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高校新卒3年以内の早期離職率は39.5%【平成29年卒版 新規学卒就職者の離職状況】早期離職の原因と対策は?

早期離職とは企業に就職してから数年以内に離職してしまうことを指し、ここでは3年以内の離職を言います。新卒社員の場合、「七五三現象」とも呼ばれ、3年以内の早期離職率が中卒7割、高卒5割、大卒3割の割合で退職していると言われています。せっかく苦労して採用した新卒社員です。少しでも長く働いて企業の戦力として活躍して欲しいもの。

今回はこのほど厚生労働省から発表された平成29年3月卒の新規学卒就職者の離職状況の内容を見ながら、特に高校生の新卒社員の早期離職が起きる理由、早期離職を防ぐ対策についてまとめました。

 

(1)平成29年卒高校・大学新卒の3年早期離職率を見る

まずは厚生労働省から発表された平成29年卒の3年早期離職率(※1)を見てみましょう。

このグラフは、大卒と高卒の卒業年度別の離職率を表しており、その中で1年目・2年目・3年目の離職率の内訳を出しています。

平成29年3月卒の高校卒の3年以内離職率は「39.5%」でした。
昨年より0.3ポイント増加という結果でした。
大卒の3年以内離職率「32.8%」と比較し6.7ポイントの差があり、特に1年目の離職率の差に高卒「17.7%」、大卒「11.6%」と大きな違いが現れています。

(2)事業規模別・産業別に見る離職率

事業所規模別に高卒・大卒それぞれの3年離職率を見てみます。

100人以下の事業所の離職率が平均より高い傾向があります。こちらは大卒、高卒共にみられる傾向です。

 

次に産業別に高卒・大卒それぞれの3年離職率を見てみます。

平均よりも離職率の高い産業は、高卒では「建設業、情報通信業、卸売業、小売業、不動産・物品賃貸業、宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、教育、学習支援業、医療・福祉、サービス業(他に分類されないもの)、その他」となりました。

特に建設業は高卒と大卒の離職率の差が大きく開いている産業になります。

 

自社が離職率の高い事業所規模や産業に当てはまるかどうか知っておくことが、早期離職の対策につながる一歩となります。

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(3)高校新卒が早期に離職する理由

高卒採用では入社1年の間に実に17.7%もの退職が起きています。

高校新卒の新入社員は、どのような理由で会社を辞めていってしまうのでしょうか?

弊社で2019年3月末~4月にかけて実施をした、高校生で就職活動を行った全国の社会人に向けたアンケート調査(※2)から回答をご紹介します。

➀入社前と入社後で会社のイメージは変わりましたか?

退職者は継続就業者に比べて「入社後の会社のイメージが悪い意味で変わった」との回答が多く、割合では半数近くにのぼりました。就職活動中に感じていた会社の雰囲気や入社前に期待していたことについて、実際に入社してギャップがあったといえます。

②離職した理由は何ですか?

離職理由では「人間関係」 「組織・社風」といった主に「人」が影響する要素や「職務」などが上位に上げられています。

入社前と後でのイメージのギャップ、つまりミスマッチが早期離職の理由に大きく関わっていると推察できます。

これは大卒と比較して入社前の企業との接点回数が圧倒的に少なく企業理解の機会が得られない就職活動の仕方や、画一的な情報が掲載されている求人票での企業選びを行っていることに一因があるかもしれません。

早期退職した高卒社員はリクルート研究所の調査(※3)によると、その後の転職で、フリーターや非正規雇用に就く者が36.2%です。25.3%の大卒と比較しても非正規雇用に再就職する人が10.9%高い数値となっています。

そのような状況にならないためにも、せっかくの縁で採用した大切な新卒社員を育成し長く活躍してもらいたいのが人事の想いでしょう。


(4)早期離職を防ぐには

早期離職を防ぐにはどのような手立てがあるでしょうか。

3つの視点から対策を見ていきます。

➀高卒社員の注意すべき時期を知る

当社が入社1年目の高卒社員に対して取ったアンケートによると(※4)、退職に注意すべき時期は4月~5月、8月~10月です。

4月~5月は「高校生気分から抜けられていない」「1人でできることが少ない」「分からないことが多い」「ミスが多い」等の声が多くありました。

その状態のままGW休暇に入ってしまい、そのまま退職をしてしまうというケースも。そこで4月末の段階での面談、メンタルケア、フォローアップ(今後期待したいことを伝える等)を実施することで、新卒社員の気持ちを引き上げていくことが重要になります。

次に8月~10月、1つ目の山を乗り越えた新卒社員は、少しずつ仕事を覚えていきながら、だんだんと現場で独り立ちをするようになってきます。しかし、そうなった時期にこそ注意が必要です。「分からないことがあっても誰にも聞けない」「放置されてしまっている」「同期と比べてしまう」という状態に陥りやすく、新卒社員のメンタルが不安定になりやすくなり退職の危険があります。

 

②人事が気を付けるポイント

  • 新入社員の発言を細かくチェックし心境の変化を察知する
  • その年代の特徴をよく捉えること
  • 些細なことも褒めることを重視する
  • 新卒社員が悩むレベル感を知る

普段の新卒社員とのコミュニケーションの中で新卒社員について知っていくことが重要です。

 

③会社が気を付けるポイント

  • 「仕事ではやりたいことばかりできるとは限らない」ということを早期に伝えること
  • 1人で仕事ができるようになった時期の新入社員の不安な心境を吸い上げる仕組みをつくる
  • 現場と人事の役割分担を明確にし、人材育成の隙間ができないようにする
  • 人事から現場へ引き継ぎの仕組みをつくる
  • 現場で新入社員をOJT研修する層へも研修を行う

 

定着率を高める対策について、下記記事に詳しく解説をしています。

〈外部リンク:株式会社ジンジブ〉高校生新卒に特化した採用後の定着支援サービス「ルーキーズクラブ」

(5)まとめ

新規学卒就職者の離職状況(平成 29 年3月卒業者の状況)では、高校卒の3年以内離職率は「39.5%」、大学卒は「32.8%」でした。特に1年以内の早期離職率にて高卒が「17.7%」、大卒「11.6%」と高卒と大卒で大きな差が現れています。

縁あって採用した大切な新卒社員に長く活躍してもらうためにも、退職理由や退職につながる要注意の時期を把握し、こまめに面談やメンタルケア、フォローアップを行うこと、その仕組みをつくっていきましょう。

 

参照元データ

※1 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(平成 29 年3月卒業者の状況)を公表します」

※2 アンケート調査概要【調査期間】2019年3月19日(火)~4月10日(水)【調査内容】高校生の就職活動についてのアンケート調査(無記名)【調査対象】高校生で就職活動を行った全国の社会人【回答方法】紙での回収(当社スタッフへの手渡し、FAXにて送付)/ WEBアンケート【有効回答数】284名

※3 リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査(2019年版)」初職就業形態が正規社員で、退職経験がある者。

※4 アンケート調査概要【調査期間】2019年5月~2019年12月【調査対象】入社1年目の新卒社員【回答方法】WEBアンケート【有効回答数】65名

 

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