採用プロセスを改善する効果的な方法!一般的な流れや見直す際のポイントを解説!
現在、日本では少子高齢化のため、深刻な人材不足が続いています。その影響から、自社にマッチした人材の採用は、今後さらに厳しくなっていくといわれています。そのため、「採用してもすぐ辞めてしまう」「なかなか良い人材が集まらない」といった選考や面接で悩みを抱えている、人事担当者や管理者の方も少なくないでしょう。
これらの原因には、もしかすると採用プランが関係しているかもしれません。優秀な人材を確保し、定着させるためには綿密な採用プランの作成が必要です。
こちらの記事では、採用プロセスの基本的な流れを解説するとともに、見直すべきポイントや改善のコツなどをわかりやすく紹介します。
(1)一般的な採用プロセスの流れ
採用プロセスと聞いて誰もが想像するのは、採用プランを立て、応募者を面接などで選考し、結果を通知するという流れではないでしょうか。それでは採用プロセスにはどのような工程があるのか、一つひとつの選考プロセスを詳しく見ていきましょう。
◇プロセス1:採用プランの作成
最初のプロセスとして、本当に欲しい人材を獲得するには、会社のビジョンや採用の目的を明確化させる必要があります。なぜなら、採用プランは会社のビジョンを達成するためのものだからです。人材を採用する目的をはっきりとさせることで、ペルソナ(求める人物像)の絞り込みが可能になります。
また、採用したあとに現場から「期待していた人と違う」などの不満が出ないよう、現場のメンバーにしっかりとあらかじめヒアリングをして、採用要件を設定することが最初のプロセスになります。そうして作成した採用プランは、全社員が選考時に把握できるように共有しましょう。
◇プロセス2:求人募集
採用プランを作成したら、次はどのようにして応募者を集めるのかを考えるプロセスになります。募集する際にはできるだけ広く募集をかけたいところですが、採用コストが限られている場合には、何を利用して募集をかけるのかを選択しなければならないでしょう。
求人情報の掲載にはさまざまな方法があるため、新卒採用には新卒向け、中途採用には中途向けといった採用プランに合った最適な方法を選択することが大切です。従来のように求人サイトなどに掲載する方法のほかに、最近ではSNSを利用した方法も注目されています。
◇プロセス3:説明会やセミナーの実施
多くの人材を採用しようとする場合には、説明会やセミナーを実施するというプロセスは重要になります。企業のPRをするとともに人材選定の機会となるため、特に新卒を採用する場面において実施は必須といえるでしょう。
説明会やセミナーでは、企業の雰囲気や入社後の待遇・キャリアについて具体的に伝えられるため、求職者に企業への理解を深めてもらうことができます。また、企業と求職者間の認識のすり合わせるにもつながるので重要なプロセスになります。
◇プロセス4:面接などの選考
選考方法には、書類選考・筆記試験・面接などのプロセスを踏むのが一般的です。企業のなかには面接の前に適性検査などを実施し、企業の方針に沿った人物かどうかを判断するところもあります。
面接の前に適性検査を実施することで、企業への適性を数値で判断することが可能になり面接時の参考資料にもなるので多くの企業が導入をしています。
また、面接での選考の際には、人事担当者だけではなく配属先の部署の担当者にも面接に同席してもらうことで、採用後のミスマッチを防げるでしょう。
◇プロセス5:内定
面接が終わり採用する人材が決まったからといって、すべてのプロセスが終了したわけではありません。内定者に対して迅速に内定の連絡をし、内定後のスケジュール共有が必要になります。また、大学新卒の場合は複数の企業に応募していることが多いため、時間をかけて内定を出したとしても、辞退される可能性があります。そうなってしまうと、もう一度最初から新卒の採用プロセスを進めなくてはなりません。
そのような時間と費用の浪費を省くためにも、内定後のフォローまで採用プロセスをしっかりと行うようにしましょう。高校新卒の場合は、内定辞退される可能性は低いですが入社までの間の不安を作らないように、高校に対して入社式の案内やフォローを行いましょう。
具体的なフォロー体制を整える前に決めることとして、入社1ヵ月目でどのような育成を行うかを決定し、教育担当者を決定させます。また、事前に高卒新卒者のキャリアプランも作成し、目標を明確にしてあげられるようにしましょう。
社内で教育するなかで不足してしまう箇所は、外部の研修で補うことも方法の一つです。外部セミナーへ参加させたり、外部にメンター役をお願いするなど社外のノウハウも駆使し教育・育成するようにするのがおすすめです。
<外部リンク:ルーキーズクラブ>人事の悩みである人財の育成・定着をサポートします >
(2)採用プロセスを見直す際のポイント
きちんと採用プロセスを作成したにもかかわらず、なかなか人材を採用できないのには理由があるものです。
もう一度流れを一つひとつ確認し、プロセスを見直すことで今後の課題が見えてくるでしょう。見直しの際のポイントをいくつか紹介します。
◇採用費用を見直し
採用費用とは、企業が人材を採用する際にかかる費用を指します。この費用をできるだけ削減するためには、一人あたりに費用がどのくらいかかるかを算出し、過去の費用との差を比較して適切かどうかを見直すことが必要です。
採用方法を選択する際にも、採用費用を参考に考えると決定しやすいでしょう。
◇プロセスごとの歩留まり
歩留まり(ぶどまり)は本来、製造業などの生産全般で生産性を表す言葉として使われていました。最近では人材採用の際にも使用され、内定を通知した人材のうち実際に入社した割合を指します。
採用プロセスにおいては、募集をかけた際の応募数、応募があったうちの面接数、面接したうちの内定数などに選考ごとに細分化することができます。選考別の数値を細かく把握することで、面接に問題があるのか、そもそも母集団形成に問題があるのかなど改善すべき課題が見えてくるでしょう。
◇求人媒体別の費用対効果測定
世間には求人媒体がたくさんあり、複数の媒体で募集を始めることは効率良くおすすめです。しかし、ただやみくもに多くの媒体を利用するだけでは、求める結果を得るまでに多くの費用がかかってしまいます。
そういった事態にならないよう、媒体ごとに費用対効果を測定しましょう。応募が少ない媒体は予算を削減し、その分の費用を効果の高い媒体に当てるなどすれば、効率を高めやすくなります。
◇企業の魅力を見直す
企業が自社の魅力としてアピールしていることが、求職者のニーズとずれている可能性もあります。その場合は企業の魅力を見直して、ペルソナと照らし合わせながら適切な魅力付けをすることが大切です。
(3)改善する際の5つのコツ
それでは、どのように採用プロセスを改善すれば良いのか、具体的な方法を紹介します。
◇企業が求める人物像・要件のブラッシュアップ
ただ単に多くの人数を集めただけで、求職者が自社のペルソナとマッチしていないと、望む効果を得ることは難しいでしょう。その場合には、自社が求める人物像・採用要件を見直したり、さらに明確にしたりする必要があります。
また、求人を募集する際には、仕事内容や条件などを詳しく伝えるとともに、自社の魅力をアピールすることが大切です。
◇採用プランの周知・認識強化
採用プランは管理者や経営者が決定することが多く、プランの詳細は一部の社員が知るだけで、社員全体への共有はされない傾向にあります。
しかし、選考で優秀な人材を取りこぼしたり、面接のクオリティーが下がったりする場合には、全社員に採用プランを周知しましょう。そうすることで選考における採用基準が明確になり、企業全体が採用目的の共通の認識を持つようになります。
◇採用管理システムを導入する
最近では、採用方法が多様化したことも影響し、採用管理システム(ATS)を導入している企業が増えつつあります。
採用管理システムとは、採用において発生する業務を一括で管理し、業務全般を効率化できるシステムを指します。このシステムを取り入れることで、多くの工数が発生する求職者の選考ステータスの管理や面接のスケジュール管理などができ、採用コストの削減にもつながります。
また、求職者への対応も早められるので、採用後のフォローもしやすくなるでしょう。
◇採用代行業者を活用する
社内に採用リソースがない企業や、採用に必要な人材・時間を費やすことができない中小企業などは、採用代行会社を利用することをおすすめします。
採用代行会社は、採用方法や面接方法などの蓄積したノウハウを活かして採用業務を進行していくので、ミスも少なく対応もスピーディーです。採用のプロに依頼することで、優秀な人材を確保しやすくなるでしょう。
ただし、採用代行会社によって得意分野などが異なる場合もあるので、過去にどういった分野の採用を行っているのかをしっかりと確認することが必要です。
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◇採用後のフォロー体制を整える
採用後のミスマッチを防ぐためには、入社後のフォロー体制を整えることが大切です。メンターを配置するなど社員と面接する機会を設けたり、定期的に人事部が面談してフォローしたりと、入社後のギャップを埋められるようにしていくとよいでしょう。
<外部リンク:【新卒・中途】採用基準の設定方法!ミスマッチをなくし優秀な人材を獲得しよう!>
(4)まとめ
綿密な採用プランを設定することで、企業が求める優秀な人材を獲得することが可能です。また、その採用プロセスを見直すことで、採用活動のどこに原因があるかを明確化できます。それにより、理想の人材を採用できる可能性が高まるとともに、採用コストの削減にもつながるでしょう。
新しい情報を取り入れて活用していくことは、これからの時代において大切です。自社にあった選考方法や改善方法を見つけて、採用プロセスを最適化していきましょう。
人材が不足している現在は、早くから即戦力として育てていけるというメリットなどから、高卒採用への注目が高まっています。
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