高卒採用の“二次募集”の正しい戦い方|採用を成功させるポイントも紹介 | 記事一覧 | 高卒採用Lab 高校生採用を科学する

高卒採用の“二次募集”の正しい戦い方|採用を成功させるポイントも紹介

高卒採用 9月からいよいよ応募・選考が開始!

“一次募集”“二次募集”高卒採用にこのような時期があることをご存知ですか?
高校生は夏休み期間を利用して、数ある求人票の中から気になる企業を選び、職場見学し、自分が応募したい企業を決定します。
夏休みが明けた9月5日から先生を通じて企業へ応募書類を提出し始め、9月16日以降に企業による選考を一斉に受け始めます。
この時期は一次募集と呼ばれています。

一次募集の重要性は年々高まっていますが、一次募集で採用が上手くいかなかった場合、その後どのくらい採用のチャンスがあるのでしょうか?
今回は10月以降の二次募集について、詳しく見てみましょう。

一次募集の選考で内定を得る高校生は6割以上!

一次募集の選考での就職内定率は62.4%(厚生労働省 2022年9月末時点)。
9月末時点の就職内定率は、年々増加傾向にあり10年前(2012年9月末時点)の41%から約1.5倍に伸びています。
2021年9月末時点、前年10月末比*で内定率は一度2.2ポイント落ち込むものの、就職内定率は依然6割以上をキープしており、高卒採用における需要の高さがうかがえます。

一方、大卒の就職開始月の内定率(内々定含む)は約83.2%(リクルート 就職みらい研究所 2023年7月1日時点)です。
内定後も併願して就職活動を継続する学生が多い大卒と比較すると、高校生は一人一社応募かつ、内定を得た生徒のほとんどが内定承諾し就職活動を終えるため、非常に高い内定率だと読み取れます。

二次募集ってなに?スケジュールや応募者の特徴

企業は9月16日以降に一斉に選考、合否連絡を行います。採用者数が採用計画に満たない場合、追加で選考を行います。
二次応募のスケジュールやどのような生徒が選考対象になるのか詳しく見ていきましょう。

一次募集から二次募集|スケジュールを確認

基本的に高卒採用では、一次試験の合否連絡を選考から1週間内に行うことが推奨されています。単純計算すると、9月下旬から10月上旬には先生を通じて生徒へ合否が伝わることになります。
内定通知をもらった生徒はここで就職活動を終えますが、残念ながら不合格になってしまった生徒は、10月以降の二次募集を受けるために、再度自分が就職したい企業を先生や家族と話し合いながら探します。
そのため企業は、一次募集が終わったからといって悠長にしている時間はなく、すぐさま二次募集の検討・準備を開始しなければいけません。

地域によって一部異なる部分もありますが、高卒採用(2024年3月卒)の全体スケジュールは以下の通りです。

6月1日【求人申込書の受付開始】
企業が管轄のハローワークへ求人票を提出する

7月1日【求人票の公開開始】
企業が学校訪問や求人票(ハローワークの確認印あり)の送付を開始し、学校へ生徒の推薦を依頼する

9月5日(沖縄県は8月30日)【応募書類の提出開始】
学校から企業へ生徒の応募書類を提出(生徒を推薦)する

9月16日【採用選考・合否連絡開始】
採用選考を実施し、選考から1週間以内に採用結果の連絡を行う
※一次募集で採用計画に満たない場合、二次募集の検討・準備を進める

10月以降に就活する高校生の特徴

では、二次募集に応募する生徒は、「一次募集で内定をもらえない生徒」ばかりなのでしょうか。
高校生の就職活動のルール「一人一社制」では、生徒は応募企業を一社しか選べないわけですから、応募した企業に人気が集中してしまうこともあり得ます。
企業側は内定数がそのまま採用数につながるため、余剰に採用通知も行いませんよね。

また、二次募集には以下のような生徒も含まれます。

  • 一生懸命に部活動を続け、9~10月に引退を迎える生徒
  • 大学・専門学校への進学を目指していた生徒
  • 公務員と民間企業への就職の間でぎりぎりまで悩んだ生徒

一概に「二次募集を受ける生徒=一次募集で内定をもらえない生徒」というレッテルを貼るには、惜しい人材が多数いることを覚えておきましょう。なにかに精一杯打ち込み、努力した経験を持つ生徒を採用できる可能性も秘めています。
マッチする生徒を採用するため、戦略的に二次募集を行っている企業もあるほどです。

二次募集の採用を成功させるには?

実は進路指導の先生は「二次募集している企業が分からない」点に困っています。

不運にも、一次募集で企業と縁がなかった生徒が、もう1社を選んだところ、応募を締め切っていてがっかり…という事を避けるために、先生側も改めて情報が欲しくなるタイミングです。

ここでは、二次募集の採用成功に向けて、押さえておきたいポイントを3つご紹介します。先生から生徒への紹介数を上げるためにも必ず行った方が良いでしょう。

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ポイント① 学校訪問

1つ目のポイントは、9月18日の週までにターゲットとなる学校を訪問することです。
訪問する際は、以下3つの項目を先生へ伝えましょう。

  • 積極的に二次募集を行っていること
  • 企業の基本情報
  • アピールポイント

9月18日の週までに学校を訪問する理由は「スピード感を重視するため」です。
先述の通り高卒採用は、選考の合否結果を1週間以内に通知するよう推奨されています。早ければ9月下旬には二次募集を検討する生徒が現れるため、二次募集の応募先を生徒が検討する波に乗り遅れないよう、早めに学校へ必要な情報を提供しておく必要があります。

ポイント② 求人票送付

2つ目は、学校訪問が難しいところには求人票を送付することです。
求人票と併せて、採用パンフレットや職場見学の案内を送付することも良いでしょう。
たとえ、一次募集の時に学校訪問や求人票送付を行っていたとしても、1,000も2,000も届いた求人票の中から二次募集を行っている企業を探すのは一苦労です。一次募集時の求人票は埋もれてしまい、見てもらえない可能性が高いのです。
求人票を改めて送付し、二次募集を行っている企業であると認識してもらいましょう。余裕があれば求人票が到着する頃を見計らって、求人票を送付した旨を電話で伝えることもオススメです。

ポイント③時期に合わせたイベントの開催

3つ目は、就職を考えている高校生を対象に、時期に合わせたイベントを開催することです。
中には「業界がわからない」「具体的な仕事内容がイメージできない」といった不安を抱える生徒がいます。イベントの開催は、生徒の不安を取り除くとともに、自社の魅力を存分にアピールできる機会でもあります。
以下のようなイベントを通して生徒との距離を縮め、自社に興味を持ってもらいましょう。

イベント目的
業界(業種)説明会・業界(業種)の代表(会社)として、業界の魅力や今後の成長、社会への貢献など、業界と会社を知るきっかけを与える
パネルディスカッション・司会者や生徒からの質問(高卒の就職や求められる人物像、働くとは何かなど)に答え、仕事に対する意識を生徒と共有する
職業体験会・実際に仕事を体験してもらうことで、生徒の会社や業界への理解度を深める
・また、先生に対して仕事内容のアピールにつなげる
面接指導・面接官役を通して、生徒や学校との関係性を深める
・生徒が就職や会社を志望する理由を知ることで、自社の採用活動に活かす

※ポイントの詳細や、更なるポイントを「~実践編~」でもご紹介しています。

二次募集の注意点

二次募集では就職試験が2度目の生徒が多くいます。先生も生徒も、早く合否が知りたい気持ちは更に強くなっています。面接後は、早めに合否通知を出すことで学校とも良い関係を築くことができるはずです。

また、どの人材採用でも限られた面接時間の中で、お互いどれだけ知り合えるかが重要です。面接の前に生徒のプロフィールを理解しておくことは基本です。高卒採用の場合、面接での質問に制約もあるため、あらかじめ聞きたい項目を明確にして、面接官同士で共有しましょう。

なお、生徒に「一次募集の選考に参加しなかった理由」を聞くときは、注意が必要です。
「部活動に積極的に参加していた」「進学を目指していた」など、様々な事情が考えられますが、プライバシーに関わる問題でもあるため、十分に配慮してください。
質問をしたことで、生徒が不利益を被ることがあってはなりません。選考に参加しなかった理由によって、二次募集の公正な選考を妨げることがないよう慎重に行いましょう。

二次募集は採用成果のセカンドチャンス!

一次募集時に内定を得る高校生は62.4%と、10年前の約1.5倍です。(23年卒と13年卒9月末時点比較)。
内定率は6割を超えているものの、裏を返せば約4割の生徒が一次募集ではまだ内定を得ていないため、企業には二次募集で採用のチャンスが十分あるとわかります。
二次募集からの採用戦略を立てる企業がいるように、二次募集から新たに就職を目指す生徒も多くいることから、二次募集は成果に結びつく可能性が高い時期といえるでしょう。

二次募集の戦略のポイントは3点、9月18日の週には①学校訪問、②求人票の送付を行うこと、そして③時期に合わせたイベントを開催することです。

採用の可能性を増やすため、9月に入る前に一度採用計画を振り返る時間を作ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

高卒採用には、一次募集(9月5日~9月末)と二次募集(10月~)があります。高校生の就職活動の仕組みを理解し、先生と生徒の動きに合わせて、採用活動計画を見直すことで、採用のチャンスを増やすことができます。

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