初めての高卒採用。採用成功のカギは”採用マーケティング”【ニューノーマル時代の高卒採用成功事例 株式会社トライエッジ】
ジョブドラフトの掲載企業に体験談を聞く、ニューノーマルの高卒採用成功事例シリーズ。
今回は、導入初年度から採用成功した、デジタルマーケティング、ITツール導入コンサルティングを行う株式会社トライエッジの代表取締役の中野様に、高卒採用を導入したきっかけや戦略、効果的な取組みについて伺いました。
マーケティング会社による採用マーケティングの事例を、これから高卒採用をご検討される方も是非参考にしてください。
目次
(1)株式会社トライエッジ紹介
(2)高卒採用を始めるきっかけとジョブドラフトとの出会い
(3)ジョブドラフトを通じた活動事例
(4)今後に期待すること
(1)株式会社トライエッジ紹介
私達は「売上を伸ばしたい」「お客さんを増やしたい」と悩む企業の営業やマーケティング部門に対して、ITツール、営業支援システムの導入と運用や支援を行うデジタルマーケティングコンサルティング会社です。
ITツールを使った顧客分析や集客のためのメールマーケティング、営業戦略の立案・実行などで外資系のIT企業からベンチャー企業、人材派遣会社、アパレル、学校法人など、さまざまな業種をサポートしています。
(2)高卒採用を始めるきっかけとジョブドラフトとの出会い
-これまではどのような採用を行ってきましたか。
これまでは中途採用のみで、社員紹介と求人サイトを使い採用を行っていました。特に求人サイトのWantedlyでは、応募も多かったので費用対効果があると感じていました。新卒採用を行いたい気持ちはありましたがWantedlyでは新卒採用は取れないと課題に感じていました。
-高卒採用を始めたきっかけを教えてください。
実は新卒採用をまだ具体的には考えていませんでした。やりたい思いはありましたがノウハウもないし、リクナビに掲載しても採用できるイメージがなくチャレンジして来ませんでした。
そんな中、ジョブドラフトの担当の方に高卒採用を勧められたんです。
IT会社はどこもそうだと思うのですが、私も最初は高卒採用は自社にとって対象外だと思っていました。ITやマーケティングの分野ではある程度本人の能力を求めます。単純作業や現場仕事を希望する高校生とは相性が良くないと思っていました。社内には学歴が高い人が多く、そこでビジネスが上手く回っている実感もあり、営業提案された時は採用する必要は正直ないと思っていました。
多分他の会社が高卒採用を導入していない理由も同じではないでしょうか。
-そんな中、ジョブドラフトの導入を決意したのは何故でしょうか。
「高卒採用の求人の中でIT系、マーケティングの仕事は少ないので目立ちますよ。」と言われたのが心に残っていて、「高卒はどうだろう」とじっくり考えることにしました。
マーケティングでは、いかに競合がいないところで戦うかを考えます。他社がいないのは良いと思いました。
また当社の支援先に学校法人があり、優秀な人材でも経済的な事情で進学しない人もいると聞いたことがありました。
私が求めるような人材像でも高校生から就職を選ぶ人がいるのではないか、そういった生徒が求人を調べた時に選択肢が当社しかなければ応募してくれるのではないかと考えたんです。
そんな目論見のもと高卒採用をはじめることを決意しました。
(3)ジョブドラフトを通じた高卒採用活動事例
-高卒採用1 年目( 2021 年 4 月入社)ではどのような採用活動をしましたか。
タイミングが良いと言われた2020年5月にジョブドラフトの導入を決めました。
ジョブドラフトNaviの掲載以外にはお勧めされた活動を行いました。
都内近隣の約10校をピックアップし、資料を郵送し電話で一度ご挨拶したい旨を伝えました。
しかし全て「新型コロナウイルスなので来校できない」と断られてしまいました。
高校の立場で考えれば、小さな会社で採用人数も少なく採用実績もないので優先される会社ではない、こういうタイミングなのでしょうがないと理解できます。
しかし資料は送っておこうと送付しました。
問合せはちょくちょく来て、実際に見学にしたいと希望の連絡を頂きました。
-初年度で反響が来るのはすごいですね。
しかも私たちが思い描いていた通りの高校生が来たんです。
ただ一通りやってみた実感では、私たちみたいな企業は「採用枠が少ない上にやっている仕事が難しそう」と思われ、先生から生徒まで求人が行き届いていないことが想像できます。
実際見学に来た高校生にも聞いたところ、先生から「難しそうだね」と仰られていたそうです。
-どんな生徒から問合せが来ましたか?
資料をお送りした高校からではなく全員ジョブドラフトNaviで求人を見て来てくれました。
「マーケティングに携わりたい」と思い、学校やハローワークを調べたけど思い描くような仕事がなく「ここしかなかった」と高校生に教えてもらいました。先ほど言ったように先生にはお勧めされなくても主体的にやりたいと動いた生徒です。
-特に効果的感じた取り組みは何でしたか?
ジョブドラフトNaviでは、高校生向けですし難しい言葉を使わないように気を使いました。
みんなでピザパーティーしている様子の写真や働く人の顔が見えるように工夫しました。
IT業界でパソコンの写真やグラフの写真を見せたら難しいと思われそうですよね。実際に雰囲気良さそうと思ってもらえたようで効果的だったと思います。
職場見学では、1人2時間ほど時間を取って私がざっくばらんにお話をしました。
社内で行うミーティングに軽くゲスト参加してもらい職場の雰囲気に触れてもらうこともしました。
面接では、中途採用でも新卒採用でも同じ質問をするように決めています。
採用時の質問は、自社で大事にしている、
- 好奇心と探求心を持っていること
- スピーディーにものごとに取り組めること
- 人を大事にすること(悪口言うの禁止です)
に対して自分は適しているか、そのエピソードを答えてもらいました。
職場見学の時に「こういう人じゃないと続かない」「言われたことをやる真面目なだけでは通用しない」と説明し、合わないと思ったら応募は辞めた方がいいとも伝えました。
高校生にとっては人生に1回しかない新卒のカードです。どの会社に入社するか非常に大事なので事前にしっかりと伝えておきたかったんです。
しかも応募ができるのは一社ですからね、重たいです。
仕事柄自発性も必要なので学校の出席状況を見るのも重要だと感じましたね。
元々採用は1名予定でしたが、とても優秀な生徒ばかりで悩んだ結果2名採用しました。
同期がいた方が良いだろうと思い決断しました。
内定後は、高校を通じてご家族宛にお手紙を書きました。私が新卒採用で入社した際に同じことをしてもらい親が感心していたことを思い出し、便箋を買って全て手書きで書きました。高校を通じて送ることで高校に対してもちゃんとしている会社だと伝えることができたと思います。
来年の採用時には新卒で入社する高卒社員に、母校に訪問してもらおうと思います。去年成績優秀な生徒が入社して活躍してると安心してもらうためです。長い目で見て高校との信頼関係性を作るのが大事ですよね。
(4)今後に期待すること
-入社後はどのように育てて行きたいとお考えですか。
入社を決めた2人は成績も優秀でアルバイト経験も豊富、とてもしっかりしています。面倒をしっかりと見ながら、高校生扱いし過ぎずに実践に入れるようサポートしていきます。
社会人として1人前になれるかどうかは私たち次第だと思っています。3~4年経って当社の主力としてお客様に応対できるように2人とも一流のマーケターにしたいと思います。
入社後は4月中は研修にあてる予定です。ジンジブが開催する新人研修のルーキーズクラブに参加させること、他にはエクセル、パワポ、ワードの研修などOAの基本的なものを予定しています。その後、ITツールの納品チームに配属予定です。研修中はマーケティングチームやセールスチームでどんなことをやっているのかも見てもらおうと思っています。
IT納品チームはお客様の要望を聞いて、ITツールのカスタマイズや、契約の管理をします。プログラムを組むわけではないので覚えてしまえばできる業務です。
最初は社員のサポートを行ってもらいます。2か月目から納品作業、スケジュール調整など窓口にも立ってもらおうと思っています。
また働き始めてから大学に行きたい社員にはサポートしていきたいと考えています。
特に高校卒業後社会に出てから大学にいくのはメリットが大きいです。私自身30歳以降に大学院で学んだ経験からもそう思います。
会社内でもマーケティング勉強会や理論を勉強する会など学びの機会を与えていきます。
-進学という道を選べなかった高校生にとって、御社のような学びの機会や、働きながら大学で学ぶ機会も得られるような環境に身をおける選択肢が増えるのは非常に有難いですね。
-次年度はどのようにお考えですか。
高卒採用は継続します。高卒でもこんなに良い人がいると分かりましたし、今回はたまたま色々な理由で巡り合えなかった高校生がまだいると思います。
マーケティングの考えですがターゲットは幅広くしてはいけません。
99人に合わないと言われても良いと思って、100人中1人に狙いを定め採用を考えました。そしてちゃんと「いる」と思えた初年度でした。
-今後の高卒採用に対する期待を教えてください。
ライバルが増えてしまいますが、周りにも「高卒良いよ」と話しています。
当社はジョブドラフトでの「お気に入り登録数」が多かったそうです。それは同じ分野で他に選択肢がないからだと思います。ITや広告系の求人が少ないので増えていったら良いですよね。高校生にとっては選択肢が増えていきます。
これから人はますます減りますし、若い人材は争奪戦です。
地方では顕著に高卒採用、専門卒は争奪戦になっており、経営者の悩みは人が揃えられないことです。
新型コロナウイルスの影響で一時期的に採用を絞ることはありますが、長期的に見て人が足りることはありません。コロナでの影響があったとはいえ、求人倍率は1倍を切っていません。納まったらとんでもない人手不足が待っていると思います。
IT系で知名度はまだないけど、新卒採用を行いたい会社にとっては高卒採用は可能性と意義があると思います。
-その時に活躍できる高卒を今のうちに採用しておけば良いですね。
高卒採用ってやってみて分かったのは、大卒・中途と採用手法が違いすぎるので初年度での採用はかなり難しいということです。
これから高卒採用を始めるならある程度の数のリーチができる手段を持つと良いと思いました。
-貴重なお話ありがとうございました!
インタビューご協力 株式会社トライエッジ様
ジンジブでは全国3,500社以上の企業様の高卒採用をサポートしています。 採用を成功させたいとお考えの企業様はまずはお気軽にお問い合わせやセミナーにご参加ください。