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高卒新卒採用に必要なツール6選と必ず押さえたいポイント

大卒新卒や中途採用と同様に、高卒新卒採用活動にも採用ツールが必要です。パンフレットやWEBでの情報発信がそれにあたります。

高卒新卒採用に慣れてない企業の場合「大卒新卒用に作ったパンフレットがあるから、それを高卒新卒採用でも使おう」などと考えがちなもの。
しかし同じ新卒採用でも、伝える相手や伝える内容が異なりますので、高卒採用用に制作することを強くおすすめします。

この記事では、高卒採用時にあると良い採用ツールとツールで抑えるべきポイントついてご紹介します。

1、「誰に何を伝えるか」から考える

高校生の就職活動の情報源は先生です。先生からの紹介で興味のある企業を絞り込むことが多く、また、高校生の進路には父母の意見も影響します。

大卒新卒向けツールが「就職活動を行う大学生」に向けて作られているのに対し、高卒新卒向け採用ツールは「先生」「保護者」のことも考えて作る必要がある、これが大きな違いです。

では、それぞれ企業のどのような点に注目しているのでしょうか。

①先生

簡単に言うと「自校の生徒ががんばって働ける会社(環境がある)かどうか」を確認しています。高校生の就職活動にとって先生の影響力は強く、先生も生徒の将来を想えば、その責任から慎重にならざるを得ません。
具体的には以下のような項目について重視するようです。
・離職率:やはり離職率が高い職場は敬遠されます
・育成環境:仕事に必要な技術・スキルがどのように習得できるか、人間的な成長を促す環境があるかどうか
・福利厚生:社員寮や資格取得の補助など

②保護者

多くの場合、子供の選択にあれこれ口を出すというよりは、その選択の「確認」という関わり方のようです。もちろん保護者が積極的に「この会社に入社させたい」とまで思わせることができればそれに越したことはありません。
・会社の安定性:安定性を図る指標として、創業年や資本金・従業員数など会社の規模を表すもの
・会社の成長性:業界そのものの将来性、その企業の成長度

また、以下の点については先生と同様です。
・離職率
・育成環境
・福利厚生

③高校生

会社を選ぶ際に知りたいと思う情報は何ですか?(複数回答可)

どんな会社に入りたいと思いますか?(複数回答可)

※調査概要
株式会社ジンジブが、2019年4月から高校3年生(定時制は4年生)になる就職希望者908名に、就職活動に関して調査を実施

高校生は、より現場に近い具体的な内容、雰囲気や仕事内容に関する情報を求めています。
・先輩社員の紹介(写真とコメント):高卒の先輩であれば、より共感を抱きやすくて良いです
・職場の雰囲気がわかる情報:社員同士の交流、社内イベントや部活動などの様子を写真で紹介します
・入社後の流れ:どのような教育・研修を経て仕事を始めることになるのか
・1日の流れ:先輩社員の1日の流れを出社から退社まで。出社前や・帰宅後についても含まれていれば、よりイメージしやすくなります。

待遇や福利厚生については先生や保護者と同様ですが、そこまで難しい内容を見ているわけではなく、待遇や給与や年間休日、福利厚生は住宅手当などを気にする高校生が多いようです。

2、高卒採用、用意すべきツールはこの6つ

これらを踏まえて用意すべき採用ツールを6つご紹介します。

①会社紹介パンフレット

・対象:先生をメインにします
・用途:求人票とセットで学校に郵送する、学校訪問時の説明に使う、先生が生徒に紹介する際に使う など
・制作のポイント
「高校生が活躍できる職場」であることをわかりやすく第一に伝えるパンフレットが良いです。そのため、会社紹介でありがちな「代表メッセージ」や「事業の優位性」などの情報は優先順位が高くありません。

先輩社員がどう活躍しているか、活躍するまでにどういうサポートがあるか、会社として高卒人材をどのように大切にしているかを訴求するようにします。
もちろんどんな事業をやっているかの説明は必要ですがそれほどの分量を割く必要はありません。会社概要は表組などで簡単に整理されている状態で十分でしょう。

デザインに関しては、あまり華美な装飾はせずトーン&マナーもおとなしめにすることをおすすめします。先生たちは比較的年齢が高く、情報の本質を注視するからです。
また、用途にある通り、求人票とセットで学校に郵送することを想定します。一緒に見られることを考えると、求人票でのアピールポイントと会社紹介パンフレットのアピールポイントを揃えておくとよいでしょう。また学校に数多く届く郵送物の中で目立つ工夫も必要です。たとえば、透明のパウチ袋に封入して郵送すれば封を開けなくても目にする機会が増えます。その場合は、パンフレットの表紙にはわかりやすく伝えたいメッセージなどを表現しておくと良いでしょう。

②会社のホームページ

・対象:高校生をメインに制作します
・用途:高校生が先生の紹介を受けて、スマートフォンで会社名などで検索をしてたどり着き、会社の詳細について確認する
・制作のポイント
求人票の情報は、項目が決められている分比較がしやすいですが、特色がでづらいものです。画像が使えないので、画像や動画に慣れている高校生世代からするととっつきずらいものとなります。また、会社紹介パンフレットは紙面の都合で掲載量が限られます。
こうしたツールの補完として、WEBの役割はパンフレット+αの情報を掲載し、高校生の興味・理解を促進することです。採用情報の紹介については「特設サイト」を用意するまでの必要はく、WEBページ1枚程度に情報がまとまっている状態で良いでしょう。

③求人サイトへの登録

・対象:高校生をメインに制作します
・用途:高校生が先生の紹介を受けて、スマートフォンで検索をして目にする。就職活動をきっかけに求人サイトにたどり着く
・制作のポイント
ジンジブのアンケートによれば、高校生の就職活動の際の情報源(求人票以外)として「会社のホームページ」についで多いのが「求人サイト」です。求人情報が求人票以上の情報量と表現力で記載されている点、複数の会社の求人をあれこれ見比べることができるのが利点です。

会社のホームページの「採用ページ」にはほぼ情報を載せず、求人サイトにリンクを貼るだけの企業も見受けられます。

会社の情報収集、求人票以外に何を見る?

※調査概要
株式会社ジンジブが、2019年4月から高校3年生(定時制は4年生)になる就職希望者908名に、就職活動に関して調査を実施

④SNSの運用による情報発信

・対象:高校生をメインに運用します
・用途:会社情報の補助的なもの(社員目線)、更新性のある情報の発信
・運用のポイント
TwitterやInstagramなど、高校生のインターネット接触時間に占めるSNSの割合は高いです。
会社情報をSNSで探す高校生は多くないようですが、情報更新が簡単なSNSは情報発信ツールとしては使い勝手が良いものです。

情報発信者の顔が見えやすく、高校生が気にする「職場の雰囲気や人間関係」を伝えるにはSNSは適しているという利点もあります。大切なのは「等身大の情報」であることです。パンフレットやホームページはどうしても「作られた情報」と見えてしまいます。会社や社員の日常をありのまま切り取ることが、高校生に職場の雰囲気を伝える上で効果的です。

⑤動画

・対象:高校生をメインにします
・用途:仕事内容や会社の雰囲気をわかりやすく伝える
文字よりも画像、画像よりも動画と、高校生が日頃接しているコンテンツはリッチなものへと変化しています。もはやネットで動画を見ることは当たり前な高校生に対して、動画で訴求するのが一番の正攻法かもしれません。

動画は、一度作れば会社のホームページにもSNSにも、場合によっては求人サイトにも掲載ができるため利用価値は高いものです。
しっかり作るとなると動画はコストが嵩みますので、あまり力を入れすぎず30秒程度でさらっと見れるものでも良いでしょう。また音を出さずに視聴するケースも想定して、画面を追いかけるだけでも意味が伝わるような作りにすることをお勧めします。

参考までに「高校生のための求人サイト ジョブドラフト」に掲載されている 動画をご紹介します。どちらも、先輩社員の働く姿を通じて、企業の理念や仕事のイメージが伝わります。

・ケーワンテック株式会社
https://job-draft.com/jobs/748

・株式会社藤政工業
https://job-draft.com/jobs/1231

⑥写真

・対象:先生・高校生をメインにします
・用途:学校訪問時の説明の際や高校生と触れる際に使います
上記のSNSで掲載するような写真はあらかじめ印刷しておきましょう。

例えば学校訪問に持参すれば、会社説明をする中で会社の雰囲気を伝える時に役に立ちます。先生は高校生ほどSNSを目にしませんので、写真による紹介に意味があります。
高校生に対しては、合同説明会(フェスリンク)などで直接話をする際に、やはり同じような目的で使用します。

3、ツールの準備はいつまでにしておくと良い?

求人情報解禁は例年7月1日です。
採用ツールの要である会社紹介パンフレットは、ハローワークに提出した求人票が手元に入るこのタイミングまでには必ず用意をしておかねばなりません。印刷や発送準備を考えると、4月中には印刷にかけられる状態にしておきます。そのため、着手(企画開始)は1月下旬〜2月上旬あたりにするとスムーズであると思います。早めにツールが出来上がっていると先生への挨拶周りにも使えます。
会社のホームページは、上記企画で固まった内容を、ほぼ同じく4月中にはデザイン・制作に進行できる状態にしておくと良いでしょう。

InstagramなどのSNSは、一度アカウントを作ってしまえばそのまま運用が続くことになりますので、特にここという開始のタイミングはありません。まずは早めにアカウント開設をしましょう。そして高校生が本格的に動き出す7月までには、一定量の投稿(Instagramならば20投稿程度)がされている状態にしましょう。

4、まとめ

高卒採用でも採用ツールが必要となります。大卒採用と同じツールを使おうと考えがちですが、伝える相手や伝える内容が異なるため、高卒採用専用に制作することを強くおすすめします。伝える相手は、➀進路指導教員の先生、②保護者、③高校生です。

先生に伝える内容は、「自校の生徒ががんばって働ける会社(環境がある)であること」、保護者に伝える内容は、会社の安定や成長性、高校生に伝える内容は、現場に近い具体的な内容、雰囲気や仕事内容に関する情報などです。採用ツールによって誰にどんな内容を伝えるのか考えて設計を行いましょう。
求人活動の本格始動は7月の求人情報解禁からとなりますが、基本の採用ツールは4月中には準備を進めておくことをおすすめします。

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