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「母が見つけた就職先での目標は”高卒100人のお姉さん”」 【高卒社会人のリアルキャリア 】

「人手不足」と言われる建設業界において、安定した業績を維持し、雇用を守り続けているケイ・マックス。 

同社は2022年4月入社から本格的に高卒採用に取り組み始めました。その一期生として入社したのが、阿部海優(あべ・みゆう)さんです。 

高校時代、阿部さんは就職活動の過程を記録した”就活ノート”を作成し、求人情報やそのときの心境を丁寧に書き留めながら、自分に合った企業を探してきました。 

そうして迎えた念願の社会人生活。 

今回は、入社後に感じた働くやりがいや成長の実感について、阿部さんと人事部の若海さんの言葉も交えながら、お話を伺いました。 

阿部さんのキャリアステップ 

中学生のころから望んでいた高卒での就職 

Q就職しようと思ったキッカケを教えてください 

阿部さん: 

もともと中学生のころから、高卒で就職しようと決めていました。 

大学生になって勉強しながらバイトするよりも、高卒で社員になったほうがいっぱいお金をいただけるんじゃないかなって。それに、わたしの家族がみんな高卒で働いているので、進学という考えが思い浮かびませんでした。 

高校は家から近い普通科の学校に通っていたのですが、大学進学率は約95%。わたしの学年で一般企業に就職したのは、320人中3人だけでした。 

同級生が進学を希望する中、求人票を見つめる日々 

当時つけていた「就活ノート」も見せてくれました。 

Q95%が進学する学校で、どうやってケイ・マックスを見つけましたか? 

阿部さん: 

見つけたのは母です。実は一社目で別の企業を受けたんですが、うまくいかなくて。「次を探さなきゃ」と思いながらも気持ちが少し落ちてしまっていたんです。そんなときに母が「ここいいんじゃない?」と紹介してくれたのがケイ・マックスでした。 

母は、会社の理念にある“常にお客様の目線に立ち、思いやりを持って工事に従事する”という考え方に惹かれたそうです。「私が就職したいくらい」と言っていました(笑)。 

Qケイ・マックスに惹かれ始めた時期はいつごろでしたか? 

阿部さん: 
3年生の9月後半に一社目の結果が出て、10月はずっと次の企業を探していました。面接は11月の後半くらいで、本当にギリギリのタイミングでしたね。 

若海さん: 

実はその頃には新卒採用を締め切っていたんです。でも、当時の採用担当から「絶対に会ったほうがいい」と強い希望があり、特例的に選考を進めました。結果的に、いいご縁をいただけたと思っています。 

Q就職活動のとき、学校は協力してくれましたか? 

阿部さん: 

先生に相談しながら進めていました。私の学校では、学校に届いている求人票の中から応募先を選ぶ仕組みだったんです。でも、気になる企業があっても求人票が届いていないこともあって、「求人票を送ってもらえないか先生から聞いてもらえませんか?」とお願いしていました。 

Q学校に届いていた求人票はどれくらいの数でしたか? 

阿部さん: 

地元企業を中心に300社くらいありました。介護職や製造業が多かった印象です。でも、自分の中で「ここだ」と思える企業はなかなかなくて…。 

気になる企業には自分から電話して「高卒の求人票を送ってもらえますか?」と聞いていたんですが、「高卒は募集していません」と言われることも多くて、なかなかうまくいかない時期もありました。 

Qケイ・マックスと出会ったときの印象はどうでしたか? 

阿部さん: 

「なんか楽しそうだな」「みんな仲がよさそうで雰囲気がいいな」というのが第一印象でした。 

求人票を見たときにも「いいな」と感じる部分はありましたが、やっぱり紙だけでは伝わらないことが多くて。実際に会社見学に行って、社員の方々の雰囲気を見て、「この会社で働きたい」と強く思いました。 

やさしい仕事仲間に囲まれ、気づけば妹ポジションに 

Q入社後のキャリアについて教えてください。 

阿部さん: 

入社してから1年半ほどは、研修期間を含めて「雑工事」の部署に所属していました。2年目の夏頃に「監督代行」の部署へ、そして3年目の冬頃からは現在のコールセンターに配属されています。 

「雑工事」は、大工さんの道具運搬や現場の環境整備、不要物の撤去など、工事前後のサポート業務を担う部署です。 

「監督代行」は、新設された部署で、現場監督の代理として搬入の立ち会いや検査関係の対応などを行っていました。 

現在の「コールセンター」では、お客様からの依頼電話やメール対応のほか、搬入に必要な物量を算出する数量表の作成など、社内外の調整を中心に担当しています。 

Q若干4年目にしてさまざまなお仕事に携わっていますが、いちばん大変だったことは? 

阿部さん: 

一番印象に残っているのは、建物の1階の床下に潜って水漏れ箇所を確認・清掃したときですね。狭い空間での作業で体勢もきつく、暑さやにおいも大変でした。 

ただ、そういった現場作業は頻繁にあるわけではなく、社員や作業員の方々がとても優しく接してくださったので、楽しく乗り越えられました。最初は「現場ってキツそう」と思っていましたが、先輩方にかわいがってもらえたおかげで頑張ることができました。 

Q若い社員は少ないのですか? 

若海さん: 

当社の平均年齢は、職人を含めて27歳です。業界の中ではかなり若い方だと思います。阿部のような高卒社員は、周囲にとって“妹のような存在”でもあり、自然と気にかける雰囲気ができていますね。 

奮闘する高卒社員の姿勢が、会社を動かしていく 

Qご自身にとって「成長できた」と実感した経験は? 

阿部さん: 

「監督代行」の部署での経験です。完成した建物の引き渡しに立ち会える機会はほかの部署ではあまりなく、検査した箇所が実際にお客様に引き渡される瞬間に立ち会えたときは本当にうれしかったです。 

3年目の夏頃には正直、少し疲れを感じて「続けていけるかな」と悩んだ時期もありました。でも冷静に考えると、「辞めたい理由がない」ということに気づいたんです。 

だったらもう少し踏ん張ってみようと思い、改めて前向きに取り組むようになりました。 

Q辞めたい理由がなかったのは、会社の環境が良かったからですか? 

阿部さん: 

そうですね。周囲の方が本当によく話を聞いてくださっていました。困ったときにすぐ相談できる環境があるのは大きいです。 

若海さん: 

阿部は高卒採用の一期生なので、会社としても手探りの部分が多かったんです。これまで中途採用中心だったため、若年層のフォロー体制が整っていませんでした。ですが、阿部のように前向きに頑張る社員がいることで、「どうすれば続けやすい環境を作れるか」を真剣に考えるきっかけになりました。 

実際、阿部の世代をきっかけに、現在では「寮費無料制度」などのサポート体制が整備されています。彼女たちの頑張りが、会社の仕組みを変える原動力になっていると思います。 

目標は、丁寧に指導してくれた元上司のようなお母さん的存在 

人事の若海さん(写真左)、アシスタントさん(写真中央)、阿部さん(写真右)

Qお仕事をがんばれるヒケツは? 

阿部さん: 

小さいころ、リフォームの番組、たとえば『大改造!!劇的ビフォーアフター』とか『幸せ!ボンビーガール』とかを見ていたんです。あと、ヒロミさんが森を公園にリフォームするような番組も。リフォームの完成後に喜んでいる人を見て、そういう仕事ってやりがいあるだろうなぁって思っていました。 

また、コールセンターに配属されたときの上司が、すごく丁寧に仕事を教えてくれたんです。あまりいい表現ではないかもしれないけど、お母さんみたいな感じ。その方のようになりたいなって考えています。 

若海さん: 
今期入社した社員は、これまで離職者が一人も出ていません。年齢の近い阿部や若手社員がメンターとして伴走してくれていることが大きな要因です。私自身も補佐的に関わっていますが、新卒社員にとっては、やはり年齢の近い先輩のほうが相談しやすく、心理的な距離も近いようです。まるで「少し年上のお姉さん」に話すような感覚なのだと思います。 

阿部の「自分に負けないで努力する姿勢」や誠実な人柄は後輩にも良い影響を与えており、実際に「阿部さんのようになりたい」と憧れを口にする社員が増えています。後輩から尊敬される存在になれているのは、日々の積み重ねと努力の結果だと感じます。 

来期も引き続き高卒採用を強化し、15名程度の採用を予定しています。長期的には、10年後には高卒入社社員が100名規模になることを見据え、育成体制をより充実させていきたいと考えています。 

Q100名規模!そのころには100人のお姉さんになりますね? 

阿部さん: 

はい。わたしの目標、決まりました。 

Q高卒で就職してよかったと思うことはありますか? 

阿部さん: 

まわりに高卒で就職している人がいないので、ちょっとだけ“社会人マウント”を取っちゃうことがあります(笑)。「みんなは大学生だもんね~」なんて。 

でも、早くから社会に出て仕事を経験できているのは自信にもなっています。 

Q今、就活している高校生に伝えたいことはありますか? 

若海さん: 

できるだけ、自分の目で企業を見てほしいと思っています。求人票やイメージだけで判断してしまうのはもったいない。実際に見て、聞いて、感じたうえで決めてほしいです。自分の可能性を狭めないようにしてほしいですね。 

阿部さん: 

そうですね。自分では「この業界はないな」と思っていた業種にも、一歩踏み込んでみると意外な発見があります。わたしも、入社してみたら仕事がすごく楽しくて。新しいことに挑戦することが、自分の楽しみや成長につながっていくと思います。 

まわりに就職希望の仲間がいなくても、自分の可能性を信じて努力し、挑戦を続ける高校生がいます。 

思うように進まない就職活動に、焦りや不安を感じることもあるかもしれません。 

それでも、その壁を乗り越えた経験は、“強いハート”を育て、社会に出たあとも前へ進む力になります。 

ケイ・マックスでは、これからも若者たちが未来に向かって大きな一歩を踏み出す応援をしていくと話をしてくれました。 

皆さんも高卒採用で、これからを生きる若者とともに、未来と組織を創ってみませんか。 

 【企業情報】
企業名:株式会社ケイ・マックス
従業員数:正社員113名
業種:建設業(内装解体・荷揚げ・建築サポート・躯体建方など)

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