8名の内定が決まった学校訪問と職場見学の戦略設計 | 記事一覧 | 高卒採用Lab 高校生採用を科学する

8名の内定が決まった学校訪問と職場見学の戦略設計

高卒採用において、学校の先生と関係を構築する「学校訪問」と高校生と関係性を構築する「職場見学」は、非常に重要なポイントとなります。今回は2020年卒の採用活動で採用成功したA社の事例を基に、「高校訪問」と「職場見学」を実施する際の工夫についてお話ししたいと思います。

目次

1、高校訪問について

1-1 戦略設計
1-2 高校訪問前の準備
1-3 高校訪問時
1-4 高校訪問後

2、職場見学

2-1 戦略設計
2-2 職場見学当日
2-3 職場見学後

●A社の企業プロフィール●
業種……………人材サービス
従業員規模……90名程度
募集職種………営業
高卒採用経験…あり
職場見学者数…28名
エントリー……18名
採用人数………8名
実働人員………2名

1、高校訪問について

1-1 戦略設計

高卒採用の場合、採用の戦略設計を立てずに活動をされている企業様も多くいらっしゃるかと思いますが、採用の目標立てて、その目標達成の為にどんな活動をしなければならないか、計画を立てることは非常に重要です。

A社の場合、2019年卒の採用活動のデータを基に訪問する高校の目標数値を決定し、アプローチすべき高校のリストを作成します。リスト作成時のコツとしては、就職実績が10名以上いる高校で、通勤圏内であることを視野に入れつつ、40㎞~50㎞の範囲でリストアップしています。リストアップの後、訪問すべき高校のピックアップとスケジューリングをしていきます。

●Point●
リストアップ時に全日、定時、通信に分けておくと活用の際に便利

1-2 高校訪問前の準備

7月の採用情報解禁後には、多くの企業が先生のもとへ訪れます。学校との関係が構築できていない企業は、訪問時に企業説明をして求人票を先生に渡すだけでは、他の企業に埋もれてしまいあまり印象に残りません。

の企業に埋もれないためにもA社では、訪問前の準備としてハローワークへ求人申込をする以外に3つの工夫をして訪問に備えました。

1►社内の雰囲気が伝わる資料の作成
内容としては、コーポレートサイト内にある採用動画に飛べるQRコードと
社員の集合写真を載せる

2►社内の様子をスマホで簡単に動画撮影
長いと飽きてしまうので1分~2分程度のものを用意

3►スケジュール入りの職場見学のご案内資料の作成
先生お一人で何人もの高校生を担当している場合が多い為、
日程調整などの負担を少しでも減らせるように、
希望日を書いてファックスするだけで済むような資料を作成

●POINT●
高校生でも理解できるような簡単な企業説明の資料と会社の雰囲気が分かる採用動画を用意する

1-3 高校訪問時

訪問時、意識すべきことは先生との関係構築です。A社では、訪問する高校の3年生がどんな職種に興味を持っているかのヒアリングだけでなく、訪問する高校の事前調査や先生自身のことについて質問をするなど、先生との関係構築を意識した高校訪問を行っています。

自社のことを説明するときは、用意してきた社内の動画も見せつつ話を進めます。

採用したい人物像を先生に伝えるときに注意していることは、具体的に伝えることです。「明るい性格で、なんでも頑張る子を採用したいです」という伝え方は、どの企業も伝えています。前述したように沢山の企業に埋もれないためにも、会社でどんな子が活躍できそうか具体的に

先生に伝えることで、先生も企業にどの生徒が合うのかイメージしやすく、ぴったりだと思う高校生がいればその子に直接勧めてくれるかもしれません。

1-4 高校訪問後

訪問した後は、電話でお礼を伝えます。ここで前もって準備していた「社内の雰囲気が伝わる資料」をお送りする旨をお伝えし資料を確認してもらえるようにお伝えして資料も一緒にお送りします。ここでも「他の企業よりも目立つ」ということを意識します。

●point●
持参した資料や送られてきた資料は、「基本的に生徒にも見せています」と答える先生が多いため、生徒にも理解できる内容や絶対に伝えたいこと等を資料にまとめておくこと

2、職場見学

2-1 戦略設計

こちらも高校訪問と同様に目標設定をします。その後、高校生に飽きさせないような職場見学の内容を考えます。A社では2019年卒の合同企業説明会に参加した際に接触できた高校生の数を参考に目標設定を行いました。職場見学の内容に関しては、「会社のファンになってもらうためにできること」をテーマに考え、社内見学や会社説明、仕事内容の説明に加えて生徒のためになるように「面接対策のコーナー」を用意しました。

●point●
他の企業ではあまり見かけないコンテンツを入れることで、先生や高校生同士の口コミを狙う

2-2 職場見学当日

職場見学中は生徒を飽きさせないように楽しい雰囲気作りを心がけましょう。高校生の授業は大体1科目50分程度です。職場見学の所要時間は企業でそれぞれかと思いますが、高校生の集中力も加味して、職場見学を進めていきましょう。

A社でも楽しい雰囲気の職場見学になることが一番だと考えており、採用担当の方は「とにかく、ちょっとしたことで笑わせるように努力してます」とおっしゃていました。
A社の職場見学は、1時間半~2時間となっており、高校生たちが飽きないようにするために3つの工夫をしています。

1►参加型の職場見学
「参加型」を意識した内容となっており、問いかけに対して「考えてもらう」
「発表する」そして最後に「笑わせる!」のサイクルを作る

2►先輩社員に話をしてもらう
特に年の近い社員が話すことで親近感がわき、
自分が会社に入った時にどんな仕事をするのかというイメージがしやすくなる

3►面接対策コーナー
もしA社を志望しなくても、高校生自身の為になる情報を伝えられるようにする

2-3 職場見学後

その後の応募につなげるためにも、高校へお礼の電話をします。
A社は、ただお礼を伝えるだけではなく、職場見学当日の様子や参加してくれた高校生の良点等を伝えるようにしています。

●point●
「是非応募してほしい」という高校生がいた場合は、その旨をしっかり先生に伝えること

以上が採用成功をした企業の事例を基にした工夫すべきポイントとなります。今年は、コロナウイルス感染症の影響により、スケジュールが1か月後ろ倒しとなった為、これから学校訪問や職場見学を実施するという企業様のご参考になりましたら幸いです。

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