【高卒採用ツール】会社案内パンフレットの作り方とテンプレート
「伝わる会社案内パンフレットとは?」
企業の採用担当者の毎年のタスクに「採用ツールの企画・制作」があります。
大卒新卒市場においては、激しい競争を勝ち抜くためツール開発に余念がありません。ささるキャッチコピー・メッセージは何か、少しでも目を引く・興味をそそるビジュアルは何かなど、趣向を凝らし準備を進めているようです。
一方、同じ新卒でも高卒採用は状況が違います。
この記事では、その状況の違いを明らかにしながら、高卒採用に効果的であるツールの「会社案内パンフレット」はどういったものかについて、事例も含めてご紹介していきます。
目次
(1)高卒採用は、まだまだ「紙」が中心。だから会社案内パンフレットが大切
(2)<事例紹介>会社案内パンフレットの改善が高卒採用成果につながる
(3)読み手は誰か?
(4)高卒採用の会社案内パンフレットのコンセプト
(5)入れるべき情報ポイント2点
(6)ノウハウを集約したテンプレート
(7)まとめ
(1)高卒採用は、まだまだ「紙」が中心。だから会社案内パンフレットが大切
採用ツール、真っ先に思い浮かぶものは…?
「採用特設WEBサイト」「Instagram」「会社案内パンフレット」などなど。
コミュニケーションは、学生の日常接点に合わせて設計されるものですので、昨今では「デジタル」が中心と考えられます。
しかし、高卒採用においてはまだまだ「紙」が中心です。
もっと言うと、高卒採用の採用ツールでもっとも大切なのは「会社案内パンフレット」です。
こう言い切れる理由をいくつか挙げてみます。
1.郵送からはじまる採用活動
高卒採用は、各校への「求人票」の郵送や高校訪問からはじまります。求人票と一緒に会社案内パンフレットも郵送します。求人票は文章のみのため、伝えきれない情報(写真やメッセージなど)を会社案内パンフレットに盛り込みます。
2.先生は紙を使って調べたり、生徒に勧めたりする
届いた求人票と会社案内パンフレットはバインダーにファイリングし保管します。
先生が生徒への進路相談で紹介する際も紙で行います。
パソコンを開いてWEBサイトを見ながら…というのはまだまだ少数です。
3.高校生の求人閲覧もバインダー
高校生は放課後、就職に関する情報収集を先生がまとめたバインダーで行います。
帰宅後の情報収集はインターネットを使いますが、それほど長い時間を使わないようです。
4.就職活動がネット中心ではない
高卒はネットが就職活動の中心ではなく、アナログです。
例えば、大卒新卒の場合はインターネットで企業にエントリーすることが当たり前ですが、高卒新卒は生徒が直接インターネットでエントリーすることはほぼありません。
会社案内パンフレットはすでにあるという企業も多いでしょうが、高卒採用のために新たにパンフレットを制作することをおすすめします。なぜなら、高卒採用ならではの読み手や読まれ方があり、それに合わせて制作しないと効果を発揮しないからです。
あわせて読みたい:高卒新卒採用に必要なツール6選と必ず押さえたいポイント
(2)<事例紹介>会社案内パンフレットの改善が高卒採用成果につながる
ちょっとした改善でも、効果は抜群。企業の会社案内パンフレットの使い方改善事例をご紹介します。
<A社の場合>
■用意した会社案内パンフレット数はどれくらいですか?
・500部
■会社案内パンフレットをどのように使いましたか?
・会社案内パンフレット200部を求人票と一緒に県外含めた高校へ発送
・ジョブドラフトFes(高校生に特化した合同企業説明会)で配布(30部くらい)
・職場見学時に会社案内パンフレットと求人票を渡した
■どれくらい配布しましたか?
・1年で300部くらい使用した
■どのような結果が出ましたか?
・合同企業説明会で会社案内パンレットを配布すると、求人票より会社案内パンフレットを開き話を聞いている人が多い印象がある
・初めて発送する高校だったので、求人票だけ送っても見てもらえなかった。会社案内パンフレットも一緒に送ることでみてもらえた
■成果
・採用成果 4名内定で充足
<B社の場合>
■用意した会社案内パンフレット数はどれくらいですか?
・500部
■会社案内パンフレットをどのように使いましたか?
・高校訪問時に持参した
・求人票と一緒に発送した
・学校での合同説明会に参加し配布した
・職場見学時に会社案内パンフレットと求人票を渡した
■どれくらい配布しましたか?
・1年で300部くらい使用した
■どのような結果が出ましたか?
・仕事の風景や社員の表情・声など、文字だけではわからないことを写真を通じて高校生に伝えることができた
・学校訪問やイベントで高校生に話す時に写真がついているパンフレットがあると伝えやすかった
■成果
・求人票発送からの応募が半数
・採用成果 8名内定で充足
(3)最も重要な読み手は生徒本人
読み手として想定するのは…
1.学校の先生
2.生徒の保護者
3.生徒
これまで、会社案内パンフレットは先生向けに作成するのがベターと考えられてきました。生徒の会社選びに対して強い影響力を持っているのは先生だからです。先生は、郵送で届いた求人票・会社案内パンフレットを見て、生徒におすすめできるかどうか、目利きをする存在です。
しかしこれからは、生徒目線を取り入れた会社案内パンフレットの制作をおすすめします。
理由は、高校生と企業の接点が増えてきているためです。例えば合同企業説明会(フェス)の活発化があります。合同企業説明会では、来場者に会社案内を使って会社や仕事の説明をしますので生徒目線の重要性が高まるというわけです。
保護者についてはどうでしょうか?
高校生の進路相談相手の上位には母親が挙がります。しかし母親が子どもの進路選択に強く介入することはほぼなく、多くの場合は子どもの選択の「確認」を行う存在です。ですので、読み手として最も意識すべきターゲットは生徒本人といえます。
(4)高卒採用パンフレット 作り方のポイント
読み手が誰か、読み手がどのように読むかを踏まえ、高卒採用Labでは以下の3つがパンフレット制作のコンセプトにおいて特に大切だと考えています。
1.ぱっと見てわかる
・先生のもとには大量の会社案内パンフレットが届きます。先生はひとつひとつ目を通しますが、それぞれに多くの時間をかけられません。そのため、パンフレットの内容はわかりやすく端的にまとめる必要があります。
文章や写真を詰め込みすぎると情報過多でかえって読みづらくなるため、余白を充分に作り一文を短くし、要点をシンプルにまとめましょう。
短い時間で企業の要点を理解してもらう、このわかりやすさがとても大切です。
2.職場の雰囲気がわかる
・高卒採用に不可欠な「求人票」は定形化された文字情報。比較しやすい反面、感情に働きかける情報ではありません。パンフレットでは実際の職場の雰囲気がわかる「ビジュアル」でデザインし雰囲気を伝えます。
3.先輩インタビューは必須
・「2」にも関連しますが、入社後どんな人と一緒に働くのか、仕事でどんな1日の過ごし方をするかは特に生徒にとっての強い関心ごとです。ただあまり多くの人数をのせても消化不良になるのでパンフレットには2名程度の掲載をおすすめします。
(5)入れるべき情報ポイント2点
コンセプトを踏まえ、パンフレット制作で入れるべき必須情報をご紹介します。
1.会社の安定性と成長性
・先生や保護者の視点です。大切な生徒・子どもが長く安心して働ける環境かどうかを重視します。
2.人材を大切にする会社か
・特に学歴によるキャリアのギャップやハンディがないかを気にします。人材育成についての考えと具体的な施策内容、またどのようにキャリアを積みステップアップしていくかのイメージの掲載も有効です。
・結果としての離職率の低さ(定着率)についてもわかりやすい情報となります。
高校生が会社選びの際に重視する項目として、待遇や社内の人間関係が上位に挙がります。もちろんこれらもパンフレットに入れておきたいところです。しかし、情報の性質上、必ずしもパンフレットが最適ということでもありません。待遇については求人票に記載がありますので、そちらで伝えることができます。
また、人間関係については「縦(上司部下)横(同期)斜め(左記以外)」「社内・社外」いろいろな角度で伝えられると良いものです。情報量は多め、またそれを伝えるトーンアンドマナーも生徒に近いカジュアルなものと考えると、こちらはSNSを使った発信がおすすめです。SNSアカウントの閲覧を促すためにQRコードやアカウント名をパンフレットに記載しておくと良いでしょう。
資料にもしておりますので、是非ダウンロードいただき採用活動にお役立てください。
(6)ノウハウを集約したテンプレート
高卒採用Labを運営するジンジブでは、企業の高卒採用パンフレット制作を行なっています。多数の制作実績からノウハウを蓄積し、共通のエッセンスを形式化して、パンフレット制作のベースとしています。
これまでご紹介してきた、会社案内パンフレットの要点を抑えた内容になっています。
是非参考にしてください。
(7)まとめ
高卒新卒採用では、会社案内パンフレットが強力な採用ツールとなります。
目的と読み手を把握し、シンプルでわかりやすい会社案内パンフレット制作をしましょう。
コロナ禍、オンライン化が進んだことによって今後はWEBサイトの役割も重要になってくると思いますが、まず抑えるべき基本的な考え方は、本記事で紹介した内容と大きく変わりません。
高校新卒採用に特化した会社案内パンフレット制作にぜひチャレンジしてみてください。
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