ハローワークを通じた高卒求人・採用の流れの解説とよくある疑問を解消! | 記事一覧 | 高卒採用Lab 高校生採用を科学する

ハローワークを通じた高卒求人・採用の流れの解説とよくある疑問を解消!

高卒求人の大半は「学校斡旋」を利用しており、その場合、ハローワークでの手続きが避けて通れません。一方で、流れがよく分からず苦戦しているという声も多く、ジョブドラフトでご支援しているお客様からもお問い合わせをいただくことが多くなっています。

今回は、高卒採用の基本スケジュールを理解した上でハローワークでの手続きを5つのポイントからまとめてみました。高卒求人を作成する際に押さえておきたい要点についても解説していますので、高卒求人・採用における疑問を解消したい方はぜひ最後までお読みください。

1、【2024年卒】高卒採用の流れ・日程

まずは高卒採用(2024年3月卒)の基本スケジュールを確認してみましょう。

エリアによって一部日程が異なる部分もありますが、大まかな流れは以下の通りです。

  • 6月1日:ハローワークへ高卒求人の申込開始
  • 7月1日:求人票の公開開始
  • 9月5日:応募書類の提出開始 ※沖縄は8月30日
  • 9月16日:採用選考・選考結果の通知開始
  • 10月以降:二次募集開始

例年6月より高卒求人の申込がスタートするため、高卒採用を行う場合はそれ以前に採用計画を立案しておく必要があります。

もたもたしていると「気がついたら高卒求人の申込がスタートしていた」ということにもなりかねないため、計画的に進めていきましょう。

2、高卒採用でハローワークを通さなければならない理由

高卒採用では必ずハローワークを通さなければならず、独自に高校とやり取りして採用活動を行うことはできません。また、高校生や保護者と直接連絡を取ることも、基本的には禁止されています。なぜなら、高校生には学業を優先する権利や、適正な就職活動ができるよう守られる権利があるからです。

さらに、企業側は高校への訪問や採用時期も制限されており、国や各都道府県が定めたルールに従わなければなりません。このように高卒採用では、大卒の採用時と違い、手続きに細かなルールが課されているのです。

3、ハローワークで高卒求人を掲載する流れとポイント

ハローワークで高卒求人を掲載するにあたり、必要な手続きを以下5つのポイントに沿ってご紹介します。

  • 高卒求人説明会への参加
  • 求人の申込(求人票の作成)
  • 求人票の受け取り
  • 採用状況の報告
  • 採用充足の報告

高卒求人説明会への参加

高校生の新卒採用を実施する際、まずハローワークでやるべきことは、ハローワークでの高卒求人説明会への参加です。例年、4月末~5月にかけて実施されますので、自社管轄のハローワークへ開催のスケジュールを確認し、参加をするようにしましょう。この説明会は、過去に高校新卒採用を実施している企業であっても、採用活動をする年度は参加をする必要がありますので注意をしてください。

求人の申込(求人票の作成)

次に行うのは、求人の申込です。高卒求人の方法には、企業が特定の高校に求人を出す「指定校求人」と全国の高校に求人を公開する「公開求人」があります。ハローワークで所定の求人用紙をもらい(郵送でも可)、必要事項を記入し、管轄のハローワークに提出しましょう。記入した求人票の内容は、ハローワークのチェックを受け、確認印をもらえてから初めて承認されるのです。

基本的には、毎年6月から求人受付が始まります。求人の申込は、できるだけ6月中旬までには済ませておくと良いでしょう。さもなければ、求人解禁日である7月1日に間に合わない可能性があるからです。申込が遅れた場合、管轄のハローワークによっては7月1日に求人票の原本が受け取れないこともあり、注意が必要です。

ハローワークに高卒求人を掲載する方法

ハローワークに高卒求人を掲載するには、以下いずれかの方法で申請が必要です。

  • インターネット

求人者マイページから求人申込の仮登録・申請を行う方法です。

会社のパソコンなどからも手続き可能ですが、派遣・請負求人の場合は別途書類の提出が必要となるため注意してください。

※書類の提出方法:来所・FAX・郵送など

  • 申込書

所定の申込書に必要事項を記入の上、申請する方法です。

申込書の提出は、管轄するハローワークの窓口へ直接持参するほか、FAXや郵送で行うことも可能です。

なお、書類の提出方法や受付時間などはハローワークによって異なる場合があるため、管轄のハローワークへ問い合わせてご確認ください。

高卒求人掲載のために必要な書類一覧

高卒求人の掲載において、必要な書類は以下の通りです。

(例)

  • 求人申込書(高卒)
  • 事業所登録シート ※一般求人を含め、過去にハローワークで求人申込をしたことがない場合
  • 推薦依頼高校一覧 ※推薦依頼校がある場合
  • 応募前職場見学実施予定表 ※特定の日に実施する場合
  • 求人要項 ※作成事業所のみ
  • 受動喫煙対策について など

ハローワークによって必要な書類の名称が異なっていたり、独自に作成した書類の提出を求められたりすることもあります。

申込にはどの書類が必要なのか、管轄のハローワークへ問い合わせて確認しておくと良いでしょう。

注意点:採用計画は念入りに

求人票の作成に当たって、採用計画は念入りに行う必要があります。一度作成した求人票は、設定した募集人数が充足するまで取り下げることができません。また、「若干名」や「○○人以内」等不明確な表現や、実際の採用数を超えた人数の募集は、承認されないことも把握しておきましょう。漠然とした採用計画によって、内容の取り消しや募集人員の中止、削減などの事態にならないよう、できるだけ早めに採用計画をまとめておくことが大切です。

求人票の受け取り

6月中にハローワークで求人の申込を済ませたら、求人解禁日である7月1日以降に完成した求人票の原本を受け取りに行きましょう。指定校求人で申込をした場合は、指定した高校に求人票の写しを提出、学校管轄のハローワークにも送付するなどの手続きが必要です。一方、公開求人の場合は、求人解禁日から求人情報が広く公開されます。

求人票を受け取る際、管轄のハローワークによっては混雑する可能性があります。早く求人票を受け取るために、朝早くからハローワークに並ぶ人事担当者もいるほどです。スムーズに受け取るには、タイムスケジュールを確認しておきましょう。

採用状況の報告

採用選考を進めていく中で忘れがちになってしまうのが、ハローワークへの採用状況報告書の提出です。例年9月から選考が解禁となりますが、毎月の採用内定状況を指定の書面に記入し、FAXでハローワークに提出をする流れとなっています。この書面については、ハローワークから送付されてくる「新規学校卒業予定者の求人・募集の手引き」に同封されています。もしくは、管轄ハローワークのホームページからデータをダウンロードできる場合もありますのでチェックしてみましょう。求人1件につき、指定の報告書を1枚ずつ作成します。求人がすべて充足するまで、毎月分(当該月に採用内定者がいない場合でも)を報告します。

採用充足の報告

求人が充足した場合は、その都度ハローワークへ報告をします。これにより、該当する求人がWEB上で非公開となります。基本的に、求人票に記載されている求人数に達していない中で求人票を取り下げることはできないので注意が必要です。

(例)元々5名の求人数で募集をかけていたが3名採用が決まり、その段階で求人をクローズすることはできません。

やむを得ず募集の中止や募集人員の削減を行う場合は、ハローワーク及び学校に届け出が必要です。

注意点:充足するまで求人の取り下げはできない

上述の通り、求人票に記載されている求人数を下回っている段階で、求人の取り下げをすることは原則できませんので、充足の報告をハローワークに入れるまで求人は公開され続けます。これにより、社内では採用充足と判断していても、高校生から応募がくる可能性もありますので、求人を作成する段階でしっかりと採用計画、募集人数の計画を立てることが大切です。

4、高卒求人の掲載はハローワークインターネットサービスも活用できる

高卒求人の掲載は、ハローワークインターネットサービスの「求人仮登録機能」からの申込も可能です。

掲載方法は、以下の3ステップです。

  1. 求人者マイページを開設する

「事業所登録・求人申込み(仮登録)」から、メールアドレス・パスワードを登録

※過去にハローワークで求人の申込実績がある場合は、窓口で簡単に開設可能

  1. 事業所登録を行う

法人名や所在地、会社の特長、事業内容、福利厚生などを登録

  1. 求人情報を登録する

求人区分1(新規学卒者)・区分1詳細(高卒)を設定の上、必要な情報を登録

→ハローワークで登録内容の確認が行われ、問題がなければ本登録完了

求人は、公開開始日以降に「高卒就職情報WEB提供サービス」で掲載がスタートします。

5、ハローワークに掲載する高卒求人の書き方のポイント

高卒採用の求人票を作成する際、押さえるべきポイントが3つあります。

一般的な新卒・中途採用とは異なる項目もあるため、意識しておきましょう。

ターゲットを絞る

どのような高校生を採用したいか、求めるターゲットを細かく設定することが大切です。

高校生の採用は「未経験者の採用」が基本ですが、必要な知識・技能(履修科目)、求める人物像などを明確にしておきましょう。

ターゲットを絞ることで求人票の書き方が変わり、求人情報がより適切な生徒に届くようになります。

応募者の質に変化が表れるだけでなく、先生から生徒への求人票の紹介率が高まる可能性も秘めています。

「青少年雇用情報」をできる限り埋める

高卒採用の求人票には「青少年雇用情報欄」が存在します。

青少年雇用情報は、若者雇用促進法に基づいて企業の就労実態に関する職場情報を提供するためのものです。

項目は大きく分けて「募集・採用に関する情報」「職業能力の開発・向上に関する取組実施状況」「職場への定着促進に関する取組実施状況」の3つがあります。

各項目において1つ以上の情報提供が義務となっていますが、ハローワークでは可能な限り全ての項目を記入するよう求めています。

分かりやすい言葉で簡潔にまとめる

自社の魅力や求人情報を伝える相手は高校生です。高校生が1人で読んでも内容を理解できるよう、求人票は分かりやすい言葉で簡潔に記載しましょう。

業界の専門用語や社内でしか通用しない言葉の使用は避け、親しみやすい言葉選びを心掛けてください。

特に仕事内容は、高校生に「自分でもできそう」と思ってもらえるよう、できる限り言葉をかみ砕き、具体的に明示することが大切です。1文が長くなり過ぎないよう注意することもポイントですよ。

まとめ

今回は、高卒採用を進める上で必要となるハローワーク関連の対応、高卒求人を作成する際のポイントについて見ていきました。学校斡旋での採用活動を進めていく場合、ハローワークでの手続きは必須となります。採用活動の初年度は提出書類も多く、やりづらさを感じるかもしれませんが、2年目以降は手続きが軽減される部分もあります。ハローワークとうまく連携し、やるべきことを整理しながら計画的に活動を進めていきましょう。

なお、高卒求人は読み手が高校生であることを忘れてはいけません。誰が読んでも内容を理解できるよう、分かりやすい言葉で作成することを心掛けてください。

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