋に負担が増加するという点です。通常の業務をこなしながらメンティーの支援を行わなければならないため、業務が増え、精神的な負荷もかかってしまいます。

メンターとしての業務は通常の業務とは基本的に関係がないため、特に繁忙期にはメンターの負担が増えすぎてしまわないように、社内全体でサポートを行える体制を整えなければなりません。

また、メンターに求められる能力は、獲得が難しいものであるという点にも留意が必要です。会社に関する幅広い知識や、メンタリングそのものに関するスキルなどが必要で、誰にでも最初から備わっているものではありません。任命するにあたって、あらかじめある程度の教育を行う必要があるでしょう。

メンティーにとってのデメリットは、この点に関連しています。メンターの教育を行なったとしても、それぞれの能力にある程度のばらつきが生じてしまうことは避けようがありません。メンターの質にあまりにも大きな差があると、メンティーから見て「当たり」と「ハズレ」のメンターが生じてしまい、不公平感をもたらすでしょう。

3、メンター制度導入事例

ここからは国内でメンター制度を導入している事例を紹介します。実際に導入を検討する際の参考にしてください。

国内総合飲食事業 K社

国内で総合飲食事業を展開するK社では、「メンタリング・チェイン」という制度を導入しています。これは、メンタリングを受けた社員が次代のメンターとなる制度で、社内全体にメンタリングの知識が広がる効果が期待できます。

この企業がメンタリング・チェインを実施する理由は、女性社員のキャリアサポートや意識改革を推進するためです。導入以来、女性活躍の理解とサポートが社内に広がり、実際に女性社員の離職率低下にも貢献したとされています。

(参照元:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000106269.pdf)

 

茨城県 電気・機械機器 製造・販売・サービス業 H社

茨城県のある企業では、実務を体験させながら新人社員を教育するOJTとメンタリングを並行して実施しています。

OJTでサポートするのは、基本的に仕事面のみです。そこで精神的な悩みなどを相談できるメンター制度も導入することで、より深くコミュニケーションが取れるよう努めています。OJTとメンター制度を並行して以来、先輩社員と新人社員の関係性が良好になり、メンターを経験することで先輩社員に責任感が生まれるといった効果もみられました。

(参照元:https://www.mentor-kyoukai.jp/%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E5%88%B6%E5%BA%A6%E5%8F%96%E7%B5%84%E4%BA%8B%E4%BE%8B-2-ojt%E4%BD%B5%E7%94%A8/)


4、メンター制度導入の方法

ここからは、実際にメンター制度を導入する方法について解説します。正しく効果を上げる方法を学びましょう。

目的を設定し、実施体制を整備する

まずは、組織の課題や問題を洗い出し、導入の目的を設定します。新入社員の離職率を下げる、女性社員の活躍の幅を広げる、将来的な管理職を育成するなど、具体的な目的を設定することで、それに応じた実施体制を整えられるようになります。

運用ルールとメンタリング計画を定める

目的の設定ができたら、運用のルールを定めます。特に重要なのが守秘義務(メンタリングを通して知り得た情報を他者に話さない)、相談窓口の設置(問題があった際に相談する相手を決めておく)、メンタリングの実施時間(勤務時間外ではメンタリングを行わない)などです。

その後、女性の管理職を全体の何%まで増やすか、若手社員の離職率を何%まで減らすかといった数値目標を定め、具体的なメンタリング計画を立てておきましょう。

メンターとメンティーをマッチングする

メンター制度を十分に機能させるには、どのメンターとメンティーを組み合わせるかが重要になります。普段からメンターにふさわしい従業員がいないか探したり、メンティーごとにどのようなタイプの社員と相性がいいのかなどの情報を集めたりして、適切なマッチングを行いましょう。

 

メンターとメンティーをマッチングする

メンター制度を十分に機能させるには、どのメンターとメンティーを組み合わせるかが重要になります。普段からメンターにふさわしい従業員がいないか探したり、メンティーごとにどのようなタイプの社員と相性がいいのかなどの情報を集めたりして、適切なマッチングを行いましょう。

効果を検証する

メンタリングの進捗状況を確認する方法を定めておくとよいでしょう。設定した目標を達成できているかどうかや、社内アンケートをとってメンター制度の実施後、どのように意識が変わったかを確認すると効果的です。

併せて読みたい:組織改善や社風改善、業績向上も…?改めて知りたい高校新卒人材の魅力とメリット



5、メンター制度を活用するコツは現場任せにしないこと

メンターをただ任命して、研修を済ませてからすぐメンタリングを行うよりも、最初のメンタリングは集合型で行い、疑問点などが出てきたらすぐに回答できるようにしておくのがよいでしょう。

また、対話内容の例をメンターにあらかじめ伝えておいたり、メンティーに対して人事部からアンケートを行ったりなど、断続的なフォローの姿勢が重要です。


6、まとめ

メンター制度を導入することで、新入社員や若手社員の孤立を防ぐことができます。適切なサポートによるメンタル面でのケアを行えば、早期離職の防止につながるでしょう。

メンター制度には、メンティー側にも、メンター側にも、メリットとデメリットがあります。本記事で紹介した内容をふまえて、メンター制度の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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